初めまして、異世界。こんにちはマスター
目を開ける。
初めまして異世界。
さて冒険者ギルドはどこかな~
ここか?ここなのか?
狭い部屋。現在の場所だ。
起きてみて隣にあったベルを鳴らしてみる。
「すみませーん。マスターいませんか?」
ドッタンばったん、キューーーーピシッ
「おりゃのなまえはシカリ=プンス
Aランク冒険者の小人族にしてギルドマスターなのだゾ。
身長は100センチなのだぞ!」
キャラ濃いぃ。
小さくてめっちゃ可愛い瞳なのにお髭生やしてなのだゾって。おかしいよ!反則、笑っちゃう。
「クス、ふふふ、あはは何それ可愛い~」
「な、な、バカにするな!なんだゾ。おりゃはここで1番偉いんだゾっ」
「ごめんね小人さん、僕の名前は光 夢歩ここだとムア=ヒカリかな。16歳だよ、ムーアって呼んでね。きっと知ってると思うけど異界人なんだ~不思議なおばあさんと出会ってね、美味しい飴さん食べたらここにきてたよ。」
「な、な、なんだってー!?」
唐突に驚き出す、シカリ。
何に驚いたのだろう?
異界人なのは知ってるはずだよね?
「どうしたの?」
「そのおばあさんのなまえは?なんだゾ!?」
「知らないよ、道であって飴ちゃん貰って食べてる途中に唐突にファンタジーでファンタスティックな世界に転移するって言ってきてさ。気づいたらここに来てた。マスターを頼って、この世を発展させてねって」
「あぁ、間違えないんだゾ。その方は《老人魔女》と異名を持ち本名は全く知られてない人で研究会幹部Sランク研究者にして:世渡り:を実現させた天才なんだゾ。ちなみに面白い者好きで彼女に送られてきた異界人はみんな変人なんだゾ。だからムーアもきっと変人かどこかおかしな人なんだゾ。」
し、失礼な!
僕のおかしな所はスキル名くらいだよ!
「ぼぼぼ、僕が変人なわけないじゃないか、こんな礼儀正しくて優しい人はそうはいないよ。ちょっとお茶目なだけだよ!」
「そうは言ってもムーア、さっきからおりゃにタメ口なんだゾっ!おりゃはムーアより年上で偉いんだゾ」
「え?何歳なの?」
初めて見た時から同い年くらいじゃないかって思ったんだ。身長は小人族だから小さいみたいだし。きっと髭が伸びやすい体質なんだろうなでもそこそこ伸びてるし2歳くらい年上で18歳かなー〜。
「当ててみて、なんだゾ」
困るやつじゃん。しかし予想していた今は違う。さぁ言うぞ~
「18歳」
「えっ?もう1回言って、なんだゾ」
「18歳」
そこでシカリは、とても嬉しそうに、にまぁと笑う。あ、この顔はハズレかな~
「正解は42歳なんだゾっ!」
「え?嘘、本当?この世界の人、年齢と顔あってなくない?」
驚愕の真実シカリ=プンス、齢42なんだゾ。
あ、シカリの口癖がうつった。
「そりゃそうなんだゾ、人間はすぐ成長してすぐ死ぬからな、なんだゾ。この世界の寿命は種族によって大きく変わるんだゾ。ちなみに小人族は200歳くらいで寿命が尽きるんだゾ。おりゃもまだ若い方なんだゾ。なのにギルドマスターだからエリートで凄いんだゾ!」
「そ、そうなんだ人間は、この世界では寿命短い方なんだね。誰かと仲良くなれても置いてっちゃうな。」
「心配ご無用なんだゾ、この世界は強くなればなるほど長く生きられるようになってるんだゾ。魔力や筋力、レベルを可能な限り鍛えていけば人間でも長く生きられるんだゾ。現在の人間で最も生きてるのはSランク冒険者《長寿者》クロード=スカイ、320歳なんだゾ。人間たちの憧れの存在でめちゃくちゃ強くてまだ40歳くらいの容姿なんだぞ」
「へ〜すごい!僕も強くなれるかな?これでもスキルはいくつか持ってるんだ~少し試すね。えいっ」
《スキル≒マッサージ》付随して《ツボ感知》発動しました。
僕の手がシカリヘ伸びる。
「へ、へにゃ~なんだゾ、体から力がー、や、やっぱりおかしいんだゾ~、ムーア変人だったんだゾ、いきなりスキルで力を抜くなんて、おりゃは何されちゃうんだゾ」
げっ、ちょび髭、目ぱっちり小人おじさんが貞操の危機を感じているだと??
恐るべきツボ押し。これは普段は封印だな。
モンスターいるって言ってたしモンスターに使ったら無力化やテイムできちゃうかも。
「だ、大丈夫?シカリ、ごめんね安全そうなスキル使ったんだけど危機に陥るほどの技だったね、何もしないから、ね?警戒心解いて。危険な時以外今の技、封印するからさ」
「フーフー、そ、そこまで言うなら仕方がないな、なんだゾ。今回のは特別になかったことにしてあげるんだゾ。おりゃは心が広い小人族だからな、なんだゾ。えっへん。」
ドヤ顔で決めたきたシカリ。
話してる時に息は整ったみたいだ。
でもえっへんって自分で言うんだから可愛いんだよね。
とそこでシカリが話し出す。
「まぁスキルがあるんなら大丈夫、強くなれる強くなれるはずなんだゾ。早速と言っても大分話したけどギルドカードを作りに行こうなんだゾ。今回は特別にギルドマスターからプレゼントするんだゾ。」ドヤぁ
と胸をはられる。うん、可愛いね。
そんなことを思っていると唐突にシカリが廊下へと歩き出す。慌ててあとを追うとそこには筋骨隆々の男や神経質そうなローブに身を包んだもの、猫耳の女性って猫耳?かかか、可愛い!!!
ぴょこぴょこと機嫌良さそうに動く耳、細長くもしっかりと存在を主張するしっぽ、鍛えてるのかとんでもなくいい形なお腹周り。質素な感じが逆に萌える胸。完璧な体型だ。
エデンは猫耳ありし場所にあり!
「ムーア~しっかりついてくるんだゾっ」
「ご、ごめんシカリ、今行くよ。」
それにしt『「こんにちはーーー!!マスター」』
え?突然何?みんな揃ってバカでかい声出して。
マスター?ん、マスターかそりゃ偉い人には挨拶するよね。
「あぁ、こんにちなんだゾッ」
ってシカリのことかーーーい。
あ、でも今まで適当に流してたけどほんとに偉い人だったんだ。すごいなシカリわ。
可愛いだけじゃないって理解した。
受付に辿り着く。
「じゃ、初心にかえって受付するんだゾ」
「よろしくね、シカリ」
後ろから声が聞こえてくる。随分とヒソヒソな声だ。これはスキル《ヒソヒソ話しのみ盗聴》だね。
なになに?
『おい、あいつ今みんなのマスターのこと呼び捨てしやがったぞ。』
『なんだって?そいつァ本当か?何もんだあいつ,偉いやつかなにかか?』
すいません。
偉くもなんともないです。ただの異界人です。
『ニャーニャー、あいつマスターのこれかニャ?これ』
『マスターもあいつの事名前呼びだしね、可能性はあるかも』
あぁこっちはなんか変な方向で解釈されてる。
てかこの世界も同性愛ってあるのか。
とにかく勘違いを弁解したい。
そんな色んな話(シカリとの関係性が主)を聞いているとシカリが話し始めた。
「それじゃ始めるんだゾ、冒険者ギルドへようこそいらっしゃいましたなんだゾ。ギルドカードを作成するんだゾ。」
かくして僕の冒険者第1歩が始まろうとしていた。。
ムーアの平然とした態度はスキル《精神安定》から来ています。これがなかったら恐らく物凄く取り乱し日本に帰ろうとやっきになっていたとおもいす。