表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Bar pomegranate  作者: 裕澄
22/48

外道な人間じゃないしな。

「いいや。おれの用事は後回しでも全然いいし、今話しかけると、後々すっごーく怒られそうだし。」と、カウンター席に座ったマキさんは、ニコリ笑った。

「そうそう!!オーナーから、聞いたんだけどこの前、マサヤくんが来た日の店からの奢り分て、ユウ持ち(自腹)になったって話、本当(マジ)?」と、

ちょっと楽しそうな風にマキさんは話を切り出した。

「あぁ。アレか…因みに言っておくが…マサヤ君は、払わなくて大丈夫だからな。あれは、"あくまでもユウとマキ"、コイツらの問題だからな。」とトシユキさんが、マキさんとカウンター越しにテーブル席でパソコンに向かっているユウを指さした。

「…なら、いいんですけど…」と俺が言うと

「い~んだよ。気にしなくて♪

おれは、お客様へのサービスでの発言だし。ペナルティーは無し!だよね。」と見るからに、分かりやすいドヤ顔をマキさんはした。

「まぁ、ペナルティーは無しだが…マキお前、イエローカードって所だな。後1回なにかしでかしたら、ペナルティー物だから、気を付けておけよー。」とトシユキさんに、ピシャリと釘を刺されてしょんぼりしている。

マキさんって、本当に感情が豊かというか…忙しい人だなぁ。とふと思ってしまった。

「ペナルティーっていっても、ユウ(アイツ)、1日半位タダ働きする位の金額だしな。ユウ(アイツ)もそれ位予想はしてるだろ。」と、言いつつトシユキさんは、バックヤードにあった他の書類をチェックし始めた。

「…それに、新人に初日から給料払わない(タダ働き)なんて事、する訳ないだろ??

そんな、外道な人間じゃないしな。」

と、いっているトシユキさんを見て、ちょっとだけ、ここ()のパワーバランスが分かったような、気がする。

「ちょっと、煩くて(うるさくて)集中できないんですけどー??…イエローカードのマキ(お兄)さん??」と、ユウがカウンター席へやって来た。

「後…マキさん。いつものあれ、ロッカーの前に置いてありますから。ちゃんとお持ち帰り下さい。」と一言、言い残すと、またパソコンの置いてあるテーブル席へ戻って行ってしまった。

「ほーら、おれ怒られちゃったじゃん。何もしてないのに!じゃあ、ちょっと2階()にいってきまーす」と言ってそそくさと、立ち上がって2階へ行ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ