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世紀末の配信者

作者: 黒澤

ー西暦2099年


突如現れた巨大な隕石が鳥取砂丘に落下した。


隕石に付着していた微生物は凄まじい生命力を持ち、日本中のあらゆる生物に寄生した。


日本から世界へ広がり、人類は理性を失い凶暴化していった・・・。



100年後


「おい、お前今盗撮しただろ!」


酒場で酔ったチンピラの怒号が響く。視線は俺に向かっていた。

「てめぇ、カメラこっちに向けてただろ」

男はゆっくりとした足取りで歩き出す。

「てめぇのその目気に食わねぇな。死ね」

ナイフを持ち出しこちらへ向かって飛び出した。


(まずい、殺される)


法や秩序が乱れたこの世界では、いろんな理不尽が当然のように溢れかえっている。

殺人、強盗、強姦、ドラッグ・・・。あらゆる犯罪が当然のように横行する弱肉強食の世界。


(こんな世界を変えたくて、俺はライブストリーマーになったんだ)

酒場での会話は全てライブ配信で流していた。奴らは薬の売買を行っていた。

俺はこの界隈では有名な配信者。ニコニコ生放送という闇サイトで白澤という名で配信を行っている。

配信は賞金稼ぎ(バウンティハンター)が見ていて、それを見て駆けつける。


「初見」


バンッ!

刃先が目の前まで近づいた時に銃声が聞こえた。

視界の先に血が飛んで、ガランとナイフが床に落ちる音が聞こえた。

「うわああああ!!!」

男の右手が血だらけになっていた。右手を押さえて悶えている。


酒場の入り口に銃を構えている男がいた。男は俺を見てこう言った。

「白澤さん、初見です。配信を見て駆けつけました」


どうやら、リスナーの賞金稼ぎのようだ。ギリギリのところで助かった。

「・・・初見さん。いらっしゃい」


「近くにいたのでリア凸しました。こいつらは監禁署までお連れします」

男はチンピラ共をロープで縛り付けた。


「ありがとうございます。助かりました」

「少しですが投げ銭をしました。受け取ってください」

「あ、ありがとうございます」

「あとアカウントフォローしました。これからもよろしくお願いします」


「おい、行くぞ」

ロープを引っ張って賞金稼ぎは酒場を出ていった。


また一つ事件を解決した。

「これからも身を挺して事件に立ち向かっていかないといけない」

こう自分に言い聞かせて酒場を出た。


俺たちの戦いはこれからだ・・・。

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