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73.ルミナ、カイル、フェリアVSイルシア

ついに蘇った混沌竜ヴェル=ナーガ。


ヴェル=ナーガに攻めあぐねているライナに加え、ルミナ、リリスもそれぞれの戦いを始めるのであった。


ルミナはカイルとフェリアが加わり、イルシアに戦いを挑んでいた。


「さて、そこのお二人さんは戦った事はあるけど、坊やは初めてね・・・」


イルシアはカイルを見て妖艶に笑う。


「そうだな。お前がミスティアを直接的に滅茶苦茶にしてくれたと聞いてたから、この手で仕返しできて嬉しいよ」


カイルは杖を構える。


「この前の私とは違うから覚悟してよね!!」


フェリアが双剣を構える。


「フェリアって、双剣使いじゃなかったわよね?」


ルミナがフェリアを見ると、フェリアは胸を張りカイルはやれやれと頭を抱えた。


「ルミナと別れてから、強くなる為にどうしたらいいかと互いに考えていたんだが・・・」


「剣が二つあればこっちが一方的に攻撃できて相手に攻撃をする隙を与えないでしょ!?」


「・・・だそうだ」


「フェリアらしいと言えば、フェリアらしいわね」


ルミナは苦笑いした。


「でしょ!!」


フェリアは満面の笑みでルミナを見る。


「まだ完全にモノにしてないだろ・・・」


「大丈夫、大丈夫。あいつを倒して完成させるから」


笑顔から真剣な表情に変わったフェリアはイルシアを睨む。


「お話は済んだかしら?」


余裕の表情で三人を見る。


「誰も待ってなんて言ってないけどね」


「あら、そこはちゃんとお礼をするべきじゃない?」


互いに少し睨み合った後、ルミナが前に出て光弾を放つ。


イルシアはフェリアが来ると思って、少し意表をつかれたが難なく攻撃を避けた。


直後、ルミナの背後からフェリアが飛び出し、右手の剣がイルシアの頭上に振り落とされる。


避けるイルシアの横からもう片方の剣が迫り来る。


イルシアは古代魔術の炎で剣を弾き飛ばし、フェリアの体勢を崩す。


「残念♪まずは一人!!」


イルシアは古代魔術の炎を手に纏ったままフェリアに攻撃を仕掛ける。


「俺が見た未来通りだ」


いつの間にかイルシアの真横にいたカイルが魔術波を放ち、イルシアは吹き飛んでいった。


三人は横並びになり、イルシアの出方をうかがった。


「ねえ。未来が見えるならさあ、今の一撃で決めてよ」


フェリアが少し不満げな顔をした。


「”今”は倒せる未来がなかった。これが最善の未来だ」


カイルの予知魔術は師・エリオスから引き継いだ魔術だ。


カイルはエリオスとは違う形態の魔術を駆使し戦う。


「エリオス様から引き継いだ魔術。すごいね」


ルミナは素直に褒め、カイルは少し頬を赤らめた。


「まだまだだ。俺独自の”あれ”が自在に使えればもっと楽なんだがな」


「あれ?」


「私もよく分からないんだけど、未来を引き寄せる?事が出来るんだって」


「未来を引き寄せる?」


「要はこのまま突き進めば死が待ってる未来を避けて、死を回避する未来を引き寄せるんだ」


「そんなすごいことができるの!?無敵じゃない」


ルミナが感嘆するがカイルは首を横にふる。


「だけど、存在しない未来を引き寄せる事はできない。100%の死が確定している未来は変えられない」


「逆に言えばほんの僅かに生き残れる可能性があれば、引き寄せれるんでしょ?」


「できるが、それはあくまで俺自身だけだ。周りの人までは含まれていない」


「そうか・・・。勝つ未来があったとしても、それはカイルが勝つ未来であって、周囲の人間を犠牲にして成り立っている未来の可能性もあるわけね」


カイルは静かに頷いた。


「まあ完膚なきまでに勝てばいいんでしょ!!」


フェリアがカイルを見る。


「まあそうなんだが、本当に分かってるのか?」


「大丈夫、大丈夫。危なかったらカイルが何とかしてくれるって事でしょ?」


そのやり取りにルミナは思わず、ぷっと吹いた。


「そうね。勝てばいいだけだし、危険が迫ったらカイルに何とかしてもらいましょう」


「お前達な・・・」


「おしゃべりはここまでね。来るわ!!」


イルシアが土煙の中からゆっくり歩いてくる。


「驚いたわ。坊ややるわね。私が来る場所がまるで分かってるみたいなタイミングの攻撃だったわ」


イルシアは体に傷はあるもののダメージはほとんどない様子だった。


「ルミナ、フェリア。まともにやりあえば俺達は確実に負ける。俺があいつに勝つ未来も全く見えない」


カイルの言葉に二人に緊張が走る。


「だが、何故か分からないが、俺達がここで戦い続ければあいつが死ぬ未来が見える」


「どういう事?引き分けるとかそういう事?」


「違う。明確にあいつだけがここで死ぬ未来だ」


「訳が分からないんだけど・・・」


「とにかく、あいつに無理に勝とうとしなくていい。そうすれば勝手に”死”が向こうからやってくる」


ルミナとイリアはにわかに信じ難いという表情を浮かべる。


「もちろん、その未来に縋ろうとすれば未来が変わる可能性もある」


「てことは、やる事は・・・」


「その未来が来る事は一旦忘れて、あいつに実力で勝つつもりで勝負に挑むって事ね?」


ルミナがカイルに確認する。


「ああ・・・」


「だったらやるべき事は変わらないって事じゃん!!何で伝えたのよ!?」


フェリアがカイルの背中を叩く。


「未来を共有するためと、無茶はするなって事だ・・・っ!!」


イルシアが一瞬で距離を詰め寄りカイルの顔を掴み、吹き飛ばした。


カイルは壁に叩きつけられた。


「カイル!!」


フェリアがカイルの方に向いた瞬間・・・。


「エンドレス・フレイム・・・」


フェリアの裾を古代魔術の炎が触れる。


炎が触れた裾は炭になるまで消える事なく燃え続けた。


瞬間に二人は理解しイルシアに最大限の警戒をする。


「フフフ・・・。この炎はヴァルターが使う黒炎と同じ・・・。触れたモノが消滅するまで燃え続ける」


ルミナとフェリアは少し後ろに下がる。


「さて、あなた達はどこまで耐えれるかしら?」


イルシアが手に炎を纏いながらルミナ達にジリジリ詰め寄ってくる。


「クリムゾン・スレッド」


ルミナ達の背後からカイルの声が響くとイルシアの炎が炎の糸に焼き切られた。


「あら?」


イルシアは焼き切られた炎を見つめる。


「俺はありとあらゆる魔術を網羅している。その程度の古代魔術ならすぐに対応してやる」


「あなた本当に面白いわね・・・」


イルシアがカイルに不気味に微笑む。


「ところで俺ばかりを見ていていいのか?」


カイルがそう言うと、フェリアが超低姿勢でイルシアの懐に飛び込んでいた。


魔迅華まじんか


双剣に風魔力を纏わせ、三連斬を放ち、斬撃が花びらのような風の閃光となり残像が花弁の軌跡を描く。


イルシアはギリギリ上に飛び避けるが浅い切り傷が体についた。


「誘導ありがとう」


詠唱を終えていたルミナがイルシアがそこに来るのが分かっていたかのように杖を向けていた。


星刻の極光槍(アステリア・ノヴァ)!!」


イルシアに向かって魔力で形作られた極大の星槍がイルシアに襲いかかる。


イルシアは避ける事が出来ず直撃し爆発した。


三人が同じ場所に集まり、様子を見る。


「今の連携でやれたんじゃないの?」


フェリアがイルシアがいた上空を見て言う。


「私も今の攻撃は中々だったと思うけど?」


「だったら、直撃した直後に地面に落ちてきてるはずだ。それがないって事は・・・」


カイルが爆発で起こった煙の中を凝視する。


「今の連携は良かったわ。おかげで久々に本気で防いだわ」


煙が晴れその中から体が褐色に変わり目が赤黒く変わった、イルシアが出てきた。


「この姿になるのがあと少し遅かったらやられてたわ。でもこの姿を見たからには生かしておかないし、

遊びはここまでよ」


魔力を解放するイルシアの圧に三人は押しつぶされそうになる。


「これがイルシアの本気・・・」


「ここまでなんて・・・」


「あの姿になった途端、未来が見えなくなった」


イルシアが本気になった姿にルミナ、カイル、フェリアはどう立ち向かうのか・・・。

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