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プロローグ
悲鳴が聞こえる····
「なに·····が·····」
意識が朦朧とする中、耳につけていた通信機から声が響いた
「····コード···ズ········か·す! 応答せよ!!」
目の前には、自分を刺したであろう人物がナイフを持ってこちらを向きながら震えた声で言った
「お····お前が父さんを······殺したからだ!!······」
「どうした!速く応答しろ!!」
指令の声が頭に響く中、俺は、手に握りしめていた愛用のハンドガンを相手に向け、残っているすべての力を使い、トリガーを引いた。
弾は見事に頭に命中した。しかし、ハンドガンはするりと手から抜け落ちた。
ナイフを持っていた男が倒れるのを見とどけたあと、俺は静かに目を閉じた。