表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆーれー  作者: HERMES
1/7

1話

 僕ですか? ただの一般人ですよ。

 え? 霊能者? ああ……昔の話です。今はもうやってませんよ。

 何で止めたのか……そうですねぇ。まぁちょっと昔の話なんですが



 男は霊能力を持っていた。幽霊を見るだけでなく、話したり触ったりもできた。

 そんな能力を、男は世の中のために役立てようと、事務所を開いた。

 男はその能力で除霊や占い、また、成仏できなくなった幽霊を成仏させる、などの仕事をしていた。


 ある日のこと……男の元に、一人の女が現れた。

「あのー」

「はい、すいませんが今日はもう閉店です。……いや、幽霊さんでしたか」


 一見すると普通の人間だが、男にはすぐに分かった。人間とは違い、薄く透けて見えたから。


「あなた、やっぱり私が見えるんですね?」

「はい、いちおう霊能力者ですから」


 霊能力者とは、人間と幽霊をつなぐ案内人のようなものだと男は考えている。

 そんなわけで、男のところに来るのは人間ばかりはなく、幽霊が訪ねてくるというのも珍しいことではなかった。


「実は、相談があって来たんです」

「なんでしょう、成仏ですか? だったら、すぐにでも始められますが……」

「いえ違うんです」


 女は慌ててそれを否定した。


「私、一年ほど前にいきなり交通事故で死んでしまって。夫と子どもがいたんですが……それ以来、家族の顔を見に行ってないんです。だから、一目会いたくて」

「なるほど。ご自分の家は覚えてますか?」


 女はうつむき、悲しそうな表情で


「それが……分からなくなってしまって」


 未練を残して死ぬと幽霊は成仏できない。だが、その未練が何なのかすらを忘れてしまうということもたまにある。

 そうなると厄介で、そのまま成仏できずにこの世をさまようことになってしまう。

 男は納得して


「なるほど……それでは、あなたの家を探せばいいのですね?」

「はい、お願いします」


 そう言い残し、消えていった。

話はさくさく進んでいきますんで気楽にどうぞ^^

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ