表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢は世界のバグを修正する  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/120

シーン6 貴族社会の冷たい視線

舞踏ホールに流れる空気が、


はっきりと変わっていた。


ほんの少し前まで――


すべての視線はレティシアへ向けられていた。


疑い。


軽蔑。


そして断罪。


しかし今。


その視線は別の方向へ向いている。


カイル。


レオン。


そしてマリア。


断罪劇を支えていた取り巻きたちへ。


貴族たちの表情は冷たい。


先ほどまでの熱気はない。


代わりにあるのは、


静かな評価だった。


社交界の令息が低く言う。


「軽率だな」


別の貴族が腕を組む。


「証拠も確認せず」


「証言だけで断罪とは」


年配の伯爵が小さく首を振った。


「貴族として恥だ」


その言葉は大きくはない。


だが、


静まり返ったホールではよく響いた。


さらに別の声。


「噂をそのまま信じたのか」


「判断力がない」


「社交界では致命的だ」


視線が刺さる。


冷たい視線。


評価する視線。


社交界において、


それは刃のようなものだった。


カイルは顔を赤くして俯く。


レオンも視線を落とした。


騎士としての誇りが傷ついている。


マリアはもう言葉も出ない。


肩を震わせながら立っている。


誰一人、


取り巻きを庇う者はいない。


舞踏ホールの中央では、


レティシアが静かに立っている。


そして今、


彼女を疑う視線は――


もうどこにもなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ