25.異質な屋敷 - 莢 -
私はその穴に落ちたとき、ほんの一瞬だけ気を失ったらしい。
ふと目が覚めると、オウシュにお姫様抱っこの状態で抱きかかえられていた。
しかも今のオウシュは大人版。
「目が覚めたか、サヤ」
艶やかな微笑みに一瞬目が奪われる。
ち、近い、近い近い!!
細見なのにがっしりとした体つきを直に感じ、明らかに頼りがいのある男性の存在感に圧倒されそうになる。
私を見つめる赤い瞳は熱く、けれど私の全てを包み込むようで、私の全てを委ねたくなるような衝動に駆られる。
オウシュの緩やかに弧を描いていたその口元が、ゆっくりと動く。
「サヤ」
その声は愛しさに溢れていて、私がまるで壊れものかのように優しく名を紡いだ。
ドクン。
心臓が大きく跳ね上がる。
私は途端に全身に血が行き渡ることを感じた。
体が一気に熱くなる。
ようするに全身にかけて赤くなっている。
「オ、オウシュ!おろして」
私は慌てて言うも、
「ダメだよ、サヤ。ここはまだ敵の陣地だ。サヤは強い力を持っているのにやっぱりわかっていないから心配なんだよ」
そう言い返されてしまった。
確かに、私もあの穴を感知できたのだろうと思う。
現にオウシュとトーヤはわかっていたのだから。
けれど私はというと、自分の前世の子孫ということと、ピラートのうさぎ姿がかわいいのとで、気が抜けていた。
そう、情けないことに気が抜けていた。
………ほんっとー情けない、不甲斐無い。
思い返して、思わず涙目になる私の瞼にオウシュが軽くキスを落とす。
「!?」
一瞬のことで、ましてや抱かれている状況で避けようがなく、私の胸辺りから全身にかけて電撃のようなゾクリとした感覚が行き渡った。
胸が熱い。
ドクドクする。
体がしびれるよう。
「…オ、ウシュ…」
降ろしてと言おうとオウシュの名を呼ぶも、その声に熱がこもり、震え、うまくしゃべれない。
オウシュはそんな私の顔を凝視し、そしてその赤い宝玉のような瞳がゆらりときらめき、熱が帯びる。
「サヤ」
そう優しくつぶやくオウシュの唇が私の唇へゆっくり近づいてくる。
唇と唇が触れるか触れないかという寸前でピタリと止まった。
じっと見つめるオウシュの瞳から目が離せず、硬直する私にオウシュがフッと笑う。
そして、そっと横にそれると頬に軽く音を立てキスをし、次にはぎゅっと、オウシュの胸に顔を埋めるようにして抱きしめられた。
「………抑えられない衝動か」
溜め息交じりにつぶやくオウシュ。
私は相変わらず心臓がバクバク状態で、ついさっきされたオウシュの行動に目を白黒させている。
「あ、の、オウ…、んっ」
私が言葉は、オウシュの抱きしめる力が更に強くなったことで遮られる。
「話すな、サヤ。…お前の声を聞くと抑えられなくなりそうだ」
頭上から降ってくるオウシュの声は熱を帯びていて、少し荒々しさも感じる。
ビクリと思わず身体が動くも、オウシュは緩めることはない。
この状態だと心臓が止まりそうなんですけど……
ドキドキと脈打つ心臓がうるさくて、私はどうにかなってしまいそうだった。
すると、しっとりと落ち着いた、けれどどこか飄々としている男性の声がふってくる。
「そろそろよろしいですか?」
声と共に突然現れた気配にびっくりする。
あの時、穴に落ちて目覚めてすぐにオウシュが目の前にいたから、周りを見る余裕がなかった。
けれど気配自体はなかったと思う。
現在もオウシュに抱きしめられるような形でほとんど視界がないのだけれど、声がする前までは気配は感じられなかった。
その声の主は少し間を置くと、少し呆れたような口調で言葉を続けた。
「オウシュ様のラブシーンなんて珍しいと思って見ていましたが、さすがに見飽きてきました」
「!?」
私は見られていたことの羞恥心でどうにかなってしまいそうだ。
「しかも、敵の陣地なんて……。敵としてみなされるとは心外ですよ」
その言葉を聞き、オウシュがようやく私への力を緩め、顔をあげる。
私は相変わらずのお姫様抱っこだけれど、ようやく多少の自由ができ、声の主の方を見ることができた。
その場は薄暗く周囲はよく見えないけれど、視線の先には焦げ茶色の長い髪を後ろへ束ね、細面の輪郭にモスグリーンの瞳の男性が立っていた。
鋭く目を光らせこちらをじっと見据えている。
「うるさい、ハルス。こんなことされたら敵認定当たり前だろう。何のつもりだ」
するどく睨むオウシュの視線にハルスは肩をすくめる。
「本当は救世主様だけをお呼びするつもりだったのですよ。ピラート、失態ですね」
そこへあの可愛らしい声が響く。
「申し訳ございません、ご主人様。ですが、オウシュ様を出し抜くなんて無理ですよ。しかもトーリヤータ様までいらっしゃったんですよ。実際、突然の無茶振りに良く対応できたと思いますよ」
悪びれもせずそう言うピラートに、オウシュから冷たい視線が突き刺さる。
ピラートはビクリとし、ぴょんと一跳ねしたかと思うとその場から消えた。
「ピラート、逃げましたね。執事失格です。おやつナシです」
「そんなぁ」
ピラートの悲壮な声が響いたが、出てくることはなかった。
そこへ怒気を含んだ低い声で言うオウシュ。
「どういうつもりだと言っているだろう」
「そんな怒らないで下さいよ。少しだけ試してみたかったんです。救世主というものがどの程度の力をお持ちになっているのかを。まさかあんな簡単な罠に引っ掛かるとは思っていなかったので、幻滅していたのですが……。けれど、考えを改めました。あのオウシュ様がここまで虜にされているところを見ると、さすがに救世主様というべきか…、俄然興味が沸きました」
その時、オウシュの角が光るとほぼ同時に、突然ハルスの元へ白い炎が出現した。
「うわっっと、危ない。でも鬼火対策はしていますよっと」
ハルスが円を書くように素早く手を動かすと、白い炎が拡散する。
「御怒りはごもっともですが、どうか沈めて下さいよ。オウシュ様、私の性格知っていますでしょう?」
へらへらと笑うその顔に悪びれた表情は伺えない。
「知らないな」
凍りそうなほど冷たく答えるオウシュだが、ハルスはやはり気にもしていないようだ。
「またまたご冗談を。昔、幼い僕をあんなにかわいがってくれたじゃないですか」
「あの頃のお前と今では別物だ」
「別物とはひどい言われようです。僕はずっとこんなにもオウシュ様をお慕いしているのに…」
「お前が慕っているのは神鬼の魔石だろうが。何年もしつこく訪問されてこちらは迷惑だ」
「だからって出禁にすることもなかったでしょうに。あれは傷つきましたよ?」
「お前だけが出禁になっただけだ。他のホシプリット家の者には対処していたのだから文句ないだろう」
冷たい視線のままで、弓形に口角を上げるオウシュの表情は妖艶さに満ちていた。
その表情にハルスはホゥッと感嘆の声をあげた。
「これはこれは……。しばらく会わないうちに更に魅力が上がったようですね。実に興味深い。とりあえず髪の毛1本で良いので下さい」
「気色悪いことをいうな」
あからさまに嫌そうに顔をしかめるオウシュに、ハルスは動じない。
「是非研究したいのです。もしかしたら惚れ薬的な何かがつくれるかもしれない。そうしたらオウシュ様だって………」
「黙れ。俺がそんなものに頼るわけないだろう。死ね」
ハルスの発言を遮り、オウシュが鋭く言う。
ハルスは目を見開き驚く。
「いやはや、オウシュ様。本当にその娘に本気なのですね。サヤ様でしたか?あなたはオウシュ様に何をされたのですか?」
突然私に話が向き、びっくりするも、私は慌てて首を振る。
「それは何もしていないということですよね。いえいえ、そんなわけないと思うのですよ。過去のオウシュ様の武勇伝といい、最近のオウシュ様のご様子といい、我を忘れるほど女に惚れこむなど考えられなかったのですよ。何かきっかけでもないと……」
「死ね」
オウシュが冷たく言い放つと、ハルスの元へ白い炎-鬼火が出現する。
しかしすぐにそれは掻き消える。
「すごいでしょう?これ私が開発した術なのですよ。一度発動すれば1時間ほどはどんな攻撃も効きません。まぁ、代わりに治癒も受け付けなくなるのですがね」
心底自慢げに言うハルスにオウシュは微笑みを浮かべた。
「そうか、ならばこうしよう」
『破術』
オウシュが何やら呪文のような言葉を紡ぐとハルスの周りの空気が変わった気がした。
そしてオウシュの角が光る。
「うわっあち!」
ハルスの体のところどころに鬼火が宿った。
ハルスは慌てた様子で叫ぶ。
「わぁ!それ、もしかして古代語ですか!?ああ、それも研究したい……っあち!ピラート!何とかしろ」
「ご主人、だからオウシュ様に手を出されない方が身のためだと…」
「ピラート!」
「はいはい。よっと」
ピラートが突然ハルスの元へ現れたかと思うと、その鬼火を食べ始めた。
パクパクパクと素早くハルスの周りを駆け巡りながら鬼火を食べきると、最後にゲフッとお腹をさする。
「うーん、いつ食べても慣れないですね、鬼火は」
私が目を丸くして見ていると、ピラートがぺこりとお辞儀をした。
「サヤ様、先ほどは申し訳ありませんでした。主人の命令は絶対ですので逆らえなかったもので…」
「いや、あの…」
もう、目まぐるしく物事が過ぎ去っていくので頭の整理がつかず、言葉がうまく出なかった。
するとオウシュが不機嫌そうに言う。
「ピラート、いい加減この場から出せ。“真実を暴く間”など失礼にもほどがある」
「も、申し訳ありません!」
慌ててピラートが言うと、クルリと一回転した。
すると先ほどまで薄暗かった空間に一瞬光り、次には普通の応接間のような部屋に立っていた。
「わぁ…」
私は自然と感嘆の声が出る。
その応接間は、例えて言うなら和洋折衷といった装いだった。
ファードの町の煌びやかさとは全然異なり、落ち着いた雰囲気が広がっている。
地球を思い出すインテリアだった。
「気に入ってもらえましたか?こういう空間も良いですよね。ファードは華やかで美しいのですが、私には明るすぎて性に合わないのですよ」
クスリと笑うハルスに、オウシュが怒気を含めた口調で問う。
「どうして“真実を暴く間”を使った?言え」
「ああ、あれはまぁ、救世主の方をこの間に入れた場合、どう見えるのかを実験してみたかったんですよ。でも何も変わりませんでしたね。オウシュ様は本来のお姿になったようですが……」
ああ、だからオウシュは大人版だったのか。
今更ながら納得した。
「バカを言うな、真実の間はその姿を暴くだけじゃないだろう。嘘も暴く間だ。誤魔化すな」
瞬間、オウシュの角が光り、ハルスに鬼火が灯る。
「わぁ、それ止めて下さい。害意はないのですから!」
そう言うハルスに、若干呆れ顔のピラートが間髪入れずに鬼火を食べていた。
「害意がないなら尚更たちが悪い。何をするつもりだった」
「いえ、ただちょっといろいろ質問を……アチッ!」
ハルスは言いかけて、途中、鬼火に襲われ、そしてピラートが食べる。
「アチ!って、わ!アツ!」
それが何度か繰り返されたとき、ハルスが根を上げた。
「オウシュ様、申し訳ありませんでした。今後、このようなこと絶対にしません。誓います!」
「信用ならないな」
オウシュはどこまでも冷たく軽蔑の視線をハルスに送る。
私がアワアワと見ていると、ハルスの綺麗な焦げ茶色の長髪にも鬼火がかすったようで、髪の毛特有の燃えた臭いを放つ。
綺麗なストレートの髪の毛がちりちりになってしまいそうだ。
それは忍びないとおもった私が、ハルスを見ながら思わず、
「オ、オウシュもういいから」
と言うものの、オウシュは私を見ようとはせず、ハルスに鬼火を送り続ける。
今度は鬼火を止めないオウシュの顔をきちんと見て呼びかける。
「ねぇ、オウシュ」
けれどオウシュは相当怒っているのか、憎々しげにハルスを睨んでいた。
「オウシュってば!」
私はお姫様抱っこで身動きできない身なので、自分の手でオウシュの顔をこちらに向けて叫ぶよう言った。
すると、オウシュは先程とは想像できないような嬉しそうな表情で私に笑いかけた。
オウシュと視線がまともにぶつかり、途端、収まっていた顔の赤みが戻ってくる。
「サヤから責まられるというのもいいものだな」
オウシュはそう言うと私の額にキスをし、艶やかに微笑んだ。
「!!??」
私がまた口をパクパクさせていると、突然風が吹き込み、私を包み込んだ。
この風には覚えがある。
予想通りの馴染みのある声が響く。
「はぁ、本当やだ。少し目を離すとこれなんだよな」
呆れと怒りが混じった顔のミッチーの顔がそこにあった。
一瞬のことなので、先程まであったオウシュの顔がミッチーの顔に変わったように感じてしまいそうだがそうではない。
昨日、最初にオウシュから私を奪ったときと同じ要領で、ミッチー本人が風と同化し、私を奪ったのだ。
「ミッチー」
とつぶやくと、思いっきり睨まれた。
お姫様抱っこでミッチーが近い。
なので本当は下ろしてと言いたいのだけど、そのじっと見つめる睨みが怖くて言えない。
蛇に睨まれた蛙のごとく、硬直している私。
オウシュはオウシュで、私を獲られたことの怒りでこちらに鋭い視線を送っているのがわかる。
「す、素晴らしい!どうやってここに!しかもオウシュ様からサヤ様をいとも簡単に奪うとは!!先ほどはいらっしゃいませんでしたよね?貴方様はどなた様なのですか!?」
そんな微妙な空気の中、ハルスの興奮した叫び声だけが響く。
ほんとう、もう勘弁して下さい。
いや、もう、本当なんかね。
救世主としてではなく、別のことでしか悩んでいないのですが。
なぁに?この状況は。
気持ちがね、ついていけないよ。
えっとまだこの世界にきて2日目だよね。
全然、そうは思えないのだけど……。
依然とミッチーに睨まれている私は、その視線から逃れることもできず、硬直状態。
その微妙な空気を打ち砕いたのがトーヤだった。
ミッチーと一緒にこの部屋へ来たのだろう。
「みんな、落ち着いて」
そう静かに言う。
「オウシュ。あなたはサヤを守ろうとしたことにはお礼を言いたい。けれど、サヤのその様子だとやりすぎたこともあるだろう?そこは反省して怒りを治めてくれ。道久。君はサヤを睨み過ぎだ。とうのとっくにサヤの許容範囲を超えているんだよ。そこで睨んでもはっきりいって無意味だ。サヤを困らせるだけだよ。そして、君は……」
トーヤが言葉に詰まれば、ハルスは優雅にお辞儀をし、
「ハルス・ホシプリットと申します。以後お見知り置き頂ければ光栄です」
と、落ち着き、かつ張りのある美しい声を発した。
「ああ、そうか。君が子孫ということか、ハルス。確かにあの娘の面影があるね。雰囲気もどことなく似ているよ」
トーヤはそう言い、ハルスのことを認識するや否や、奥底に燃える怒りを含ませた声で迫った。
「けれど、今回はやりすぎだよ。俺の存在に気付いているのなら尚更だ。サヤが救世主だということはわかっての行動なのだろう?世界を滅亡させるつもりか?」
私は少し驚いた。
トーヤが怒っているところはほとんど見たことがなかったからだ。
トーヤはいつも微笑みを浮かべているか、困ったような表情をしているか、澄ましているか…。
ある意味曖昧な顔ばかり見ていた気がする。
怒った顔は思いつかず、小さい頃なら見たかもしれないが、それも不確かだ。
「滅相もございません、トーリヤータ様。貴方様は私の祖先の恩人でもあります。貴方様が御怒りになるようなお姿、誰が望むでしょうか」
ハルスは心底そう思っている様子だった。
オウシュに対する反応とは違う。
ハルスにとってのオウシュは友人なのだろう。
だから、多少やり過ぎても笑っていられた。
けれど、トーヤは違う。
トーヤは案内者トーリヤータだ。
そのことはホシプリット一族にとっては大切なことで、尊く崇める者として伝えられてきたのだと感じられる物言いだった。
けれど、トーヤの放つ言葉は冷たい。
「確かに俺はトーリヤータだった。だが、先ほどトーヤと紹介しただろう。なのに俺をトーリヤータと呼ぶのは失礼に値すると思わないか?」
その言葉にハルスの顔色は一気に青ざめた。
そして深々とお辞儀をする。
「申し訳ございません、トーヤ様」
その言葉にトーヤは渋い表情のままうなずく。
そして最後に私を見た。
私も怒られるかと身構えたけれど、トーヤが私を見る表情は予想と反して優しげないつものトーヤの表情に戻っていた。
「サヤ、君は余りにも無防備すぎだよ。これでは周りがいくら心配してもしきれない。……でも、そうやってすぐに周りを信頼してしまうサヤは心配ではあるけれど、そういうサヤが好きだという気持ちがあるんだ。どうしたらよいのだろうね」
困った表情でトーヤが問いかけるように私に言う。
問いかけているようで、実際には私に問いかけていない。
その言葉はトーヤ自身に問いかけているようだった。
私は何も言えなかった。
気をつけると言ってもいいのだけれど、なぜかそれは適さない言葉な気がして。
未だミッチーにお姫様抱っこされている私であったので、とりあえず下ろしてもらおうとミッチーに目を向けると、ミッチーは少し驚いた表情をしていた。
けれど、その驚いた表情には少し嬉々としたものも混じっている気がする。
ああ、そうか。
ミッチーにとってもトーヤが心から怒る様はレアなのだ。
レアだから、そういう感情を見せられたことに喜びも感じているのだろう。
何だかんだいって、この二人は親友なのだろうから。
そう思ったら、自然と少し笑みを浮かべてしまった。
いや、若干だよ。
その若干の私の表情の変化をすぐに読みとったトーヤがニコリと笑う。
「うん、俺はとりあえずサヤが笑ってくれることが嬉しい。だからサヤはサヤのままでいて」
と、とーや、それは私に甘すぎるんじゃないかな?
私もみんなみたいに反省させる方向の方が………。
そう内心思うものの、ニコニコと微笑む純粋な王子スマイルに私は何も言えないのだった。
ども、ピラートです。
いやぁ、私執事なんですけど、執事っていうよりご主人の世話係というか尻拭い係しています。
ご主人は人を怒らせるのがとっても得意なので、私が後でいろいろ動く羽目になるっていう……本音を言うと、疲れるんですよね~。
しかもだいたいが大物を怒らせるので、本当勘弁して頂きたい。
ハアァァ。
しかもあんなに綺麗なお嬢様、もとい救世主様を罠にかけるなんてどういう思考回路しているんだろ。
いや、ご主人の精霊なので知っていますけどね、あえてご主人に問いかけたいですよ。
でも問いかけたとしても、嬉々とした顔で常人からみたらおかしな思考回路を披露されるだけなんで聞きませんけどね。
ん?お前は何の精霊だって?
私は光と闇と土でできた精霊ですよ。
かなりレアな精霊です。えっへん!
オウシュ様の鬼火も土の精霊の力で鎮火させました。
そのうち、詳細については本文でも紹介されると思いますよ。
……だといいなぁ。




