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至急登城せよ
主君である一豊より
至急夫婦で登城するよう伝令がきた。
「殿から至急...とは何かしましたか?」
「何かした?いや、それはないとは思うが、我らが子のことであろうか...しかし秀次様より至急お呼びがかかり帰ってこられたのだ、大事であることは間違いないだろう。急ぎ向かうぞ。」
道中、心衛門は考えた。
太閤のお子が産まれてから、
両者の仲に亀裂が徐々に走っている
と聞いてはいた。
その事だろうが...
何故妻も呼ぶのか...子か?
納得いく答えが答えが出ずにいた。