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桜蛇お嬢は自由奔放、無手勝流!@Real ⇒ Fantasy Adventurers  作者: 酒色南肴
1 Creators did redesign another world.
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77.来る者(選定して)拒まず

 要約すると。


『ハレム主(コーヤとやら)が別幹部に集中している間に、彼のために光属性の天使である自分が無属性持ちリャーニの対抗策を探りたい。が、ルケの守護獣はルケの最初の洞窟をクリアしていないと分身を借りるどころか、出くわすことすらまれ。だから貴女たち、アタシに協力させてあげるわ!』


 でした。

 便乗じゃん。合ってたじゃん。


 どうしようねぇとは思ったものの、ご一緒することにしました。場合によっては上手く使えるかもしれない。戦闘力という意味ではなくね。

 まぁ最悪、融合が試せなかったとしても、光属性特化は有用そうだよね。


「PT組む?」

「アタシはコーヤ以外と組む気はないわ。どうしてもというのなら、まずは先日の彼に対する無礼を改めて、」

「あ、うん。なら別にいいです」


 そっちの方が好都合だし。

 ヒューとは異言語会話で意思疎通済みなので、特に口を出さないでくれている。


「……噂に上るだけあって、そっちの彼、見目がいいのね…コ、コーヤほどじゃないけど!」


 ヒューに手ぇ出したら地獄見せたるわ。覚悟しぃや。


 もふもふ兎さんに案内されて、もふもふ歩きます。

 守護獣の兎さんはどどーんとデカかったな。人の背丈くらい体高があって、寄り添って寝たらあったかもふの最高級ベッドになりそうな感じ。


 出会ったのは天使の輝石の加工待ちついでに、散歩がてら軽くリャーニ捜索をしようと街の外に出た時。


 一時合流した双子と一緒に東の森に行ってみたら、双子の索敵に引っかかったのだ。「デカ兎かっけぇな~」とは双子兄談。クラスアップでデカうさ選択フラグが建ったかもしれん。

 全員ルケの最初の洞窟をクリアしていたたからか、あっさり仲良くなって分身体を貸してくれました。「ぶんしんうさちゃんがシュシュ姉によくなついてるのは、おに周回してたからかな~」とは双子弟談。


 守護獣の分身体がそれぞれの島の幹部悪霊を探す手助けになる。そのことはすでにプレイヤー間では周知の事実だったためありがたく借り、ちょうどいい時間だったので、ルケの街に戻って加工が終わった天使の輝石を受け取ったわけ。受け取った輝石はすべてライハに引き渡し。奴ならいい感じであの時のプレイヤーたちに配ってくれることでしょう。


 で、別用が入ったとかで双子とは解散。


 二人になったし、分身兎もいるからと本格的にリャーニ捜索をしてみることにしたのよ。そしたら翼女に出くわして、現在。

 

「だいぶ西に来たねぇ」


 途中でリアル夕食タイムを挟み、戻って来たRFAではお日様が真上。正午過ぎと言ったところか。

 乗り物らしきものは見当たらないから、ずーっと徒歩。島は小さいし、島民(NPC)は冒険者でもなければ、たまに東の森に行くくらいだしで、陸路に関して手間を掛ける気にならないみたい。別の街に行くということはイコールで別の島に行くということだから、そこは船だしなぁ。物を運ぶためのリヤカーがあるくらい?


「西は断崖絶壁があるんだったか。草が減ってきて、岩みたいな土質になってきたな」

「潮でたいていの草木はやられるからかな」

「海風で軽い砂や土は飛ばされるのもあるかもな」


「先月旅行に行った国のひとつに、このような場所があったわ」


 つらつらとコーヤ信仰を語り続けていた翼女がふとそのような発言を。

 それは聞き捨てならんね。


「なにそれ。どこ? どんな感じなの?」


 好奇心を刺激されるな~ひとしきり聞かせてもらいたいや。見ようによっては荒廃っぽいこの雰囲気、嫌いじゃないから。


「そ、そうね、あれは…」


 どこか照れた感じで翼女…いやアンジェリカさんが語ってくれる。聞くとリアルでお嬢様なので、少し長期の休みにはよく旅行に行くらしい。主に外国へ。ヤバい、心躍る話がいっぱい聞けそう。


「へぇ~そうなんだ! 他にはどんなところに行ったの?」

「ア、アタシが今までで気に入っているのは、…」


 カジノで豪遊したり、世界的に有名なサーカスの最前列で観劇したら演出に組み込まれて参加できたり、水上コテージに泊まってガラス張りの床の下の海を眺めながらアフタヌーンティーしたり、ガラスイグルーで寝ながらオーロラ観測したり、色々! 本人の記憶にない頃なのが残念だけど、家族で衛星ホテルに泊まったこともあるらしい。

 すごい! を連発。

 ヒューたちは親の稼業が稼業だから、旅行とか滅多に行けなくてさ。たまに子どもたちだけで旅行兼修行へ出掛けるにしても、どうしても国内が主になってしまうんだよね。うらやましい。


 そっか、リアル夕飯に時間がかかったのはお嬢様らしくディナーでもしてたのかな。けっこう長い時間を提示されて、ヒューとイチャつく時間確保~としか思ってなかったわ。


「アンジーってば話上手いね~聞いてるだけでわくわくする!」

「ア、アンジーだなんて、そんな愛称で…いいわ、貴女なら許すわ…許してあげてもいいわっ」


 いろんな国に行って、いろんな体験をしてるらしいので、もっとたくさん聞かせてほしい。才色兼備で運動も得意(本人談)なので、現地スポーツもあれこれやっているらしい。いいなぁ。こういうの聞くの面白いから好き!


「おまえって同性(オンナ)誑しだよな」

 なんぞ。

「男はダチ相手でも一定の距離を保つが、女相手だとすぐに懐に入り込む…」

「そう、かな?」


「不本意だけれど、理解できてしまうわ…」


 ヒューとアンジーがそろってわたしを見る。

 ん~? わたしもアンジーと仲良くなれそうと思ったけど、ヒューの方がいつの間にか仲良くなってる? なんでだ。


「ヒューは、わたしのです!」

「そういう話じゃない」

「アタシはコーヤのものよ!」

「あんたも違う」


 宗教(コーヤ教)から異国体験談に主題が変わり、道中が楽しくなってきたぞ。

 延々歩くだけなら、こういう興味をそそられる話題の方がいいよね~。


「うさたんも楽しい?」

 うずうずもふもふしてるね。

「鼻とヒゲがぴくぴくしてるし…見つけたんじゃねぇか?」

 え、何を。

「リャーニをよ! 何のためにここに来たか忘れたかしら!?」


 あぁそうだったそうだった。


「アンジーの話聞きながら散歩するのが目的になってたわ」

「あっ貴女は…! そんな、アタシの話なんて…もう、もう!」


 アンジーが牛さんになっておるぞ。


「ツンデレ殺しだな」

「何それ」


 ていうかアンジーってツンデレだったの?

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