第45話 女王の解決策
〈カイル〉
「だからね?──1つ、質問に答えて?」
ナシュアの急に変化した気配に、驚いて固まるカイル。だがそれも一瞬で、すぐに元の状態へと戻る。
「うーん。まぁ、答えてくれなくても、ほぼ確信してるんだけどねぇ。でも、あなたなら答えてくれるでしょう?スイの願いを叶えるためなのよ」
「──っ!……答える」
彼女の名前を出すのは卑怯だと思うカイルだが、抗えるはずもなく決断する。
ケーキをぺろりと食べきって、既に紅茶を飲んでいたナシュアは、空のカップをソーサーに置く。
それをきっかけに、カイルも覚悟して息を呑んだ。
「あなた、──スイのこと好き?」
「──ッ!?」
「いやぁ……ね?ひと目見たときに気づいちゃったのよ〜。女の勘ってやつ?それが冴え渡っちゃって……。秘密にしてたならごめんね?」
他人の恋愛話に興味があるところは全世界の女性に共通しているのか、会議のときとは比べ物にならないほどテンションが高いナシュアと、対照的になにやら考え込んでいるカイル。
(僕が静乃のこと好きかどうか?そりゃ好きでしょ。
………………あぁ!恋愛の方の好き?……いや、僕が静乃を好きなんてことある?確かに一緒にいて楽しいけど……)
「……で、どうなのよ?好きなの?スイのこと」
「……わ、かんない……一緒にいると楽しい、けど、それが恋、なのかどうか、とかは……」
「うっ!」
初めて見る、少年の戸惑った様子に、心打たれたナシュア。
「…………まぁ、それは良いわ。もともとこの仕事を任せるつもりだったから、さっきのは半分は興味みたいなものなのよ」
「なっ!?お義母さん!?許さな──」
女王をお義母さん呼びして怒るカイル。そして、それを当然のように遮って話し始めるナシュア。
「そういえば!あなたの反応で私、色々分かっちゃったことがあるんだけど……さっきの話とあなたの反応、それに私をお義母さん呼びしたこと、この推測と一緒にスイにバラしちゃっても良い、かな?」
「──ッ!?絶対、ダメです!」
「さっき許さないとかなんとか……」
(あれ静乃にバラされたら僕、恥ずかしさで死ねるよっ!?)
「全部許されますっ!」
弱みを握られた、と悔しそうにする彼を横目に、解決策の内容を話し始めるナシュア。
「これは、是非あなたにやってもらいたい仕事なのよ。もちろん、あなたにも利があるわ。これはね──」
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