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「物語の幕間〜彼氏・彼女の日常」(セーラー服と雪女 第19巻)  作者: サナダムシオ


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⑨ 次は猫の惑星

「さて、そろそろ出ようか?」

 ミケーネに言われて、由理子も頷いた。


 2人はカフェを出ると、また城への道に戻った。

 どの道、ミケーネの船は城内に駐車…というか停泊しているのだ。帰るためには、そこに行くしかないのである。


 城に帰ると、犬王アヌビスが自ら出迎えに来た。

 余程、由理子の事が気に入ったようだ。

「由理子にコレを…。」

 彼は別れ際に、ナニやら腕輪のようなモノを渡してきた。


「会いたくなったら、それでいつでも連絡してくれ。」

 由理子にとって、一体コレで何個目の通信デバイスだろうか。彼女は動物たちから、すっかりモテモテだ。


 2人は犬王に別れを告げ、ミケーネの船に乗り込んだ。

「さあ、今日はトコトン付き合ってもらうよ!」

 ミケーネは言うなり、船を垂直上昇させた。


 次に目指すのは、ミケーネの故郷、猫の惑星だ。

「いつもタクシー代わりに、コレを使わせてもらっているお礼だから、イイわよ!」

 由理子も元気に、そう返事をしたのだった。


 猫の惑星への時空ジャンプは、あっと言う間だった。同じ惑星の、別の世界線なのだから、当たり前である。


 それにどうやら、犬の世界線と猫の世界線は、隣合っているようだった。ちょっとした運命のイタズラで、別れた世界らしい。


 現地に着いたのは、もう夕暮れ時だった。

 しかしむしろ、ここからが猫の国の本領発揮である。

 何しろ、彼等・彼女等は皆、夜行性なのだから。


 案の定、街のそこかしこから、ニャーニャーと声が聞こえて来た。 

 それが、ネコの本能なのだろう。

 別に"サカリ"がついてなくても、ご近所同士の会話でも、そんな感じに"かしましい"のだ。


「みんな元気そうね?」

 由理子は、そんな当たり障りの無い感想を述べた。

「まあ、夜はいつもこんな感じかな。昼間はみんな、もっと上品なんだけどね。」とミケーネ。


「昼間はみんな、ゴロゴロしてたりして…?」

「…なんで、知ってるんだ?」

「ワタシの星のネコさんも、みんなそうだからね。どうせ遊びも仕事も、17時からが本番なんでしょ?」


「流石、由理子。全て御見通しという訳か。」

「まあねえ。良いんじゃない?ネコにはネコのヤリ方が有るんでしょ?」


「そういう、他種族に対する懐の深さが、由理子の魅力の一つなんだよなあ…ますます気に入ったよ。」


 ミケーネは、ウットリとした目で彼女を見つめる。そして彼は、いよいよ彼女に対する評価を高めるのであった。


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