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派手なのはお好きですか‥!? 〜大鎌使いのダークエルフ〜  作者: maoz
世界樹ユシル〜ダークエルフとシェイン〜
5/30

魔物と大鎌。

初めての戦闘です。

 

 ビクッ!! と、体が反応する。

 突然、聞こえてきた遠吠えに

 驚いていた。

 この遠吠えの主は誰なのか?

 木に囲まれ確認できない。

 ここにいると危険と思い、早く逃げたかった。

 遠吠えが反響し相手がいる場所がわからない。

 不安から、自分の唯一知っている場所へ走る。


 最初にいた場所へ、あのひらけた場所へ。


 しかし、思うように進めない。

 大鎌を持っているからだ。

 重量や大きさが邪魔をして

 木々の間を通り抜けにくい。

 それでも、あの冒険者のようにはなりたくないと

 必死にかける。


 私を追うように何かが近づいてくる。

 1つではなく複数の音が聞こえる。

 その音が迫るごとに私の不安が大きくなっていく。

 あまりの不安に耐えきれず後ろを振り返る。


 と、同時に何かが私に向かって飛んできた。

 突然の事に驚き、転がる。


 上手くよけれたものの安心はできない。

 急いで、起き上がり飛んできたものを確認する。


 そこには大きな犬のような獣がいた。

 ハウンドドッグ?いや違う。

 犬にしては大きくたくましい。狼のようだ。

 その獣は綺麗な銀色の毛をしている。

 目は月のように明るく黄金色をしている。

 ゲームでも見たことのない種類の獣だった。


 その獣が私に牙を向け殺気を放っていた。

 かなり危険だと感じた。

 早く逃げないと!と思ったが恐怖から目が離せない。

 この状況をどうしようかと思っていたが

 私に追い打ちをかけるように

 両側から同じ獣が2頭現れた。


 合計3頭の獣が私に向け牙を向けている。


 逃げられない!そう思い

「もうやるしかない!!」と覚悟を決め

 手に持っていた大鎌をギュッと強く握る。


 その時、最初に現れた獣が両側の仲間に顔を向ける。

 それから、その1頭だけ前にも出てくる。

 1対1だろうか?これならなんとかなると思い

 大鎌を再度握り直す。


 初めての生身での戦闘。

 未経験なだけに初手に何を選んでいいのか分からず

 ただただ相手から向かってくるのを待つだけだった。


 それを理解したかのように

 獣が私に向かって飛びかかってきた。


 結構早い。避けるのに必死な私。

 ギリギリの所を右に体を傾け避ける。

「よし!なんとか避けた!!」と思ったら

 通り過ぎたはずの獣が後ろから飛んできた。


 グチュと左肩を噛まれる。ギィッと背中に

 爪を突き立てられる。

 今までにない痛みを感じる。

 気が遠くなりそうだった。

 慌てて大鎌(サイズ)を当たれと振り回す。


 獣は噛んだを肩を離し距離を置く。

 獣は無傷だった。

 噛まれた肩が痺れる。熱を持ち熱く感じる。

 ダラダラと指先まで血が流れポタポタと

 地面に落ち染みを作る。

 爪でやられただろう、背中も痛い。


 早くこの痛みを消したくて

 お願いしたスキル、回復魔法を使ってみる。

 傷が治るイメージを持ち

小回復(ヒール)!」

 ゲームではこうだったはずだ。

 体がキラキラと光り出し痛みがひいてきた。

 が、途中で光がはじけて消えた。


 なんで!?と思ったがめまいがする。

 ヒールは途中で止まったが止血はできたようだ。

 しかし、このままでは、死ぬと思った私は

 獣に背を向け全力で目的だった場所へと走る。


 突然の事で驚いたのか

 出遅れた獣が後をついてきた。


 もう少し、もう少しと思いながら走る。

 すると見慣れた場所にきた。

 最初のひらけた場所だ。

 ここなら()()()()()ふれる!

 目的地につくと同時に振り返り

 獣達に向け大鎌(サイズ)をふる。

 ザッシュ!!と飛びかかってきた一頭に当たった。

 私が止まった瞬間を狙っていたようだ。


 飛びかかった時の勢いと

 私の大鎌(サイズ)の一撃が重なり

 その獣は絶命する。

 その時、ポンッと獣の死体が消えて

 コトンッと無色のクリスタルのような石が落ちる。


 あれはゲームでも見た

 ドロップアイテムの魔石だ。


 ダンジョンでもないのに何故ここで?


 そう思ってると不思議と力があふれてくる感覚がする。

 体が軽い。もしかしてレベルアップ??

 そう思い改めて自分に「小回復(ヒール)」をかけてみる。

 すると、今度は光が途切れずに傷が治る。

 なるほど!!発動に必要な魔力不足だったと認識する。


 と、同時に背後から殺気がする。

 とっさに避ける私。振り返ると獣がいた。


 ()()()()()()で忘れていた。

 他に2頭いたんだった。

 気を改めて2頭の獣に注意をはらう。

 大鎌(サイズ)を、低く低く横に構える。

 1頭は私の右正面。もう1頭は私の左後ろ。

 挟み撃ちの構えだ。


 静かにタイミングを待つ。

 すると私が予想通りの動きを見せた。

 2頭同時の飛びかかりの攻撃だ。

 今!!っと思うと同時に大鎌(サイズ)を振り回す。

 回転斬りだ!


 大鎌(サイズ)は、いきよい良く回り

 近くにいた1頭にあたり、そのまま2頭目を巻き込む。

 2頭とも回転斬りの勢いに飛ばされ

 そのまま遠くで動かなくなった。

 また、ポンッと死体が消え2つの魔石だけが残された。

 レベルアップの感覚がする。


 それと頭の中でピンッ!と音がなる

[大鎌術がLv.2になりました。

 それにともない強撃をおぼえました。」

 と、アナウンスが聞こえてきたが

 それどころじゃなかった。


 初めての戦闘で身体中が痛かった。

 不安からの解放で力が抜けていた‥。






レベルアップの数字や

ステータスは考えないようにします。

割り振りが難しそうなので。


次話は探検です。


気になりましたら

ブックマークよろしくお願いしたします。

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