表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

魔女エリーの朝ごはん

作者: 千葉翔

たっぷり寝た気がするけれど、日差しは朝真っ只中そのものだ。

季節は秋。開けた木戸からすぐに入ってくる風が、木の葉の匂い。


「ん〜っいいにおいー」


肺いっぱいにその空気を吸い込んだら、鼻が少し冷えちゃった。

窓の外の木々に、黄色や茶色が増えてきてる。


「もうそろそろ…冬の支度を始めなくちゃね」


さてその前に。


「さ〜てっ!朝ごはんでも作りましょうか。あったかいお茶も飲みたいわ」


ねっ。




ストールを羽織ってキッチンへ移動。

まず竃に火を入れましょう。

調味料棚に置いてあるビンから、ひとつまみのおが屑を取り出して竃の中に振り入れ。


『火蜥蜴さんたちーおはよう。よく眠れたー?』


このおが屑には魔力のエッセンスが含まれているの。

まずは火蜥蜴たちに、朝ごはんをってところかしらね。


竃に火が出て一気に炎が燃え膨らみます。

家の中が冷えてたから暖かい♪


扉の中から食材を取り出してっ…。

朝はやっぱり卵が食べたいわ。


「卵と…チーズとね。あら、そういえばコカトリスの尻尾のオイル漬けをまだ食べてないわ。どうやって…そうだ、サラダにかけようかしら」


竃に鉄のフライパンをかけ、ラードをひと匙入れます。

フライパンの中がツヤツヤになったら卵を割って入れて。


『中火よ。ちょっと菜園に行ってくるから、上手に卵を焼いてね火蜥蜴さん』


って、火のエレメントに声をかければあとはお任せ。

私は籠を持って外の菜園へ。





「空気が冷えてる!でも日差しが強くてあったかい」


空に雲が少なくて、今日は天気が良さそう〜。


家の脇の小さな畑は、夏野菜も終わってそろそろ寂しくなってきちゃったけど。

キャベツと白ナスを摘んで。


「これにオイル漬けかけて食べよっと」


シャキシャキしてて美味しそう!





「さて、と」


朝ごはんを作るのもひと仕事ね。


「使い魔増やそうかしら…。遺跡で見つけてこよう。でもそんなに簡単に手に入るとは思えないけど…」


お茶を淹れながら考えたり。


「いい香り…うふふふ」


ダイニングのテーブルに麻のマットを敷いて、

作り置きの豆スープ、朝採り野菜のコカトリスドレッシングサラダに目玉焼き。

食べかけの大きな丸パンが少し硬くなっているから、

スライスしてスープに浸しながら食べることにしましょう。


「では〜っいただきまーす」


今日は何をしようかな?

そうだ、頼まれていた小物を街へ持っていくついでに新しいパンを買ってこよう。

あとは…新しい使い魔のことを、友だちの冒険者に話してみよう。


ふぅ…冬の支度も、していかなくちゃね…。

それは、おいおいーーー。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ