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悪役令嬢は世界のバグを修正する  作者: 南蛇井


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シーン5 世界の再計算

赤い文字は消えない。


むしろ――


増えていく。


レティシアの視界の上に、新しい文字列がゆっくりと浮かび上がる。


淡い赤色の光。


冷たい、無機質な表示。


RECALCULATING STORY

SEARCHING NEW ROUTE


物語を再計算中。

新しいルートを検索中。


レティシアの瞳が、その文字を静かに追う。


思考が、ゆっくりと形を取り始めていた。


(……なるほど)


胸の奥で、ひとつの仮説が組み上がる。


この世界には、最初から決められた構造がある。


物語の流れ。


決められた出来事。


起こるべき展開。


それはまるで――


物語の脚本。


そして。


その脚本には、


いくつもの「イベント」が存在している。


舞踏会での断罪。


王太子による婚約破棄。


悪役令嬢の没落。


すべてが、最初から決められた流れ。


つまり。


この世界は――


物語構造で動いている。


レティシアはゆっくりと瞬きをする。


赤い文字はまだ浮かんでいる。


RECALCULATING STORY

SEARCHING NEW ROUTE


物語を再計算。


新しいルートを検索。


その言葉が意味するもの。


それは、ひとつしかない。


レティシアの思考が続く。


・この世界は物語構造

・イベントが存在する

・役割が決められている


そして。


自分の役割。


悪役令嬢。


本来なら。


この舞踏会で断罪され、


社交界から追放される存在。


それが脚本だった。


だが。


レティシアは視線を少し下げる。


舞踏ホール。


貴族たち。


音楽。


すべてが普通に動いている。


しかしその裏で、


世界そのものが


何かを再計算している。


そして。


彼女は静かに思う。


(私は……)


ほんのわずかに目を細める。


(それを壊した)


本来の物語。


決められていた展開。


悪役令嬢の断罪。


その脚本を。


自分が、


論理で崩した。


その結果。


世界は今、


新しい物語を探している。

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