第84話 魔法使い
「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」」」」」」」」
船が……壊れてた!?
私たちが驚いて叫ぶと、村人が説明をつけたした。
「全ての船底に大きな穴が空いていた。このままだと1週間は漁に出られないだろう」
そっか。ここは漁で成り立っている街。船が壊れて漁ができないとなると、その分の収入は0だ。
船を直すにしても木材の加工は誰でもできるわけではないし、領都から遠いこの街では、他の職人を連れてくるのにも時間がかかるのだろう。
私が魔法で直せたら、それが1番良いんだけどな……。
「魔法では直せないんですか?」
「難しいでしょうね。1つ2つならまだしも、30艘以上もあるとなれば、魔力の消費が激しすぎます」
フィーアが私の思ったことを質問するが、エルル先生がそう答えた。
でも、魔力の消費が激しいっていう理由なら……。
「みんなで協力したらできるんじゃない?」
物の形を変えるのは、属性が伴わない無属性魔法だ。30艘あっても、みんなで協力すればできるんじゃ?
そう思っての発言だったのだが……。
「みんなで協力……。いくら無属性魔法とはいえ、魔法を扱える人がそんなにたくさんいるとは思えませんが……」
「船を直すのを手伝ってくれる人、何人いますか?無属性魔法が使える人です!」
「「「「「「「「はいっ!」」」」」」」」
フィーアの呼びかけに答えて手を挙げたのは10人。
流石Sクラス!クラスの4分の1以上が魔法使いだ。
「先生も直せますよね。ということは11人ですか」
「1人3艘で良いってこと?」
「そだね。魔力が足りない人もいるかもしれないから、そういう人の分は僕が直すよ」
「りょーかい。みんなも先生も、それで良ーい?」
振り向くと、何故か先生とみんなが目を見開いていた。
何か変なこと言った!?
私が手を挙げたから驚いてるのかな?
でも私が魔法を使えることは、キャル達4人には周知の事実のはずだし。それなら4人は驚かないよね?
それとも、カイルが直せない人の分も直すって言ったから?でもそこまでかなぁ?
うぅぅ…………!なんっか言っちゃいけないこと言った感が……。
「る、ルカさん!それにカイルさんも!どうして1人3艘だなんてこと、すぐに分かったんですか!?」
あっ…………それっ!!
この世界の計算には、足し算と引き算が多い。比較的よく使うし、学校でも習うし。
でも、掛け算、割り算ができる人なんて大商人にはできても商人には少ない。
これは……失言かなぁ……?
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インフルでめっちゃ寝込んでました。ごめんなさい。
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