第74話 初めての宿屋
「うぁぁぁ…………やっとついたぁぁ!」
「疲れたねー。1日中馬車の中で過ごすのは、流石に大変だったし」
私の言葉に、同じ馬車に乗っていたキャルが同意する。
本当疲れた。やっぱり私が今まで乗ってた馬車って、高級なやつだったんだよね……。
「みんな疲れてるだろうけど、明日からも移動は続くよ」
「…………早めに慣れとかないと」
そう言っているアルファードとマインだけど、マインはあまり疲れている感じはしない。
よく馬車に乗ったりするのかな?
「………………うっ」
あ、マルクスがつらそう。大丈夫かな?
「マルクス、大丈夫ですか?」
「大丈夫、じゃない…………」
フィーアが心配そうに聞くと、マルクスはかろうじてそう答える。
「あんなに余裕そうだったのにね」
「カイル、そういうのは言わないでおいてあげよう?」
確かに、魔物は全部俺が倒す、とか言ってたけどね。最年長としてマインとかキャル、フィーアに格好良いところを見せたかったんだろうし…………ね?
「分かった。じゃあ、謝罪も兼ねて、マルクスは僕が部屋まで運んどくね」
「えっ?いや、僕が連れて行くよ」
カイルの言葉に、アルファードが驚いて言う。
フォローしとこうかな。上位のドラゴンだってバレたら大変なことになりそうだし。
「カイルはこう見えて力持ちだから、大丈夫じゃないかな?僕も手伝うよ」
大丈夫だとは思うけどね。マルクス、10歳だよ?
でも、6歳くらいに見えるカイルが本当に運べるとは信じてもらえないだろうから、私も手伝うことにしとく。
「いやいや。ルカが魔法使えるのは知ってるけどさ、流石に2人で運ぶのは不可能だって」
「……私もそう思う……」
「えっ?」
カイルは力持ちって分かったんだから、2人がかりだったら大丈夫だと思うんじゃ──
「(ルカ、あなたは今3歳なんですよ?普通、10歳の少年を運んだりできません)」
「たしかに!?」
「どっ、どうしたの!?」
「どうかしたのかな?」
驚いて聞いてくるキャルとアルファードには、フィーアが私も手伝いますね、とか言ってる。
でもさ、フィーア…………。
「…………フィーアが手伝っても、難しいんじゃないかな……?」
「えっ?」
フィーア自身も、まだ4歳だよね……。
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