第80話 浄化魔法
エルル先生の声に、慌ててマリーが倒したオークキングの方を向く。
そんなわけない、そんなわけ、ないはず……なんだけど。
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
……………………えっ?
私の声じゃないよ!?聞こえたのは後ろからだから……。
「か、カイル……っ?」
「カイル!?」
私と同時に、いつの間にか隣にいたフィーアが声をあげる。てことはやっぱり、フィーアの声でもなさそうだし……。
「だ、大丈夫だからっ!気にしないでっ!?」
「カイル……ゾンビとか苦手だったもんね……?」
「うぅっ……」
「ちゃんと倒すからっ!すぐ倒すからっ!」
カイルがうずくまって怖がってるから、私達で早めに倒さないとね。
起き上がりきったオークキングの方に走り、剣で攻撃を加え続ける。
不意打ちじゃないから一撃で倒せるとは限らなくても、動きを止めて倒しやすくすることはできる。
でも……
「普通に剣で倒してもダメだったもんね。浄化できたら良いんだけどな……」
魔物は倒してもいいけど、浄化することもできる。
浄化すればもうその魔物がその場所で生まれることはないけど、浄化の魔法が使える人は稀だ。
光の上級魔法に分類されるから、光魔法と魔力操作がうまく使える人しかできないんだよ。だから、光の中級魔法が精々の今の私には無理。
「浄化!?ルカさんは光魔法が使えるんですか!?」
「えっ!?」
エルル先生の耳が私の小さな呟きを拾ったのか、驚いて聞いてくる。
「浄化魔法なら、中級の光魔法に水属性と闇属性を加えれば良いと、浄化魔法を使えるエルフの郷の仲間に聞いたことがあります!」
「っ!!」
浄化魔法の使い方!
私の周りには感覚派の人が多いから、こんなに分かりやすく教えてくれるのはエルル先生が初めてだ。
あ、ありがたい…………っ!!
「ぐあぁぁぁあ!!」
あまりにも良い説明の仕方に感動していると、オークキングから木の幹が飛んでくる。
っていうかオークキング、根こそぎ木引っこ抜いて投げてきてない!?
「これは早めにしないと……っ!フィーア、使い方どうだったっけ!?」
「中級の光魔法に水属性と闇属性を混ぜる、です!」
「ありがとうっ!行けっ!」
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