続 秘密とパスタ
「…その反応見る限り、マジで女性と思ってた感じですね?」と、笑いを堪えながら、ユウが俺に聞いてきた。
「悪いかっ!完成度が高いんだよ…。」と俺が反論すると、
「やったぁ♪ おれの女装も精度上がったって事だよ。」とマキさんがパスタを食べながら、喜んでいる。
「で、どーでもいいですけど、言うまで男だって、バレなかったの何人目でしたっけ??」と、ニヤリと笑った。
「ん? 今年で4人目。因みに、ユウは?」と少し自慢気だ。
「今年は少ないですよ? うーん。数えて無いけど、20回位?? その内半分がホストの勧誘。」と、言い終わると、グラスに入ったウーロン茶を飲み干した。
「ユウ、お前っ…。自慢したかっただけだろっ!!」
「事実を、お知らせしただけですよ??完成度は、まだまだって事ですね。」とニヤリと笑った。
このやり取りをパスタを食べつつ俺を挟んで、カウンター席でやる意味があるんだろうか…
そんなことを、考えていると2階からトシユキさんが降りてきた。
「お前ら相変わらず、騒がしいな。マサヤ君挟んでやるなよ。困ってるだろ?」そう言って、グラスに氷を入れ、ウィスキーを注いだ。
「トシユキさん、昼間から相変わらず、ウィスキーですか?」
とユウが置いてある、ウーロン茶をグラスに注ぎなから聞いた。
「オーナーは、次の舞台の打ち合わせだ。って、事務作業溜めたまま、放り出して出掛けてるから、事務処理してたら、そのまま事務所で徹夜だからな。」と、ウィスキーを飲み始めた。
「んで、徹夜明けで疲れてるのに、煩い女装男がいるから、注意に来たと。」と、笑ってユウは、カウンターから離れようとしたが…。
「そうそう。閉店業務せず帰った、女装男と
閉店業務終わってすぐ飲みに行った、男装女が、新人君に絡んでたから、助けてやろうかなーってな。」と、笑顔でウィスキーを飲み干した。
「あはは。トシユキさん。…昼なに食います??なんか作りますよ。」と、食べ終わったお皿を片付けてなから、話を逸らそうとしているようだ。
「…じゃあ。もうすぐ、メニューに加わる チーズリゾット にしようかな??」と、さっきと同じ笑顔でオーダーをしている。
「かしこまりました。…さてさて。時間がかかるので、マキさんとマサヤさんと喋って待ってて下さいよ。」と、ユウがいうと
「…おれ、折角ユウがご飯作ってくれたから、たまには皿洗いでも手伝うよ。
昨日のグラスとかも片付けなきゃならないだろ??」と、あからさまにその場から居なろうとするマキさんに、笑ってしまった。
「ははは。分かりましたよ。マキさん ユウ。早くした方がいいんじゃないか??」と、助け船を出してみた。
「…ったく。アイツらはいつもそうなんだよ。 マサヤ君もアイツらに優しくすると、面倒なことに巻き込まれるぞ。」
「俺は、大丈夫ですよ。どこかの座長のせいで、面倒な事巻き込まれるのは、慣れてますから。それに、色々聞きたい事もありますしね。」