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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ふつうに過ごしただけなのに

作者: Zero

学生の頃の私の生活は散々だった。

私にとっては普通に過ごしているだけだったのに、いろんなトラブルがあった。


長い文章となってしまっていますが、最後の方の部分のみでも読んでいただければ嬉しいです。


※『いじめ』に該当する可能性のある内容(私自身が認めたくないだけで本来は該当している可能性あり)が含まれています。ご注意ください。

学生の頃の私の生活は散々だった。

私にとっては普通に過ごしているだけだったのに、いろんなトラブルがあった。


私は昔から異性とも仲が良く、異性しかいない輪の中に一人ででも普通に入っていけるようなタイプだった。

別に異性とだけ仲良くしたり、同性と異性の前で態度を変えたりなんかもしなかった。

みんな普通の友達として、仲良く接していた。

だが、周りの目にはそうは映ってないこともあったらしい。


ある日、帰ろうと自身の靴箱を見ると何故だか靴がない。

誰かに隠されたのだ。

幸い一緒に帰る予定の友達も一緒に探してくれて、すぐに両足とも見つかった。

片足分ずつ隠されており、更に扉なんかを開けないと見つからないようなところに隠されていたことから、相手が悪意を持って隠したことは明白だった。

靴を隠した相手に若干の心当たりはあったが、私自身そこまで大事にとらえていなかったため特に何もしなかった。


数年後。ある時、学校の宿泊学習があった。

そこで私は、宿舎の階段で背中を押されたのだ。

その階段は各段が普通の階段よりも高く、段数は実際に数えてはいないからわからないが20段程度だっただろうか。

直線でカーブのない階段だった。

私はその階段の上から2,3段目あたりで突然背中を押されたのだ。

反射的に手すりをつかんだことで何事もなかったが、もしあのまま落ちていたら良くて重症だっただろう。

相手は意図的に私の背中を押したらしい。腹が立っていたそうだ。

後に他の件でトラブルになった際に、本人が言っていた。


他にも部活終わりで帰る前に、他のみんなと同じように部活用のシューズを靴箱に入れて帰ったら、次の日にはなくなっていたなんてこともあった。

数日後に雨の後の水たまり、いや泥水というべきだろうか。

そこに投げ捨てられているのを見つけた。


また別の日には部活終わりに、同じ部活で別のグループの子たちに呼び出された。

そのグループのうちの一人の子が付き合っている相手と私が仲が良く、嫉妬するからやめてくれとのことだった。

次の日からは、そのグループの子たちからの監視が始まった。

わざわざ一人ずつに分かれて、数カ所から私の行動を監視していた。

どうやら、付き合っている相手の近くにいなければ良いようで、休み時間なんかは別の場所で監視されずに過ごすことが出来た。

でも問題は部活中だ。常に一緒なのだから避けることなんてできない。


そんな日常がある程度続いたある日、そのグループの子が普通に話しかけてきた。

別れたのか知らないが、今までのことが何事もなかったかのように、普通に話しかけてきたのだ。

私にはそれはとても怖かった。

ずっと監視され、私自身が仲良くしていたグループ内にも相手側と一緒に私を監視してるんじゃないかなんて思う相手がいた環境だった。


常に気を張って過ごさなければいけない環境だった。

それなのに突然相手は何事もなかったかのように接してきたのだ。

監視等はなくなったが、私はそれ以降トラウマとなった。

当時はフラッシュバックに悩まされる日々が続いた。

今ではずいぶん減ったが、偶に思い出しては悩まされる。


それに加え、トラウマとなってしまったことで時に他人、主に異性が怖くなるようになった。

普段から仲良くしている人なんかだと大丈夫だったりもしたが、そうでない人だったり知らない人だったりすると怖くなることがあった。

酷い時には、普段から仲良くしている人ですら怖かった。

必ず危害を加えられる、なんて思っているわけではない。

でもトラウマになってしまったことで、もしまたあの時みたいなことが起きたらどうしようと考えて怖くなってしまうのだ。

それはいまだに変わらない。頻度は減ったかもしれないが、他人が怖くなる。


他には、誤解のうわさが大多数に広がってしまったこともあった。

私自身、異性とも普通に仲良く話す性格だった。

私にとっては友達と話しているだけだった。

だが、周りの目にはそうは映っていなかった。

ある日から、「あの人のことが好きなんでしょ?」や「あの人と付き合ってるの?」なんてよく聞かれるようになった。

それも、あの人の部分に入るのは一人じゃなくて何人もいた。

色々な人とのうわさが勝手に独り歩きしてしまったのだ。


前にも書いた通り、私にとっては友達と話しているだけだったのだからすべてみんなの誤解だ。

だが、いくらそう説明しても誰も聞き入れてなんかくれなかった。

むしろ、「隠さなくていいから本当のこと教えてよ」なんて言われることもあった。

私はとても苦しんだ。相手にも迷惑をかけるんじゃないかと思いどうにかしたかったが、解決法はなかった。

詳しくは憶えていないが、いつのまにか自然消滅する形でそのうわさは消えていったはずだ。


そんなこんなこんなで、私は恋愛が苦手でトラウマを抱えている。

だから、誰かから好意を向けられてもこたえることが出来ない。

私にとって恋愛とは、怖いものでしかないのだ。

きっとこれは今後も抱えていかなければいけないことなのだろう。

いくら忘れたくても、トラウマとなってしまっては忘れられない。


それからずいぶん経ったある日、とあるきっかけである人に靴を隠されたことなどを話す機会があった。

すると相手からは、「そんな『いじめ』を受けていたなんて」といった言葉が返ってきた。

その時、とても衝撃的だった。私の中に稲妻が走ったかのように感じた。

私が今までに受けてきたことは、『いじめ』に該当するらしい。

そういわれるまでにも、きっと自身でも何となくそれはわかっていた。

だが認めたくなかったのだ。『いじめ』と言われた後も認めたくはなかった。

自分が『いじめ』にあっている、なんて思いたくなかったのだ。


今の私は、当時の記憶やトラウマに加えてパニック障害がある。

当時のことやトラウマ、フラッシュバックの影響で、パニック障害を発症してしまったのだ。

当時の相手が今どこで何をしているのかなんて何もわからない。

でも正直なことを言うと、私(された側)はずっとつらい思いをしているのに、相手(した側)はすぐに忘れて笑ったり何事もなかったかのように過ごせるのはなぜだろう。なぜされた側だけがずっと苦しまなければならないんだろう。なんて思ってしまう時がある。


『いじめ』はした側はすぐにそんなことを忘れたり、そもそもそんな自覚なんてない可能性だってある。

だけど、された側はずっと覚えている。心の傷となって、消えずに残り続けている。

『いじめ』問題は決して簡単にどうにかなることじゃないのはわかっている。でも、少しでも『いじめ』が減って傷つく人が減ればと私は願う。

全て実話であり私の経験です。

パニック障害に関してもきちんと診断されています。


私自身も気づかず誰かを傷つけていることはあるかもしれない、ということもわかってはいるので誹謗中傷等は遠慮願います。

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