天使の脅威
新暦 2024年 春 日本・太平洋上空
この太平洋上空に浮かぶ巨大な飛行船は人類が天使に対抗する為に開発された対天使用戦闘及び支援型母艦、"Heaven"である
このHeavenは戦闘用ではあるが、天使には通常の兵器による攻撃はあまり効かないので大型魔法陣を展開し、魔法による大型のレーザーが発射できる主砲だけが強力なメイン武装となっている、尚、大型魔法陣を展開するには数人の魔法使いが必要だ、
このHeavenは週に一度だけランダムに現れる天使から日本を防衛する為に出動した、
母艦"Heaven"指令室
船員は険しい表情をしながら来るべき時を待った、皆それぞれ与えられた役割があるが船員の気持ちは同じだった、天使と戦う事による恐怖と緊張それが船員達の心を揺らしていた………
「……………………………」
「………………」
この時、船員達はとある不安を持っていた、ここ最近は船員達の本国である日本を中心に天使が出現するからだ、
それは週に一度、場所も時間も日もランダムに現れる天使にしては異様だったのだ
しかし、文句や愚痴を言っている暇など始めからない、我々に出来る事は天使から本国を死守する事なのだと…………
ビー、っと警告音が流れると船内は今までに無い程の緊張に包まれる、それと同時に全員戦闘用意を始める、
「………っ!天使です!!12時の方向に天使発見!!」
通信士からの情報により、船長が命令を出す、
「全員戦闘配置に着きなさい!!主砲も!いつでも撃てるように用意しておきなさい!!Angel wing隊!!あんた達も聞いてたでしょ!?いつでも出撃出来るようにスタンバイしてなさい!!」
Angel wingと呼ばれたこの小隊はエンジェルキラーと呼ばれる世界中の魔法使い達が所属する部隊の中の一つの小隊で、日本では主に天使との戦闘、危険な場所での任務や人命救助、その他様々な事を行う、
『了解ですよ……こっちは準備万端なんで……』
まだ幼なさが残る可憐な少女の声がスピーカーを通してきこえる、
本来ならまだ学校にいっていてもおかしくない年齢の彼女らはスピーカーを通しても余裕が伝わってくるような感じで、まるで戦闘狂のような雰囲気を放っているようだ…………しかし、この少女達が船員達の希望であり望みなのだ…………
「そう!頼もしいじゃない!!頼りにしてるわ!」
『フフフ…期待して下さい……』
すると、またしても警告音が鳴り響く、
「天使、徐々に接近しています!!」
「チッ!こんな時に………………早くも貴方達の力を借りなきゃいけないのね……!……Angel wing隊出撃できるわね!」
「二度も言わせないで下さい………」
「そう!なら頼むわ!!Angel wing隊出撃!!」
「了解…ハッチ開きます、Angel wing隊出撃して下さい、」
母艦のハッチが開き風が入り込む…
『了解!Angel wing隊出撃します!』
その掛け声と同時に4人の少女達が空へと舞い降りる、
今、天使との戦闘が始まった……