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クロネコさん おいで下さい  作者: ゴワスー残
4/4

第三話 賑やかさと俺の苦労が増えました。

相変わらず内容が薄い上にでんでん虫更新です。

俺の叫びはどこにも届かなかったようだ。



次の日、学校に着くと、なんだか凄い視線を感じた。

視線の主は、姦し三人娘、イツミ、リナ、マユカ。


揃いも揃って微妙な目で見てくる。

「…薄々そうじゃないかとは思ってたけどねー…」

「…まぁ人の好みはそれぞれだしね。」

「変態〜♬」

何やら思わせぶりなヒソヒソ話をしている。

え、てか今一人、ヒソヒソどころかわざとこっちに聞こえるような声でばっさり毒吐かなかったか!?


とりあえず何となく予想はつきながらも

「…あのー、お嬢様方?何を話しておられるのでしょうか?」

と質問してみる。


すると三人は顔を見合わせ、

「「「こーちんってロリコンだったんだね」」」


とにっこり笑った。



…やっぱりかああああ!!il|li orz il|li

葉月様さっそく広めやがった!

嫌がらせに関しては全く躊躇というものをしらないなあの人!!


まぁ、でも三人の反応からして、本気でそう思っている訳でもなさそうだ。

と同時に、本気で俺をからかおうとしているようだが。


ん?


「あれ、三人って葉月様の事知ってたっけ?」

あんまり話してるイメージ無いけど…クラス違うし。


「え?葉月様は私達の憧れだし!」当然じゃん!とイツミは何故か胸を張る。

「てか学年の殆どの女子の憧れだね、」リナも当たり前のことのようにさらっと言う。

「美人だし、頭も良いし、かっこいいよね〜」マユカものんびりとした口調で肯定した。



え、そうなの!?

あの性格だから、てっきり友達いないのかと思ってた!(←失礼)

いつも俺達と昼食べてるし…

もしかして気ぃつかってんのかな?だったら今日は友達と食べればって言った方が良いかな?

あ、タイヨーに殺されるかも知れない。

と、自分の悲惨な未来あしたを想像して反撃のシュミレーションをしていた俺は、三人の次の言葉に固まった。


「まぁでも、特定の女子とずっと居るところはあんまり見ないよねー」

「確かに。連れションとかしなそう。」

「ちょっとリナ〜!連れションって!女の子なんだからさ〜!

まぁ葉月様は、今のところ目の保養ってポジションになってるよね〜…」



あぁ、そっか、

三人は“憧れ“とは言ってても、“仲が良い“とは言ってなかった。

まぁ結構ばっさりさっぱり言うしなー、

リナもばっさり物を言う派だし、マユカに至ってはあののんびりした口調で毒を吐くけど、葉月様の場合、見た目のキツさもあいまってどうしても“上から“に聞こえてしまうことが多い。

俺に対してはいつでも上からだけどな(泣)


そのせいか、嫌われるところまでいかなくても、“凄く仲の良い友達“がいなかった印象があった。俺とタイヨーとつるみだしてから更に女友達とは疎遠になっているんじゃないかとも思う。


中学でも変わらない、か…


はぁ、と息を吐くと、イツミが思いがけないことを言った。


「でも、もっと仲良くなりたいよね!中学入ってから大分経ったけど、あんまり話さないし!」

「だね。あの美しさに是非あやかりたい。」

リナも同意した。

「面白いしね〜」

マユカもうんうんと頷く。


おお…!

葉月様にもついに明るい青春が…!(←失礼)

「そうだな!話し掛けてやれよ!葉月様も喜ぶぞ!昆布齧りながら!」

「なんで昆布?」

「そりゃよろこんb…ぐはっ!?」

スコーン!っと我ながら中々に良い音が鳴った。

転びそうな位前につんのめった身体を慌てて踏みとどめて振り返ると…

般若が居た。

正確にはさっきまで話題に上っていた葉月様だった。

しかし般若という表現が大袈裟ではない、と十人中九人は頷いてくれるだろうと言う位の恐ろしい顔をしていた。(多分頷かない一人はタイヨーだ。)


「あらぁ残念。そのまま転べば後頭部を踏んであげたのに。ついでにその顔も引っぺがしてあげたのに。」

「どんだけ俺の顔剥がしたいんすか!?」

思わず勢いでツッコミを入れてしまったが、今の状態の葉月様にツッコむのは危険過ぎたかもしれない。慌てて口を閉ざすが、時既に遅し。葉月様は般若のままにっこぉーっと笑みを作ると、

「…剥がしてあげるわ」

狂気の混じった目で言った。

「ひゃあああああああああ!!!!!!」

思わずガチの情けない叫び声をあげてしまった俺。


絶体絶命!コー大ピンチ!(コーダイ+大ピンチ)



「葉月ちゃーんストップストップ」

不意に上から降ってくる声。


やった!救世主登場!?…え、上?


みると、天井からタイヨーがぶら下がってきていた。


え、お前何者!?



「ほらほら、コーダイが可愛い声あげて怖がってるじゃん。許してあげなよー

いつまでも照れてないでさー…よっ、と。」

そう言いつつ廊下に着地するタイヨー。

どこのスタントマンだお前。

…いつものことながらツッコミどころがあり過ぎる。とりあえずタイヨーが出てきた辺りを見上げると、天井のタイル一枚分がぽっかりと抜けていて、黒い穴が空いていた。

あーぁ。先生に見つかったらどうすんだよコレ。


「照れて無いわ。ムカついただけよ」

般若は収まったが、相変わらずむすっとしたまま答える葉月様。

そういや俺なんで殴られたんだ?余りにも茶飯事過ぎて今日は理由まで考えてなかった。

タイヨーはクスクスと楽しそうに笑って

「またまたー!この娘達に憧れとか友達になりたいとか言われて、その上コーダイにも“話し掛けてやれ“とか上手く行くように言い添えてもらってちょっと嬉しかったんでしよー?可愛いなーもー!」


え、なにそれ聞いてないんですけど。

葉月様重度のツンデレだったの!?

怖っ!ツンデレ怖っ!マジで死ぬかと思ったよ!?可愛いで済まないよ!?


「…違うわ。コーダイがまたつまらないダジャレを言ったからよ。」

葉月様は普通の表情で、しかし少し拗ねたような口調で言った。


や、ちょっと可愛い…かも

「「コーダイ?」」

「ごめんなさいごめんなさい!何も思ってません!!」

タイヨーと葉月様二人に睨まれ、蛇に睨まれた蛙よろしく縮こまり、ひたすら謝るしかなかった。なんですか、心読めるスキルでもあるんですか二人とも!?心の声も許されないとかヘビー過ぎる!


と、後ろから笑い声が聞こえた。

振り返ると三人娘が笑っていた。


「あはは!ちょ、こーちん弱!めっちゃヘタレ!てか葉月様可愛い!」

「原田くん(※タイヨー)も、さらっと天井裏潜んでるしさー」

「私はこ〜ちんが素でそこらへんの女子より可愛い悲鳴をあげたことがびっくりだよ〜

ふふっ録音しちゃった〜」


おい。今問題発言が聞こえたんだが。


「マユカちゃん、だったかしら、それコピーしてくれないかしら」

葉月様がめっちゃキラキラしている。

え、それどうするつもりですか。

「リナちゃん、原田くんとかじゃなくてタイヨーで良いよ?あんまり話したことなかったよね、仲良くしてねー!」

タイヨーがさらっとナンパしている。

いや、多分アレは“葉月様と“という意味で言ったんだろうけど…


「わかりました〜ぜひ使ってください〜」


「ありがとう」


「あー、タイヨーね、わかった、そう呼ぶ。」


「うん、あ、良かったら昼一緒に食べようよ!イツミちゃんも!」


「え!?あ、あたしも良いんですか!?い、いっしょに食べても?」


「あ〜ずるいな〜私もついて行ってい〜ですか〜?」


「もちろんよ、アナタ、気が合いそうね」


とんとん拍子に話が進んでいく。

なんか葉月様とマユカが同盟結んでるし、タイヨーのナンパをリナはさらっと流しているし、イツミが真っ赤な顔で返事をした事には少しヒヤッとしたが、なんだかんだで上手くいきそうだ。

……そしてなんだかんだで俺がいじられそうだ。


あーぁ、誰か、特にそこらへんでこっち睨んでいる男子共よ。俺と代わってくれない?



ーーー



数日後、どうやら俺の予感は的中してしまったらしい。何故こういう時だけ当たるのか。どうせなら宝くじとか当てたい。泣きたい。


「でも、まさかコーダイにこんな趣味があったとはねぇ」

この上なく楽しそうに言う葉月様。さらりと流れる黒髪が相変わらず美しいが、今の俺にはその髪が彼女の心の色をそっくり写し出しているるようにしか見えない。


「もしかしたら女子小学生になりたいのかもよー?この前の娘達のこと羨ましそうに見てたしー♬これも家で一人、話しかけながら遊んでるのかも?」

タイヨーも数日前に俺のバックから予期せず発掘してしまった例の猫のパペットを動かしながら同じく楽っしそうに話しかけてくる。

このごろタイヨーはなんだか機嫌が良い。前まではちょっと葉月様が俺をからかうだけで殺気をとばしてきたのに。


「あはは!ちょっとタイヨーくん、想像しちゃったじゃん!いくら女子ったって中学生にもなってお人形遊びはイタイよ!」

屈託無く、容赦も無く笑うのはイツミだ。今日は黒のリボン付きピン留めにハーフアップという髪型だ。いつも元気系な髪型の多い彼女にしては珍しい。というか全国のお人形好きな女子中学生に謝れ。そして俺が女子という前提をいい加減訂正しろ。


「ちょっとイツミ、笑い過ぎ…っ別に良いでしょ、趣味嗜好は人それぞれなんだから…っくくっ」

物凄く笑いを堪えながらもイツミを嗜めるのはリナだ。いつものごとくストレートの髪を後ろで一本に結わえている。…実を言うと俺は彼女がからかいの輪に入ることに驚いていた。さっぱり物を言う彼女は、たまにからかったりすることはあるものの、自分から積極的にそういうことをするタイプではないと思っていたからだ。


そして葉月様と並んで一番の強敵、

「大丈夫だよ〜コーちん?例のCD、ちゃあんと家に保管してあるから〜♬うちのお母さんが間違えて聴いちゃうかもしれないトコに?」

…マユカ…

やめてくださいゆるしてください。俺が何をしたって言うんだ!

だいたい小学生小学生って去年までお前らも小学生だったろ!?たった一年でそんな態度とるのは酷くないか!?


と、ツッコミを入れたい。

ですが葉月様とマユカがなにやら異様に怖いのでやめます。



苦労が増えた。それもこれも、みんなあの、クロネコのせいだ。


クロネコだけに苦労くろーするのか!ちくしょう!この駄洒落も苦笑ものだ!

ちょいちょいコーダイがダジャレ言ってますがスルーすることをお勧めします。※ダジャレです。

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