どうして小説作法を守らなきゃならないの?
個人的見解も多く含むので、絶対とは言い切れません。
あらかじめご了承ください。
小説には、作法と呼ばれる暗黙のルールがあります。
代表的なものとしては……
・改行後は行頭に一文字分の空白を入れる。
・『!』や『?』の後に文章が続く場合、間に一文字分の空白を入れる。
・鍵括弧内を句読点で終わらない。
・『…(三点リーダ)』や『―(ダッシュ)』は二つ以上続けて使う。
……の、四つです。
簡単に例を挙げてみますと……
★悪い例
「―行くぜ!俺の全力を見せてやる!」
勇者はその声と共に、一気に駆け出した。
「フッ…いいだろう。全て打ち砕いてやる。」
★良い例
「――行くぜ! 俺の全力を見せてやる!」
勇者はその声と共に、一気に駆け出した。
「フッ……いいだろう。全て打ち砕いてやる」
……という感じですね。
さて、では何故、小説作法を守らなければならないのか?
それは――読者がそれに慣れている――からです。
例えば、信号機の色が突然『茶・白・紫』に変わったら、みんな困りますよね。
だって、信号機は『赤・黄・青』と教えられ、それで育ってきたんですから。
そしてそれは、小説でも同じことが言えます。
作法を守った小説を読んできた読者にとって、いきなり違うルールの小説を読むのは難しい話です。
だって、今まで慣れ親しんできた常識とは、違うモノなんですから。
ですので、読者のために――そして、自分の作品を読んでもらうためには、小説作法を守ることが大事なのです。