死後の世界と創造神。
いよいよ、創造神にあい
転生に向けて準備していきます。
「 はじめ! はじめ起きて!
朝だよ!起きて!遅刻するよ!!」
お母さん…?
遠くから懐かしい声が聞こえる。
忘れていた声だ。
久しぶりに呼ばれる私の名前。
あれ、私、生きている?
なんで!?
そう思い、目を開ける。
そこは知らない空間だった……。、
暗いのに明るく感じる。
自分の周りが照らされている。
照明も無いのに不思議だった。
顔をあげると
ツーー。と目から雫が落ちる。
いつのまにか泣いていたのか?
目を閉じてる間、昔の記憶が流れていた。
幼い頃から今までの思い出だ。
走馬灯のような、夢だったのか?
でも、ここは?
探るように周りを見渡すと目の前に
大きな鏡、姿見があった。
そこに写される自分。
髪は不揃いでボサボサ。
目の下には、深いクマがあり
ほおはこけて、かおのラインが
はっきりと出ている。
見るからに不健康そう。
服装はいつもの寝間着のままだ。
引きこもってから初めて見る姿。
これが今の私なのかと初めて知った。
私の知らない私だった。
にぃっと笑ってみる。
どことなく寂しく明るさを
感じない笑顔だった。
はぁ、しぜんとため息がでた。
と、同時に
「はじめちゃん。おはようさん。」
と声をかけられた。
…誰?
いつのまにか白髪頭のお爺さんがいた。
知っている感じのする、知らないお爺さん。
どことなく懐かしさを感じる。
どこかで会ったのかな?と思いながらも
軽く会釈をする。上手く言葉が出ない。
沈黙の後、
再びお爺さんから声をかけられる。
「加賀 初芽ちゃんでよかったかな?」
久しぶりに聞いた名前。
男みたいな名前。それが私の名前だ。
最初に始まる、始めの意味。
文字の通りの芽吹きの意味。
お母さんがつけてくれた名前。
そんな事を思い返しながら
静かにうなずく。
「……はい…。」
嬉しそうな顔をして
お爺さんは話し出す。
「よかったのじゃ!
初めまして、はじめちゃん!!
私は創造神。全てのものを作り始める神じゃ。
ここは私が作りし世界。
はじめちゃんが住んでいた現世と死後の世界との
あいだになるわけじゃ!
ここまでは大丈夫かの?」
「……??…???…」
神様というのは何となくわかったけど
現世と仕事世界の間??
何故、ちゃん付けなのか??など
私の頭の中はたくさんの疑問でいっぱいだった。
それでも先に聞きたいことがあった。
「 やっぱり私は死んだのですか?
でも、ここにいるのは…?」
と聞くと、
お爺さんが続ける。
「うむ。残念じゃが、はじめちゃんは
あちらの世界ではなくなったのじゃ。
ここにいるのは…私の代理人に
なってほしいからじゃ。
私の加護を持つものから
お願いされたとでも言おうかな?
「この世界を変えてほしい。」とな。
どうじゃ?」
世界を変える。
そんな重大な事を軽く言うお爺さんだった。
「私は普通の人で引きこもっていました。
それよりも創造神?お爺さんがやったほうが
いいじゃないんですか?」
私の中では答えは決まっていた!
もちろんNO!だっ!
ひきこもりの私に出来るはずがない!!
それから、わたしの顔を見て
お爺さんは悲しげな顔でこう呟く。
「あいにく私は神という立場で、
直接、手を加えることはできないのじゃ。
私がやってしまうと力が強すぎて
世界の均衡が乱れてしまい
一度では、制御がきかなくなる。
その世界の住まうものたちの沢山を巻き込んでしまう。
全てをまるごと作り変えてしまう。
だから、はじめちゃんと言うわけじゃ!
これも何かの縁。
はじめちゃんの名前の意味もそう。
私の加護持ちとして代理人になり
やってくれないかの?」
そんな顔されると……嫌と言えない。
けど、私に出来る事なのか!?
そう悩み静かに考えていると
「そうじゃ!はじめちゃんの願いを3つ聞こう!
そちらの世界だとこう言う流れがあるんじゃろ?」
と、言ってくる創造神。
「流れって!!……3つの願いか…。」
余計に悩みが増えた瞬間だった。
「なんじゃ?不満かの?
直接、願いを叶えることが駄目なのかい?
なら、願いを叶えるアイテムを集めるところからの方が
いいのかい…?なら、そこから始めようかの?」
「ちょっ…!!待て待て。そんな
摩訶不思議アドベンチャー始められても困ります!!
3つの願いならなんでもいいのですか?」
「神域を犯すような事は流石に考えるが
そなたらで言うスキルとか言うのかの?
はじめちゃんもゲームとやらで何となくわかるじゃろ?
それなら大目に見てやる!!どうじゃ?
ワクワクしてこないかの?」
私達の言うスキルか…。ゲームでわかると
言われても…。あっっ!なら1つはこれだ!!
「今は突然すぎて、ワクワクする余裕がないです。
が、願いの1つは決まりました!
無効化無効のスキルがほしいです!!」
RPGゲームでも悩みだった1つ!!
敵の無効化で、自分の技が無効化され
苦戦した苦い思い出がある。耐性ならデバフや
属性変換などでどうにかなるが
無効化となると攻略の幅が狭くなるからだ。
「ほうほう!それは面白い!!
それならいいぞ!して、2つ目はどうすのかの?」
「2つ目も決まっています!!
運を上げてください!!」
RPGゲームで私なりに必要だと思ってるステータス。
器用や運だ!
器用、クリティカルや攻撃の成功率など
運も似ているがドロップ率の変化が大きい。
イベントやレアアイテムの収集など
運が低いと何度も周回する事になる。
あんな辛いのは嫌だ。
器用ならアイテムでどうにかできるし
運でどうにか、カバーできないかと考えたからだ。
「2つ目もこれまた面白い!!
最初にも、言ったが神域ほどとは、いかないが
最大限配慮しよう!
では、最後の3つ目の願いじゃ!」
いよいよ最後の願い3つ目!!
いつのまにかノリノリの想像神を前に
最後の願いを決めた私であった。
すみません。まとめきれませんでした。
次の話でいよいよ転生です。
ブックマークよろしくお願いいたします。