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幻想奇譚

【番外編】雪解け珈琲

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

幻想奇譚、番外編です。渡の友達だと思います。

ゆっくりし過ぎたなぁと、思います。

狂った自立神経の調律を一週間程掛けて行い、漸く普段の暮らしが戻ってきた。今までのものが改めて楽しめる様になり、新しい世界へと踏み込む気力も湧いてきた。だから、今日此処で過ごすのを許して欲しい。

本の街のお膝元。道を歩けば純喫茶に当たるこの街で、色硝子の扉を発見した。中から除く、柔らかい木の世界は暖かそうで、ずっと前から踏み入れたいと思っていた。だから今日は勇気を出して、この場所に入ろうと思うのだ。

引き戸を開けると、色気のあるジャズが辺りの空間を包んでいた。外から見た通りの柔らかい木の世界と、白亜の壁が特徴の喫茶店。純喫茶と呼ぶには近代的で、カフェと呼ぶには古典的。そんな何とも言い表せない世界だった。

どうせ一人なので、カウンター席の端を陣取って、ちょこんと腰掛けた。ふと視線を上げると、店主指折りのカップが此方を見詰めている。

「ブレンド一つ」

私がそう注文するとジャズの音に混じって女性の微かな了承が聞こえてきた。この場所は店主が主題では無いのだ。色気のあるジャズこそが、若人の話声こそが主題なのだ。

暫くして、青い花のカップに注がれた珈琲が届けられた。鼻を近付けると、馨しい豆の匂いがした。持ち手に手を添えて、静かに嗜む。

軽やかな苦味が口に広がって喉を下る。珈琲故に苦い。苦いけれども、苦すぎない。底に沈む前に浮き上がる様な、不思議な柔らかさがあった。

音に、声に、味に酔う。それだけで、今日あった出来事が雪解けの如く消えていく。

一口、二口珈琲を嗜んで、水で喉を潤し、くるくる回る女性店主を眺めた後に、また口を付ける。苦味が溶けて消え去り、酸味へと変化していた。熱かった液体はとうに冷え切り、別のもへと変貌していた。

儚いものだ。珈琲というのは。数分後には全く別のものに変わってしまう。

時刻を確認する。太陽は真上に来る時間だった。

ちなみに、珈琲よりも紅茶派です。

やる事が二つほど残ってますが、ダラダラし過ぎました。


渡のお友達が漸く本調子になってきたので、新規開拓した話。


珈琲飲まれる方はお分かりかと思うんですが、時が経つ事に酸化して苦味が無くなっていくんですよ。

儚ぇ〜。

永遠など無いとしみじみと感じます。


明日は五月病発動しないことを祈ります。

月曜日だよ会社に集合!!

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