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悪役令嬢は世界のバグを修正する  作者: 南蛇井


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シーン4 文字の出現

止まった世界の中で、


レティシアはゆっくりと瞬きをした。


馬車は動かない。


車輪の音もない。


向かいに座るセシリアも、


その姿勢のまま静止している。


まるで時間そのものが、


凍りついたかのようだった。


静寂。


完全な沈黙。


その中で、


レティシアだけが動いている。


胸の奥で、


わずかな警戒が生まれる。


これは――


魔法ではない。


少なくとも、


彼女が知っているどの魔法とも違う。


その時だった。


視界の中央。


何もない空間に、


突然


光が走った。


ビリッ。


細い稲妻のような赤い線が、


空中を横切る。


次の瞬間、


それは形を変えた。


文字。


見慣れない、


奇妙な文字列。


魔法陣でもなければ、


古代語でもない。


まるで


どこか別の世界の言葉のようだった。


赤い光で構成された文字が、


空中に浮かび上がる。


レティシアの視界の中に、


はっきりと表示された。


SYSTEM ERROR

WORLD CODE FAILURE


赤い文字。


冷たい光。


それはまるで、


世界そのものが発する


警告のようだった。


レティシアの呼吸が、


わずかに止まる。


だが彼女は叫ばない。


ただ、


じっとそれを見つめる。


視線を横に動かす。


セシリアを見る。


姉は動かない。


表情も変わらない。


目も、


その赤い文字を追っていない。


つまり――


見えていない。


レティシアは再び文字を見る。


空中に浮かぶ、


不気味な光。


その内容は、


はっきりと理解できる。


SYSTEM ERROR


WORLD CODE FAILURE


意味は単純だった。


――システムエラー。


――世界コードの異常。


その瞬間、


レティシアの背筋に


冷たいものが走った。


これは、


魔法ではない。


そして、


偶然でもない。


これはまるで――


世界そのもののエラー表示のようだった。

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