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Space Shop! ~売られた地球を買い戻せ!~  作者: こっこ
第三章 子供も逃げ出す大冒険?
67/86

Episode:67

「想像って、じゃぁあれ全部作り話ってことか?」

「うん。っていうかそのヤーシェム人だの銀河史だの知ってるって言うなら、ずっと昔から地球、銀河と交流あったことになるじゃない」

「あー」


 やっと矛盾に気づいたようだ。


「地球人ってワケわかんねぇ……」

「あたしもそう思う」


 その点に関してだけは同意だ。まさかあれだけの壮大な作り話が、実は銀河史に似た事例があるなど誰が想像するだろうか。

 なんとなく疲れを覚えながら、エルヴィラは情報屋に訊いた。


「で、何か分かったの? あなたの方から連絡とってきたってことは、そういうことなんでしょ?」

「まだ途中だけどな。でも一応知らせとこうと思ってさ」


 内心緊張する。

 この情報屋、時間が相当かかるとか、かなりコトが大きいと判断したときくらいしか、自分から途中で連絡してこない。

 逆に言うなら、そう判断するほどの事実を見つけた、ということだ。


「何がわかったの?」

「なんつーか、かなりとんでもねーわ」

 そう前置いて、情報屋は話し始めた。


 正規のデータベースに情報が無いのと、呪われるという噂がメジャーなことから、まず情報屋は地球で言うオカルト系に強い情報屋仲間に当たったのだそうだ。


「まぁもちろんそいつ、例の噂は知っててさ」


 有名な噂だというのだから、その手の情報に詳しい人物なら確かに知ってて当然だろう。

 そしてその人物は、面白い話をしてくれたのだという。


「なんでもさ、呪われたって話とデータから消されたってのは、関連性があるってんだよ」

「まぁねぇ」


 むしろこれで「関係がない」と思う方が、どうかしているだろう。けれどこれが、そんなに重大な情報とも思えなかった。

 だからこちらから訊いてみる。


「要するに、なんかとんでもない理由があるってことでしょ? それって何? というか追加料金取らないわよね?」

「取らない取らない」


 情報屋が笑いながら手をひらひら振ってそう答え、ついで真面目な顔になった。


「――もしかしたらもう気づいてるかもしれないけどな、その星、自滅したらしいぜ」

「やっぱり……」


 ただの想像だったものが、いよいよ現実味を帯びてくる。


「理由、何か聞いた?」

「そこらはさすがに、よく分からんらしい。ただ残った資料を研究したヤツの話じゃ、一夜で滅びたって伝えられてるとか」

「何そのどこぞの伝説みたいなの……」


 地球にも、そんな言い伝えはあった。

 いちばん有名なのはたぶんエルヴィラも慣れ親しんだ聖書に載っている、ノアの方舟の話だろう。あとは伝説のアトランティスが割合有名か。


 実際に起こったこととしては、ヨーロッパの方の街が火山で一瞬で滅びたとか、近年ではツナミで海岸沿いが一瞬にして持って行かれた、だろうか?


 ただ神話の話ならともかく、惑星の壊滅など現実にはそう簡単に起こりえない話だ。ものすごい被害が出た自然災害でも、惑星全体から見ればごく一部の話になってしまう。


(――あ、でもあったか)


 そこまで考えてエルヴィラは思い出した。確か昔、恐竜が隕石で滅びたと教わらなかっただろうか?

 もしかしたらと思い、一応訊いてみる。


「ねぇ、原因はわからないにしてもさ、〝こうじゃないか〟っていう推論もないの? ほら、例えば隕石とか」


「隕石じゃ一夜はないだろー。そりゃ地殻地震起きるほどなら、惑星壊滅も有り得るけどさ。でもそれじゃ、遺跡なんて木っ端微塵じゃね?」


 イノーラまでが横から口を出した。


「そもそもおばさま、そんな大きな隕石なら、事前に発見して壊せましてよ」

「だよなー」


 情報屋も頷く。


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