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桜蛇お嬢は自由奔放、無手勝流!@Real ⇒ Fantasy Adventurers  作者: 酒色南肴
1 Creators did redesign another world.
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41.ルケ=渺然たる昌運?

 教会でーす!


 教会は大通りにある。通称:聖母教会。チュートリアルでも来ましたね。

 移動時間もあって、今はもう夜よ。大きなステンドグラスどどーんの豪華な~なんてものではなく、この地の南国気候に合わせたらしき構造の、朴訥とした印象の建物です。


 教会の裏には中庭を挟んで孤児院が建っています。これが聖母教会と呼ばれ、ギルド依頼でもそれで通ってた所以(ゆえん)かな。

そっちの建物は子どもたちの絵が描かれていたりして、微笑ましく可愛らしい仕上がりとなっております。実は孤児院側の教会にもこっそり絵が描かれちゃったりしてるんだけど、気づかないふりをしている教会の大人たち。全員可愛くてよき。


 夜ミサとかあったのかな。数人の修道士と信者らしき人が談笑している。ちろーんと伺うと、見たことがある修道士さんに、どうぞとにこり微笑まれました。


「こんばんは。少しお尋ねしたいことがありまして」

「いかがなさいました?」


 こういう本をゲットしたんだけども、読めませんでして。とお話をする。


「そう、ですね…司祭にお通ししましょう」

 読めるとも読めないとも言わずに応接室?に案内されます。ドナドナ~。

 そしてあれよあれよという間に。「本日は司教が来ていて」「司教に会われた方が良いでしょう」「地下の聖遺物庫に」「七島各教会の地下に七島由来の聖遺物と言われるものを遺してありまして」

 とかなんとか。


 急展開。フラグが整ってイベントが進んだ感しかしない。


 あ、司教はおじさまでした。優しい顔立ちかつ、実は意外と筋肉ありそうな雰囲気の。ついでに言うと司祭のおじさんは、ふくっとした体形に柔和でお人よしそうな顔の人です。


 司祭は教会に居着いてる人で、司教は各地の司祭をまとめる人って解釈でいいんだろうか。宗教よくわからん。

 そういえばここ(RFA)の宗教ってどうなってるのかな。公式では突っ込んだことは書いてなかったよ。七島の各街のマップに教会があるくらい。主神がどうのとか、聞けば逸話とかもあるんだろうなぁ。図書館で文字関連しか見てなかったけど、おとぎ話とか伝説とかの類も表紙だけはいろいろ見たね。今度読んでみたいな。


「私はタァフ島にある、アクレリア教会本部から調査のため来ている」


 渋いイケオジ司教である。


 曰く、アクレリア教は七島発祥の宗教団体で、大陸でもそこそこ広く信仰されているらしい。ゆえに大陸にも司祭はいるし、司教ももちろんいらっしゃる。が、このところ、大陸の方と連絡が取れないのだと。

 連絡方法は連絡船もしくは伝書鳩。船は出せず、鳩は迷って戻ってきてしまう状況だとか。


「何百年と続く中に、こういった事態もあったのではと、各島の聖遺物を調査し、原因と解明方法を探しているのだよ」


 その中で、わたしが持ってきた聖書(偽)は何か関係があるかもしれないから、偉い人に見せてあげてよ、ということか。

 最初の洞窟の宝箱からのランダムゲットですよ。運営の掌の上ですよ。

 そうは思えど、おそらくこれはRFAストーリーが進行しているということだろう。乗るしかない。というか、RFAってストーリーある系のゲームだったんだね。ひたすらモンスターをハントするだけの舞台なのかと思ってた。まあそれだけならこんなにNPC作りこんでないか。

 しかしそれに巻き込まれるRFA住人(NPC)はちょっと可哀想になるわたし。


「…大地を行かず、海を渡らず、空を飛ばず。

 噴出せし情動、雄々しき脈拍、華麗なる歩武(ほぶ)、明々たる賢慮、宛然(えんぜん)たる御魂、こよなき技量、渺然(びょうぜん)たる昌運(しょううん)

 七ツ命に賜りし秘法、即ち転移紋、転じて転移門。

 此度に其を封じ、此れ(しか)して()して紐解かず。

 (がい)より転じし(がい)たる者ども封じたり。

 敵わぬ己ら恨めども、(ことわり)相通じぬ其が封印破ること無きよう努々(ゆめゆめ)戒めよ。


 但し外ツ界より追いし者在れば、或いは…」


 仰々しくてよくわからない、それが前文。ページをめくれば過去の歴史と思われる物語が綴られているらしい。

 歴史書?


「これは一千年どころではない、二千年はゆうに遡る…太古の物語り。七島を潮の干満により徒歩で渡っていた頃の史書」


 そんな昔の文字をさらっと読めちゃうおじさんスゴイや。…徒歩で渡る? 島と島の間を? もはや聖地巡礼の域のような。え、大陸を含め、海も地形も今とは違っていた可能性が高い? ああ、今は無理なのね。


「恥ずかしながら、読めぬところも多い。古代七島語と大陸古語に似通った部分を、予測を含め読んでいる」

 ちょい苦笑。ダンディ苦笑。かっこいい。

「だが、大意は合っているはずだ。これを精査にまわしたいのだが、預かってもいいだろうか」


 これって選択肢? うーんどうするか。


 っとと、ここでメール来たよ~?!

 さっと確認。ヒューだ。というか比悠だ。


  ~~~~~~~~~~~~


  不穏あり

  応援頼む


  ~~~~~~~~~~~~


 マジか。

 兄弟+カナさんまで出張ってるのに、そう来るか~。


「本はとりあえず貸します。で、わたし急用できたんで、すみません、また明日以降に来ます!」


 ダンディ司教とふっくら司祭、修道士さんたちに手を振って、即行ログアウト。


 ここは遊戯より現実。現場急行。えーっと奴らの今日の行き先は、と。動きやすく、かつオシャレ心は忘れず…うん、こんな感じで服装OK。急行と言いつつ、少し着替えに手間取ったのは乙女心ゆえ。許せ。

 よし、行ってきまーす。

30日か31日に活動報告でハロウィンちび絵を投稿予定です。

(そのせいで執筆時間減ってストック危うくなってるとかいうのは秘密…)(10月になったら急に描きたくなったんだもん…)(ストック危ういのは風邪ひいたせいもある…)

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