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桜蛇お嬢は自由奔放、無手勝流!@Real ⇒ Fantasy Adventurers  作者: 酒色南肴
4 This Play within That Play within Our Play.
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30.キャラメイク地獄の一丁目

 当初の目的地へと赴く前に、テサテス&ハンシ島へ。

 尋ね回って発見した植物園にて、mimic族ミヤコさんとの通信を介してツテを得て、こちらの植物園管理人さんからの情報を頼りに探索した結果。


 最初の洞窟はなさそう&島の守護獣はいる。

 シークレットダンジョンはある&連結通路も可能性がある。


「得られた情報をスパッと中略してまとめました」


「ないものをないと証明するのは悪魔の証明ねぇ」

「壁画でしか見れていないが、守護獣は八岐大蛇のような姿だな」


「シークレットダンジョンは初発見には称号つかないんすよねー」

「踏破報酬はぁ?」

「まだどこも未とーは~」

「どこぞで完全攻略に王手だったのではないのか?」

「終盤が鬼畜なんだよ…報告を聞いて運営への殺意を覚えるほどに」

「ライハが運営(同類)に殺意とかアリエンティすぎる」


S(シークレット)D(ダンジョン)、マジの本気でオール☆5パーティ仕様とかないよね?」

「テサテスハンシのSDに関して言うならば…☆5の中でも、種族(クラス)の/アップ/ダウン/チェンジを駆使して、最強の(ぼくが考えた)オンリーワン(最強の)種族を作り上げないと無理かもしれん…」


「そのためのダウン&チェンジ機能、てか」

「特定の種族やroleでしか取れないスキルを取ってから、ステータス上がり幅のでかい種族&roleに移行、が今のトレンド」

「火力一辺倒でレベルMAXまで行きついてからの、ダウンorチェンジで再育成して、最強ステ目指すのが最良的な」

「目指す方向によってはSTR極めクラスダウンからのAGI極めさらにDEX極めもしなきゃみてーな」


「選ぶ道によっては、☆5まで上げてからの☆1へのダウンを複数回、もあり得ます」

「だからroleの発現がレベルや☆の数ではなく、取得スキルや行動に依存する説」

「そういうことなのね…」


「四つに分かれたPTで、それぞれ開錠は出来ても、一階層より下に誰も降りられなかったっていう…」


「踏み入れたら即HP徐々に減少の、強制スクロールの、罠ありモブありクイズ正答義務ありドッキリdeMP減少ありーの、たぶん最後は運試し扉ありーの、全SD仕掛け網羅決定戦~」


『以前に(われ)は、全しぃくれっとだんじょんを制覇すればよいのではと言ったな。無知であるから言えたことと、今は重々理解しておる』

『とちゅうで雷どーんがつかえなくなったのー』

『MPがすぐに切れちゃって、ごめんなさい…』


 一言で言いましょう。中指が起立必至でした。


 なお死に戻ったらデスペナ付与で予定のレベリングがこなせなくなってしまうので、そこそこで危険を察し、連絡を取り合い総員即退避しました。


 ちなみにテサテスハンシSDの入り口は、両島をつなぐ橋の真ん中でした。

 ララロの実を割って方向を割り出し、海に向かって投げ込むと、空中に扉が現れるのだ。中の実が多い方を選ぶのだが、運が悪いと同数にしか見えない。そして投げ込んだ人がステータスを満たしていないと、何も起きない。


「皆様、大変だったのですね」


 ナタリーさん(NPC)はさすがに未知のダンジョンに連れ出すわけにいかなかったので、お留守番してもらいました。

 そして我々がSDに挑んでいる間、島民への聞き込みをお願いしました。トビウオレベリングとレアモブの出る海域の特定のために。もともとそのために来てもらったのもあるし。


「地図で言いますと、海峡を抜けほぼ真西、この辺りのようです」


 トビウオ魔物の他にももちろん多様な海生物がいるため、網漁は不可能だそうな。どんだけ強固にしても破られるって。


「鉄線で編んだものでも無理でしょうか」

「腐食液を分泌する魔物が出るとのことです」


 攻撃法というより、ピンチの時に陸上生物で言う汗のように滴るらしい。運営による網漁禁止用置き魔物(モブ)ですね、わかります。


「それと。その経験値が高いという魔物の剥製がありました」


 剥製を写したスクショを見せてもらう。


「流線型の身体? に、カエルかカメレオンの顔? にトビウオっぽい翅が三対生えてる?」

「尻尾? が紅葉みてーな広がり方してるな」

「ていうかぁ、大きくない? 全長が横にいる成人NPCの身長くらいあるよぉ?」

「鱗の一枚一枚に厚みがあります。硬そうです」


 トビウオじゃねーわ。トビウオと呼んだらトビウオに悪いわ。


「この辺りではカメレウオと呼ばれ、鱗を鎧に加工をすると迷彩効果が得られるそうです。また、肉は淡白ながら干すと旨味が増すため、よく干物に加工されるとのことです。さらに頭部は目や中身をくり抜きしっかり干した後、ララロの儀式の際に、祭司のお面として使われます」


 カメレウオ、チープな名づけのわりに、テサテスハンシの島民によってめちゃディープに使われてた。


「鱗に迷彩効果ってことはさー見つけにくいってことなんだ?」

「はい、そのようです。ただし多数の群れで行動することがあり、その時には捕獲し易いとのことでした」

「群れるのに条件はあるのかしら」

「天気や風向きや時刻から、達人が判断して漁に出るとしか」

「統計は取っていないということか」


 あくまで勘で獲っていたと。

 であれば。ここにいるライハや情報班双子がガンガンに分析してくれるでろうぞ!


「ちなみに今は群れ出そうです?」

「明日の早朝、日の出頃に可能性があると」


 RFAでの明日、てことね。なら一旦ここで休憩解散して、日の出前に集まり直すのでよいかな。


「島民の方も船を出すのかな?」

 混み合うかな?


「現在カメレウオの干物は倉庫に満たされているため、しばらくは出さないそうです。遠出すると船の燃料の消費が増えるため、必要量を見極めているのですね」


 なるほ。


 じゃーそゆことで解散~みんな時間は大丈夫よね? うんOK、欠ける人はいないと。


 あ、テサテスハンシのSDは探索禁止ね、うっかりミスでデスルーラ&デスペナしたら困るから。ここ飛竜船乗り場ないからね、海路でしか来れないからね。

 …抜け目ないライハが転置陣をそっと隠して置いてたから、来るだけなら来れるだろうけど。

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