戦闘訓練
第十話
戦闘訓練
あの後、二人の近衛騎士に付いて行き国王と会い近衛から聞いた通り勇者の戦闘訓練を明日から頼まれその日は終った。
翌日、龍牙達は昨日と同じ二人の近衛騎士(女性のほうが隊長で男のほうが副隊長らしい)に連れられ城の修練場に来ていた。
其処には既に昨日選んだであろう装備を身に着けた勇者たちが揃っていた。
「勇者様方は揃っているみたいですね、ではこれから訓練の相手を頼んだハンターを紹介します」
近衛の隊長から紹介される直前、後ろから気配を感じ勇者達の方を見ると一人いない
「くらえー龍牙、神滅流体術 龍華掌焔」
謎の襲撃者は背後から龍牙に近づき、回転を加えた掌底をいれる
「油断し過ぎだよ〜龍牙」
掌底がきまると思われたその時、襲撃者の手、だけではなく体までもが龍牙を貫通した。
しかしよく見れば貫かれた龍牙はホログラムの様に少し透けている
「神滅流歩法 陽炎甘いな、もっと気配を消せるようになってから出直しな」
突如として勇者達の後ろから龍牙の声がする
「やっぱり〜龍牙には不意打ちも効かないのか〜、って言うか〜今のは〜?」
「ん、今のか?今のは気配を最大にしてから神滅流歩法神歩を行い、移動する瞬間に気配を完全に消して残像に気配を残した分身みたいなもんだな」
「清流院様、いきなり何をなさるのですから!」
「だって龍牙が居るんだよ!それに僕達がいるって半信半疑な状態でだよ!なら一本取るチャンスじゃん」
「落ち着け!清流院、半信半疑もないだろ、あんな伝言伝えたら自分はここに居ますって言ってるもんだろ!」
「落ち着けないよ〜、だって龍牙居るんだよ!これで勝ち逃げされたままになら無いじゃん劔」
「勝ち逃げって、お前が勝手に向かって行って負かされてただけだろ」
「清流院様、鳳凰院様、お二人は彼とお知り合いで?他の勇者様は知らないご様子ですけど?」
「うん、知ってるよ〜」
「知ってるぞ、他の奴らもな、だけど龍牙の素顔は知らないんじゃないか?だってこいつじいちゃんに髪を切れない状況の中襲われても対処できるように中学の時から顔の半分まで髪を伸ばしていたからな」
この二人は俺の向こうでの数少ない友人だ。
清流院晶見た目は簡単に言うと男の娘だ
背は145㎝と低く容姿は女性よりの中性だ、性格は負けず嫌いで道場に通ってる時から挑んできてる
得意とする神滅流は体術、薙刀術、柔術
鳳凰院劔見た目は文句のつけようの無いイケメン
背は187㎝と高く容姿は切れ長の三白眼で有りながら絶えず微笑みを浮かべている為柔らかい印象だ、性格は大雑把
得意とする神滅流は剣術、拳術、弓術
この二人は神滅流の道場で共に切磋琢磨し合った仲だ。
「龍牙も〜僕達のすぐ後〜こっちに来たの〜?」
「いや、晶達の四年後だ」
「そうなんだな、だけど草薙、今の見た目は今の俺達と同じ十七に見えるぞ?」
「そうか?、俺は二十一でこっちに来たんだが?」
「あー思い出した!」
「今度はなんだ?清流院」
「神様が言ってたじゃん〜地球とこの世界では時間の流れが違うって、それに神界だっけ〜?そこにしばらくいたじゃん、神界は時間が流れないって神様が言ってなかった〜?後僕達の召喚に何かイレギュラーが有ったって〜」
「そう言えばそう言ってたな、あぁ、後草薙に伝言があったな」
「俺に伝言?」
「うん、たしかね〜時間が有れば教会で祈りを捧げに来てって言ってたよ〜、何でも一度は教会に来てもらわないと異世界人にはコンタクトを取るすべも神託すらも下ろせないって言ってたよ〜」
「そうなのか、また時間が出来たら教会に行ってみるか、それはさておき今から訓練に入るがその前に今から言うグループに別れてくれ」
「「わかった」」
「まずは剣や槍等といった長い物を使うグループ、次は昆や短剣といった短い物を使うグループ、
次は拳や脚などといった格闘をメインとするグループ、後は魔法や弓といった遠距離メインのグループ
計四グループに分かれてくれ」
数分後
長い物を使うグループに九人
短い物を使うグループ五人
格闘メインのグループ四人
遠距離メインのグループに十一人の四グループに別れた
後、晶と劔はグループに別れずに俺の前にいる恐らくはこの世界でも神滅流を続ける気なんだろ
この計三十一人が勇者召喚された者達だ
「分かりきってるがとりあえず聞くぞ?晶と劔は別れないのか?」
「「あぁ(うん)この世界でも宜しくな師範殿」」
「分かったまずは、勇者の皆や近衛達と一緒に基礎をしてくれそれが終わり少しの休憩を挟んで使う獲物やスキルの鍛錬だ」




