第2話 闘神ミリアム
しばらくは一週間に二回投稿の予定です。
僕は今でも思います。あの日、父さんがあの戦争に参加しなかったらこんなことにはならなかったんだろうなって。
~セントリーナ王国・シャルル辺境伯領~
パカッ、パカッ、パカッ!
それは、いつものように僕が稽古で打たれている時のことでした。外から馬の蹄の音が聞こえてきました。
ドタドタッ! ドンドンドンドンッ!
そして、馬から降りた音が聞こえた後、勢いよくドアが叩かれました。
「シャルル辺境伯は居りますでしょうかっ!」
「はい? なんでしょうか?」
声の感じからして兵士と思われる人をメイドが出迎えました。
出迎えるとすぐに兵士はメイドに話しました。
「至急シャルル辺境伯に王城へ参戦せよ、とお伝え願います!」
「言伝わざわざありがとうございます。主にお伝えしておきます」
「はっ! では失礼致します!」
ドタドタっ! パカッ! パカッ!パカッ!
そして、兵士らしき人はすぐに走り去っていきました。
「今日の稽古はこれで終いだ。ゆっくりと体を休めろ」
と、師匠はぶっきらぼうに言い、そそくさと稽古場から出ていきました。
「······これは何かありそうだな」
ちなみに師匠は基本稽古を中断したり、途中で止めたりしません。
ですが、今日の師匠はずっと外を気にしていたような気がします。
それでも、僕は師匠に勝てませんが。
この師匠なんですが、なんと全ての武術(剣術、槍術、柔術、斧術、鎌術)をマスターしているみたいなんです!
でも、父さんも強いみたいなんですが僕は見たことがないので分からないんですよね。
巷じゃ『闘神』のミリアムと呼ばれているみたいなんですがね。
誤字脱字があったらすいません。