第三話
この話が一番微妙に微妙なので、書き直すかも。
「ここだ。」
二年B組と書かれた教室を指差して先生は言った。あー、なんだこれ……俺、体的にはもう一年もこの学校に通ってんのに、心がなんだかドキドキする。俺の初登校だしなあ……心は新入生だし。友達……できっかなあ?あー、どうしよどうしよ、
「ん?あー、そうだな。席は、一番後ろで、一番左だ!窓側な?わかるか?」
「は、はい。」
先生に言われた席にゆっくりと歩いていく。周りには誰もいない……っていうか俺の席、周りとちょっと離れてない!?えっ、待って俺、もしかしていじめられてる、?いや、そんなわけ、…………ない、よな?な?な?
「なあ。俺って、いじめられてないよな?」
少し離れた俺の左隣の寝癖で髪がモワモワしている奴に声をかける。これで無視されたら確実に…………
「は?は、ふふふふははは。なにそれ?ふふ、いやそんなのないって、佐嶋様、どうしたの?あはははは、腹痛い!あはははははげほっごほっごほっげほっ」
「えっえっ、あの……あ、そっ、そんな笑うなよ!って、だ、大丈夫?!おっおい、笑いすぎだろ……!?」
「ふふふは、ごめんごめん。佐嶋様初めて喋ったけど、なんか、もー面白いね!」
「佐嶋様ってホントに言ってんだ…………って、あのさ、様付けやめてくんね?、同い年なのに、変だろ。」
「ふふ、そうかな?この学校のほとんど様付けだよ?まっ、佐嶋様が言うんなら、普通に呼ぶよ。佐嶋君、でいい?」
「いや、秀でいいよ。だから、俺の友達になってくんない?」
寝癖君はびっくりした顔をして、それからにっこりと笑って言った。
「うん。いいよ。僕の名前は三ツ木要。要って呼んでね。」
「ああ!要、よろしくな!」
俺はまさかの登校一日目にして友達が出来てしまった!ふふはははは!やっぱり今日は運がいい!っていうか俺すごくね?ヤバくね?マジ神じゃね?
「はあ~。勝手にこんなことしたら、秀のファンに殺されちゃうかも。ふふ、まっ、いいかな。」
「おーい!みんな座れ~。」
あ、先生。
「まあ、みんな見てわかると思うが、佐嶋が退院した。その事で、みんなに話すことがある。佐嶋、いいか?」
「はい。」
ざわざわとしたクラスで、先生は話を続けた。
「佐嶋だが、今、ここ一年半くらいの記憶を失っている。冗談のように思うかもしれないが、本当だ。だから、きっとわからないことも多いと思う。あー、性格なども先生が話した限り、凄く変わっている。戸惑うことも多いと思うが、出来る限り協力してやってくれ。………………それでは解散!次の授業は俺の授業だぞ!ちゃんと、予習しとけ~」
◇◇◇◇◇◇◇
「あー、そういうことだったんだ……」
「どうしたんだ?」
要がボソッと言った台詞に俺は聞き返した。
「あー、ね。秀が、なんか聞いた話と違ったのはそういうわけだったんだな~って。それだけだよ。」
「聞いた話って?えっ、聞かせて!」
「ん~~。まあ、さ?昔の秀だし、僕もちらっと聞いたことしかなかったんだけど、佐嶋様は俺様でカリスマ生徒会長だって話。」
「俺様、カリス、マ?えっ……真逆じゃん?」
「そうだよね~ふふっあははは、自分で言っちゃうの面白~ふふっあはは」
どうやら要は笑い上戸みたいだ。俺がチラリと周りを見ると、皆俺の方をチラリチラリと見ている。もしかして、目立っているのか?
「おい、笑いすぎだろ!ったく、あ、そうだ!次の授業って国語?だよな。教科書一緒に見てくんない?その……隣の人居ないから…………。」
「ははっはあー。えーっと、あー……隣、中宮君か。オッケー、じゃあ一緒に見よ。机くっつけてくれる?」
俺は立ちあがり、要と机をくっつけた。すると、周りのクラスメイトがざわざわとうるさくなる。どうしたんだ?お、俺なんかした!?
「全く……そんなに興味津々なら話しかければいいのに……」
「なんか言ったか?」
「ん?いや、何でもないよ!あ、ノートは持ってる?」
「ああ!ノートは持ってるぞ。一応買っておいた。」
「オッケー。じゃ、この授業の予習でもしよっか。」
勉強か~。んー……まっ、なんとかなるだろ!
俺達は要の教科書を見ながら、勉強を始めた。
◇◇◇◇◇◇◇
ハッ!い、いつから寝ていた??
「ぶふっ、くっ……ふっふふ……ふ、あはははははは!!!あはは、爆睡!あははは、、ふっはははは!!」
時計を見れば、もう九時半。い、一時間目丸々寝てた、だと!?
「えっ、あ……要、俺もしかして……」
「ふふふ、あはははっはは…………ふぅ、そうだよ、予習し初めてから、なーんか反応ないなあって思ったら、寝てたよ~。どしたの?もしかして、夜更かししてたの?すっごい寝てたよ!くくっ……ふふふ」
「いや、あー……まあ、そんな感じ……」
い、言えねー!俺が勉強しようとすると、ものすごく眠気が出てくるなんて言えねー!くっそ、起こしてくれりゃあ、こんな辱しめ……いや、むしろ途中で起こされるよりも良かったのか?わ、わからん!何が正解なのかわかんねーーー!!
「ふっくく……次は数学だよ、ふふっ。次は寝ないでね?というか、僕も起こせば良かったね。今回は予習はやめて、なんか雑談でもしようか、んー、何話す?」
よ、良かったあ……。マジで次も寝たら洒落にならん!
「あー、要って漫画とか読んでんの?」
「えっ、逆に秀は読んでるの?」
「あったり前だろ!漫画読んでない高校生なんて居ないだろ!」
「ふーん。なんか以外だった、ってこれも前の佐嶋様の時のイメージだもんね。そっかー、秀も読んでるんだ。えー?何が好きなの?」
「そっれはあれだよ!悩殺ヒーロー橘!マジで面白いよ!」
「えっ、それ本当に言ってる?僕も読んでる!ええ!?びっくりした!あれ、面白いよね~!!」
!?!?マジか!あの名作を読んでる同士がいたとは!か、感動してしまった……うおー!運命か!
「マッジか!要、お前やっぱ流石だわ!あー、これは親友待ったなしかもしれんな!ははっ、あー、要はどこの場面が好き?俺はさ~、あの橘がヒロインのドゥルルンを助けるとこかな~!めっちゃ感動した!」
「僕はあそこ、ヒロインのドゥルルンが、自分の星に帰っちゃうのを笑顔で見送るとこかな、もー……泣いた!」
「あー!あそこも確かに泣ける!やっばいよなあ……というか今も連載してるんだっけ?悩殺ヒーロー橘。」
「してるよ!今は~、悩殺ヒーロー橘3かな。」
「えっ!?3!?マジか!ちょー進んでるじゃん!買わなきゃ!」
「貸してあげようか?」
「ホントっ!?!!?」
「うん。それとも、今日来る?家。」
「行く!絶対行く!うわーうわー、マジ神!」
「大げさだよ。」
要に力を借りて、俺はまさかの最高の漫画を、今日!見れることになった。はあーっ、たく!持つげきものは友達かよ!
「マジで神!、なんか奢るよ!何ほし?いや、あんま高いのは勘弁だけど、ほどほどならそこそこのを出しても大丈夫なくらいもう、今ね…………」
「あ、かなめんだ!あれ?そこにいるのってー、もしかしてのもしかして?」
「えっ?」
声がする方を見ると、そこには凄く淡い黄色の髪に、これまた鮮やかな青色で、まるで漫画から出てきたみたいな綺麗な男の子がいた。全体的にふわふわとしてて、周りにはなんとなく神々しいオーラ?いや、これは後ろに照明係がいる!?!??!?ファッ!??!?なっ、なにこれ!?