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桜蛇お嬢は自由奔放、無手勝流!@Real ⇒ Fantasy Adventurers  作者: 酒色南肴
1 Creators did redesign another world.
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60.自転速度に逆らうことなかれ

 現実でもRFAでも翌日。現実では朝、RFAでは夕方。

 夜の間は? ですって? 夜は寝るもの。わたしは寝た。


「貫徹した人~怒ってあげるから手ぇ挙げて~」


 キィリィはさすがに挙げない。かわいい系を自負してはいるが、将来の高身長(予定)を捨てる気はなく、睡眠は大事にしているらしい。寝ている間に成長ホルモンがどうたらって言うものね。


「仮眠を取ったらセーフだよね」

「そうか。実は私も仮眠を」


「アウト。むしろダウト」


 リカム失格(アウト)


「何か言い残すことは? 黒の連星(笑)さんよ」

「おれはちゃんと寝てるぞ」

「うん、ヒューはわかってる。兄の方」

「あはは」


 わたしは義兄夫妻にあと何度睡眠の大切さを解けばよいのでしょうね。


 今はRFAで18時くらい。現実では朝の6時。改めて七碑文洞窟に入って、再び種を投入できるか確認しに行く運びとなっておりました。ゆえに早めの集合時間設定。

 また明日ね、と別れれば、パテメン全ログアウトでリセット(再度地図トレース)書き直し(&パズル)のはずです、マッピング。

 それが昨日のままで通用したので問い詰めまして、そこで貫徹が明らかになった次第。わざと正道以外の道を行ってレベリングに勤しんでたってこの人たち…。


 サイガ君はね~今回はパス。

 別の島の友人からヘルプかかったんだってさ。というかサイガ君自身、ルケが初期島ではなかったらしい。マキ経由のわたしにヘルプ頼み隊を結成したがために、ルケへと集結しただけ。元はバラバラ。

 そんなわけで現在は6人パーティです。


 掲示板に流した情報がまわりきったのか、それぞれの島の碑文洞窟内ステンドグラスドームに到着したという報告が続々スレに流れている。みんな夕刻を狙って来たのであろう。中には「聞こえますか…通勤中の車内からこのスレに書き込んでいます…」な人もちらほらいるが。車内が電車なのか自動運転車なのかの違いはあるようだが。自動運転しながらRFAの人けっこういるみたいだし。あえての超早出でコアタイム終了即退社、のち帰路で再びVRって人いたな。フレックスタイムすごい。

 通勤中のVRかぁ。わたしも学生終わったらそうなる予感。RFAはその頃も続いてるのかなぁ。


 とまれそんな感じで、この夕刻イベント(種まき)の注目度は高いよう。

 これだけPTが多ければ、イベントもスムーズに進むんじゃないかな~わくわく。


 時刻は19時をまわり、すでにライトは消してもらってスタンバイ。


「どきどきするねぇ」

「大丈夫? ログアウトして一度寝たら?」

「興奮の方だから。体調が悪いわけじゃないよ」


 ライハの体調が悪いとか心配しかないから怖い。

 実家でちゃんと定期検査してるし、あやしいなら実家(ドクター)ストップかかるのは知ってるけど、日頃一緒にいるのはわたしらだから。早期発見早期治療。神経質にもなるってものですよ。


 ゲーム外のところでも気を揉みつつ。

 なんとなくヒューとライハの腕を抱いて待つ。昔はよくこうやって歩いてたなぁなんて。甘えっ子…過去の自分…まぁいっか。


 と、ふわぁっと天井の一部が光り出す。


 きたきたーと思った直後、異変に気付く。

 ルケ色の紫だけでなく、追って伝播したようにまわりも光り出したのだ。


「昨日とは様子が違うな」

「1パーティに種一粒限りってこと? それとも地図リセットしなかったせい?」

「つーより、なんか」


 白に近いような七色。薄いそれらが徐々に強く輝き、さらに周囲、種と結びつくことはないと予想されるさまざまの色も各々の色合いで発光し始めた。


 イルミネーションのよう。


 冬の澄んだ夜の空気、木々や建物を傷めないために開発された、()()に浮かぶ光の球で描いた綺羅の世界。わざわざ遠出して見物に行った記憶と重なった。

 それくらい美しい。


 床に落ちて混ざり合った錦色は、始めは淡く霞んでいて。

 でも、だんだんとはっきりしてくる。


「プロジェクションマッピング?」


 半球型のドームの形や色の位置を計算し尽くしたのだろうか、彩色と濃淡で図形と文字が浮かぶ。文字はきっと古語。だって読めない。ナタリーさんを連れてくるべきだったかな? 古語の解読要員ってだけじゃなくて、この綺麗な景色も見せてあげたかったなぁって。


 ポーン。

 アナウンス音。


《W:七島‐大陸間転移門の転移補助陣の封印がすべて解除されました》

《W:転移補助陣の機能を転用して封印されていた悪霊が解放されました》

《W:イベント『(ナーヴィラリス)(コンティネント)開通(・オープン)』が第二フェーズに移行します》


「……転用、だと?」

「悪霊って…」

「フェーズ制とか初めて聞いたんだが」

 それな。


 あっけに取られてぽろぽろ呟くリカムにわたしにヒュー。

 隣り合って左右に首を倒しクエスチョンマークを飛ばす双子。

 あれー? なんて顔で微笑むライハ。


 きらきらイルミネーションがそのままなおかげで、ライト(魔法)がなくてもそれぞれの表情がはっきり見えていたよ。

 これは正しく七島で手順を踏んで、イベントが進行したと考えていいのかな?

 ひとつ言っておきたいことは。


 昨日の今日で、一瞬にして全島種まき終了とか。

 プレイヤー陣の団結力、さすが。

フ○ディ(リアル金曜日)

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