表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集3

紅葉

作者: 夏生

紅葉落ちた道

箒で掃く音響く


明々とした

葉はきらめきながら

波をうつ


きれいだ、と

眺める先に

箒を手に一心に

落ち葉を掃く人がいる


その道は管轄外だから


急いた気持ちを

誤魔化すように

目線をあげる私

赤々とした葉は静かに

きらめいて


背後で箒で掃く音をききながら

今日は朗らかなお天気で

などと、うそぶいてみせる


枯れ葉だらけの道で

いいじゃないか

固いコンクリートより

あたたかい


誰も思わないか

口にしないか

私だけなのか


ごみとなって積まれていく

紅葉

ごみとなった紅葉で膨らんだ

ごみ袋


それらを取り出して

山と積んで火をいれて

焼き芋なんかどうだろう


誰も思わないか

誰もいわないか

私だけなのか


口にすることのない

問いかけは

紅葉を揺らす風にのせて

ふっと飛ばした








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 色鮮やかな紅葉が敷き詰められた朝の情景が目に浮かびました。 せっかくのきれいな紅葉の絨毯、ごみ袋につめられてしまうのは、少しもったいない気がしますね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ