イベントグッズ
「くすぐるの止めて下さいよっ!マキさん。」
と、俺がマキさんの手をどかすと
「キング…。どうやら、ツーショット写真もラインナップに、入れておくべきでしたね。」と、ユウがぼそりと呟いた。
「あぁ。需要を見込んで、入れておいた方がよかったな。」と、会話をするキングさんとユウは、さっきまでの本当か、嘘なのか分からない、やり取りをしていた2人には見えない。
「まぁ、あの人の仲間ですから…。来店しないなんてことは、ないと思いますけど…ね?」と、話を俺が聞いていたのに気づいたのか、俺とマキさんの方を向いていた。
「あの2人が、結託したら凄い事になりそうだな…。」と俺はポツリと呟いていた。
「そうだ、トシ。イベントオリジナルのグッズって、今年は写真が主だったよな?」と、オーナーがグッズ用の写真の束を持って来た。
「そうですね。じゃあ、今から、俺の写真買ってくれた皆には、サービスしょうかな。」と、キングさんはバトル前まで座っていた席に戻った。
「じゃあ、おれは…。買ってくれたお嬢様方は…後でツーショットのポラロイド写真お取りしましょうか。」と、ユウがウインクをすると、また黄色い歓声が上がった。
「ウチは、面倒やからそう言うのは、せーへん。」と、ユキコさんは気だるく返事をした。
「ワタシは〜♪サイン入れてあげるよ〜♪」と、マキさんは相変わらずノリノリだ。
「確か…。この写真撮ってくれたのって、コスプレ写真を主に撮ってるって、言ってましたよね?どうやって知り合ったんですか…?」と、マキさんに質問すると…
「マサヤくんっ♪オーナーが、グッズ販売で大変そうだから、手伝ってあげて♪」と、誤魔化されてしまった。
オーナーが、大変そうなのは本当なので、ひとまず俺はカウンターに入り
カクテルを作りながら、グッズ販売の手伝いをする事になった。
まだまだ、イベント1日は忙しくなりそうだ…。




