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彼女は義妹ですがどうやらNTR?た様です。なので.....(改訂版)  作者: アキノリ@Pokkey11.1
第一章 信じたいからこそ
2/5

2、コーヒー

.....。

付き合っている彼女が浮気したかもしれない、とは見て言われても実際信じたくは無い。

何というか信じたい気持ちで心が否定している。

なのでその曖昧な中では正直言って、本当に浮気した、のか考えるレベルに抑えたい。

それから全てを判断すれば良いと思えるしな。


まだ決めるには早すぎるよ、と言われたのだ。

9割そうだとしても。

残りの1割に.....賭けてみたい。

私の妹分だから、という感じで、であるが。

果たして?


「ただいま」


俺は雨に打たれない様に陽毬に傘を借りた。

30分ぐらい陽毬と話してからようやっと歩ける体力になったので重い足を進めて家に帰り着く。

それに着ていた服も乾いたし。

そしてそんな事を言っていると、瞬、お帰り、と声が。


俺は顔を上げる。

それからその顔を見た。

そこには微笑みを浮かべている流星が居る。

俺は平穏を装う為に柔和に返事をする。


「流。ただいま」


「うんうん。お帰り。.....何処に行ってたの?」


「.....ああ。陽毬の家だよ」


「陽毬さんの家?」


「そう。ちょっと用事があってな」


正直まだ全てが死んでないと信じたい。

浮気はしてないと思いたい。

思いながら俺は望みを持ってから流星を見る。

流星は、その。今から食べるか分からなかったけど美味しいお店のケーキ買った。おやつ用意しているから、と笑顔で言ってくる。


その姿に、ああ、と返事をしながらそのまま鞄を置く。

それから汗や雨に濡れて乾かした服を脱いで着替えてから洗濯機の中に入れてリビングに戻ってみる。

するとコーヒーの香りがする。

またアイツが豆から挽いたんだな、と思うコーヒーの香りが。

豆から挽くのが好きなのだコーヒーを。


「お前って豆から挽いて焙煎するの好きだよな。コーヒーを」


「そうだねぇ。これはこだわりだからかな」


「.....そうか」


俺はそんな返事をしながら椅子に腰掛けた。

それから鼻歌混じりでコーヒーを淹れる流星を見てみる。

今日もまた.....山子さんと親父は遅くなる。

だからこそ俺達だけになるが。

何というか今日は居てもらった方が良かったかもしれないが。


「はい。どうぞ。瞬」


「.....ああ。すまないな」


そんなやり取りをしながら俺はコーヒーを受け取る。

ミルクが入っているコーヒー。

丁度若干薄い感じのコーヒーで砂糖は入って無い。

これは俺好みの味付けとなっている。

俺はそのコーヒーの液面を見てから対面に腰掛ける流星を見る。


「このお店は美味しいケーキ屋さんだって。友達が言っていた」


「.....そうなんだな」


「友達、なんていうか結構グルメだから」


それが本当に友達かどうかは定かでは無い。

もしかして、とは思う。

思いながら俺は眉を顰めるが。

直ぐにそれをするのを首を振って止めてからケーキを食べる。


いかんな眉が顰まってしまう。

こんなつもりは無いのに。

勝手に、だ。

そう思いながら流星を見る。

流星は笑みを浮かべて食べていた。


「.....美味しいね」


そう言いながら。

とても可愛らしい笑顔で癒される.....が。

今は複雑な顔にしか見えない。

どうしたものか、と思うえる感じだが。

困ったもんだな。


「流星。お前はこの店のケーキならどんなのが好きなんだ?」


「私はショートケーキかなぁ」


「.....そうなんだな」


「チョコも美味しそうだったから買ってきたけどねぇ。瞬の為に」


「.....感謝してる」


それからケーキを食べる俺達。

チョコケーキを買って来てくれたので食べるが。

確かにこれは美味い、と思う。

正直言ってこの店は美味しいと思えるな。


「うん。所で瞬」


「.....何だ?」


「何か悩んでいるのかな?」


「.....悩んでいる?.....俺が?」


俺はギクッとしながらも答える。

正直お前の事で悩んでいるとは言えない。

今は様子を見るつもりなので、だ。

まだはっきりした事は言えない。

思いながら適当な言葉を取り繕う様に回答した。


「実はな。学校で今度小テストがあるんだ。それで悩んでいるんだよな」


「ああ。そうなんだね」


「お前の所でもないか?抜き打ちテスト。プチっていうか小テストみたいなの」


「確かにあるかもしれないね。今はまあ.....うん」


それから苦笑する流星。

俺はその姿を見ながら、そうか、と答える。

でも小テストって難しいよね案外、と言ってくる流星。

言葉に俺は、そうだな、と答える。


「えっと。テストいつなのかな?」


「来週だな。.....数学のテストだな」


「そうなんだ。うん。頑張ってね」


「.....もう2年生だしな。.....早いもんだよな時間経つのって」


「そうだねぇ確かに早いよね」


言いながら顎に手を添えて、うんうん、とニコッとして頷く流。

俺はそんな姿を見つつ少しだけ笑みを浮かべて俯く。

鬱の様な感じだな、と思える。

しっかりはっきりして全てを見据えなければ、と思う。

そうしなければ俺の身体が保たないかもしれない。


「そういえばお前は特進で土曜授業があるんだよな?今度」


「そうだね。面倒臭いけどね」


「.....そうか」


特進の授業も大変だな。

思いながら俺は考えてみる。

俺のクラスは正直言って特進とかでは無いのでよく分からんが。

それから流星を見る。

そして俺は遠回しに聞いてみる。


「最近帰りが遅いのは何か理由があるのか?」


「え?.....あー.....色々あってね」


「そうなのか?どんなのだ?」


「疾しい事じゃ無いから。.....本当に色々」


「.....」


俺は黙る。

流星はその姿に、?、を浮かべていた。

俺はそんな姿に目線だけ動かしながら。


そのままケーキを食べた。

本当に何も無ければ良いが。

そう考えながら。

.....。

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