表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もしも  作者: 空猫月
31/51

悪夢

 最近、よく夢を見る。


 そんなことを思いながら、また夢を見ていた。


 それは、私の出国の日。

 父も母も、見送りには来なかった。見送れば悲しくなるから、泣いてしまうからと、その日も普通に仕事に出かけた。

 私の付き添いをつとめる政府の人は、ただ一言


「なにをされても、かえってくるな」


 それだけ言った。

 周りには、同じように売られていく子供たちばかり。

 泣く者、はしゃぐ者、死んだような目をしている者、目を閉じてぴくりとも動かない者。様々な子供が、様々なところに売られていく。

 そのことに私は、不思議と何も感じなかった。


 今思えば、もう少し考えるべきだったのだ。


 たとえば、人のような扱いをしてもらえないとか。私だって女の子だから、性処理の道具にされることだって、あったかもしれないんだ。

 なのに、それを全く考えなかったって。おかしい。

 人身売買を正々堂々と国の産業にしていたからか、売られていく子供が数百人単位だったからか、私は頭が麻痺していた。


 これだけ堂々と売られるのだから、これだけたくさんの子どもが行くのだから、きっと大丈夫だと。国だって、どこにでも売るというわけではないだろうと。


 そう思っていた。

 過信していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ