.。:+*゜゜出会い*+:。.
「桃子、あのさ。
銀色の暗殺者の噂、…知ってる?」
「?なにそれ。もも知らないよ?」
鷹他桃子、15歳。
これがももの名前。
おしゃれ以外の話に疎いももにとって、暗殺者のことなんて知るわけがない。
仕方ないから、親友の樹李ちゃんに教えてもらうことにした。
銀色の暗殺者―古畑トウマ。
彼を見たら生きては帰ってこれないと噂される、伝説の暗殺者。
彼の部下である4人の暗殺者もとても有能で、毒殺、撲殺、射殺など、ありとあらゆる手で徹底的にターゲットを暗殺する。
「そんな人、居るわけないじゃん!」
喧嘩が強くてどちらかと言うとヤンキーな樹李ちゃんが珍しく怯えている。
だけどももは、全く怖いとは思わなかった。
「桃子、あんた知ってんの?
…次のターゲットは桃子。あんただよ。」
「…え?」
信じられなかった。
***
「じゃあ、樹李ちゃんばいばい!」
「…おう。気を付けろよ!」
放課後になって、樹李ちゃんと別れた。
…本当に暗殺者なんているのかな?
「すみません、あのっ…!」
そんなことをボーッと考えてたら、後ろから声をかけられた。
「え、と。なんですか…?」
振り向くとそこには。
きれいな銀髪の、整った顔立ちの男の人がいた。
「これ、落としましたよ」
男の人がももにハンカチを手渡す。
はにかみっぽい笑顔がすっごくかっこいい…///
「あ、ありがとうございますっ…!」
「いいえ。これからは気を付けるんだよ?」
「えっ…あっ!はい!わかり!まし!た!!」
興奮しすぎて、うまく話せない…///
顔が真っ赤になるのが、自分にもわかった。
―この出会いが、自分の人生を大きく変えるということを、この頃のももはまだ知らない…。