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「物語の幕間〜彼氏・彼女の日常」(セーラー服と雪女 第19巻)  作者: サナダムシオ


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1/13

① 京子のリクエスト

 今回のストーリーは、これまでの物語のおさらいと補完、そして恋人たちのその後の顛末を語ります。

 どうぞお楽しみに(>ω<)

「ねえ、久しぶりに、アナタと二人きりで、行きたい所があるの。」

 "昭和の雪女"こと、永遠の23歳、村田京子が言ってきた。


 それは1990年12月26日、水曜日。朝10時を過ぎたころのことだ。


 先程、杉浦鷹志・真田由理子・真田香子の三名が、それぞれ帰宅するのを見送った後、永遠の35歳のサン・ジェルマンは、いつもの亜空間レストランで、仕事納めの片付けをしているところだった。


 かねてからの約束通り、そこにやって来た彼女は、開口一番にそう言ったのだった。彼女は今日も、お気に入りのイエローのワンピースを、上品に着こなしている。


 「…で、どこに行きますか?」

 ジェントルな感じで尋ねるサン・ジェルマン。彼と彼女は、とある事情から籍を入れない事実婚だ。


 今日の彼の出で立ちは、黒いコーデュロイのマオカラーのシャツに、同じく黒いパンツ、上着はイエローオーカーのジャケットだ。それは、さり気なく、京子とコーディネートされた服装だった。


「うふふっ、ソレは座標を見てのお楽しみ。今日は私の運転に、付き合ってくれる約束だったわよね?」


 京子はそう言いながら彼を誘って、ウキウキした様子でエレベーターに乗り込むと、地下駐車場に向かったのだった。


 今日は自分の操縦だからと、彼女は4色並んだワーゲンビートルから、イエローカラーの1台を選んだ。


 そして、助手席にサン・ジェルマンが収まるのを確認すると、早速時空転位装置の操作パネルに、目的地の座標を、次のように入力したのだった。


 西暦1981年3月31日火曜日0時30分

 北緯35度14分

 東経136度93分


「さあ、行きましょう。アナタとワタシの、記念すべき思い出の場所へ。」

 京子はそう言うと、時空転位装置のスイッチを入れた。  

 

その座標を見て、サン・ジェルマンも、これから起こるであろう出来事に向けて、心の準備をしたのだった。


 程なくして、彼女の黄色いビートルは、とある廃校舍の解体現場付近に到着した。

 時刻は真夜中だ。


 二人はクルマを地上に降ろすと、路肩に停めて、音をたてないように気を配り、慎重に現場に近づいて行った。


「ほら、まずあそこに一人隠れて居るわ。」

 京子が指差した場所を、サン・ジェルマンが注視すると、物陰に潜んでいる"高校1年生の真田雪村"を見つけた。


 彼は前方の解体現場の暗がりを見つめているようだった。

 そしてその目線の先を辿ると、何と暗がりの中に、見つめ合う二人の真田雪子が居たのだ!






 

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