第四話 高み
「そりゃ!」
俺は弱くて安定した経験値の入る、タルクを借り続けた。
毎日毎日、安全を期して1人で活動しているタルクのみを狩る。
そんな事を繰り返していると、遂にレベルが9になった。
名前 無し
種族 タルク
レベル 9
HP 18
パワー 9
防御 95
素早さ 9
特性
展性
耐熱(弱)
スキル
鑑定
スキルポイント 5
ふむ……スキルポイントが結構溜まっている。
いつまたあのジプサムに会うか分からないし、今のうちにスキルを取得しておくか!
俺は悩んだ末に、耐久、剛腕、を取得した。
結果、パワーに10の補正、防御に10の補正が掛かった。
正直……これならジプサムと戦えば勝てるような気もするが、相手の能力も分からないまま、突っ込んでいくのはかなり危険だ。
鑑定も使い込んだおかげで少し遠くからでも、鑑定が出来るようになった。
もし鑑定結果が前回と同じようだったら、その時は逃げよう。
そう決意して、前回ジプサムを見つけた場所の近くに行く。
しかし、残念ながらジプサムは見つけられなかった。
(そりゃそうか。アイツだって生きてるからどっかに移動するわな)
まだここら辺にはいるかもしれないが、無闇に探し回るのも危ない。
仕方ないのでここら辺の石を狩るしかないようだ。
……しかし、今更だがこの石の動力源は一体何なのだろうか?
何も食べなくても動くことができるなんて……
ま、気にしても仕方ないな。
そう思ってその場を去ろうとした時、不意に気配を感じた。
何故だか分からないが、すぐに身を隠した方が良いという感覚に襲われて、地面に潜り込み、ただの石のふりをした。
足音?が近づいてくる。
それが自分の付近で止まった時、そっと顔を上げてしまった。
目の前にいたのははるかに大きな石。
(な、なんだコイツ……ジプサムよりも強そうな………)
ダメ元で鑑定をしてみる。
すると…
名前 無し
種族 オーソクレース
レベル 63
HP ????
パワー ????
防御 ?????
素早さ ????
特性
耐振動
スキル
鑑定
スキルポイント ??
……ジプサムなんか目じゃないとんでもない奴だった。