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養父と子。
秀頼、淀君との会合。
三成とのすれ違いに言われた父への侮辱。
一豊と辰之助は無言のまま
最後の会合へ向かった。
近日権力を増強させている
「徳川家康」の元へ向かっていた。
「辰之助、辛いか?」
一豊は道中こう聞くと
「それが現実なのでしょう。
この今、我々にはなにもできませぬ。」
と辰之助は応えた。
一豊はまた黙り込んでしまう。
そこで辰之助は
「家康様との会合、任せてくれませんか?」
辰之助は立ち止まり、一豊を見て言った。
その時お互いに目を真っ赤にさせていたことに
若干驚いたが
「よかろう。任せる。」
全ては山内辰之助、いや、豊臣幸太朗に任せられた。




