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第5話

祝お気に入り600件超え

第5話


俺達は昨日の晩飯と同じような昼食を食べた。今朝の朝食はなんだったのか?もし、王さんがらみだったとしたら、今は正也がいるから同じでないと怪しまれると思ってこうなったのかよくわからん。


再び移動して俺達は宮廷魔道士オージェの部屋に連れられた。


「ようきたのう勇者殿。これから魔法について説明するのでな、座ってくれ」


俺たちはイスに座るとじいさんは教鞭を片手に話し始めた。


「魔法についてじゃが、最初は復習として属性について話すとするかのう。属性は基礎として火・水・風・土があるんじゃ。そして、その派生として炎・氷・雷・重力がある」


「それは、今朝聞きましね。たしか後、希少な属性として光と闇があるんですよね?」


正也はオージェの話に割り込んだ。


「だから、復習といったではないか。これだから若いもんは」


「す、すみません」


正也がそう謝った。


「正也、お年寄りの話は最後まで聞くもんだぞ」


知り合いのじいさんも語り屋で、話を最後まで聞かないとグダグダと何べんも同じ話をされ、えらい目にあった経験がある。


「まあいいじゃろう。次は魔法のレベルについてかのう。魔法には大きく初級、中級、上級の3つに分けられるのじゃ。そして、その中にはレベルと呼ばれる区分があるのじゃ。同じ魔法でもレベルは1〜3あり、レベルが1上がるごとに威力は2倍となるのじゃ。それと初級のレベル3と中級のレベル1がほぼ同じ威力で、中級のレベル3と上級のレベル1がほぼ同じじゃ」



「となると、初級でも中級、中級でも上級を使う人とも対抗できるえるんですね」


「そうじゃ。おお、そうだった。言い忘れておったがまた、初級魔法にはレベル0があるんじゃが、それは攻撃魔法というより生活魔法だのう。レベル0なら魔力をもつものなら自分の属性以外の魔法を使えるのじゃ。簡単に言うなら火種がほしいならだれでもできるし、明りがほしいなら光魔法のライトを使えば問題ないのう、ほらこのとうりじゃ」


そういうとじいさんは手のひらを前に出し光の玉を出した。


「それじゃ、光や闇の属性魔法って珍しくないんじゃないんですか?」


正也の言う通り誰もが使えるなら珍しくもないな。


「それが、そうでもないんじゃ、光や闇の魔法は基礎属性よりも効力が桁違いなのじゃ同じ初級のレベル1でも、光や闇は威力がだいたい1.5倍なのじゃ。その分扱いが難しいがのう。また、生活魔法でも、ライトのように常時使うから魔力がそれなりにないと使えるとはいえんのじゃ。後そうじゃったのう、ワシらには扱えんがエルフには精霊魔法が使え、大昔の偉人達は遠くへ一瞬で移動したり、古の勇者は星を落としたりしたといわれておると文献に残っておる。その名残で、どの属性にもあてはまらない魔法があるんじゃが、使える者の条件が解明されておらん」


「やっぱりエルフとか、違う人種の人達がいるんですね」


正也は異世界のおきまりがあってうれしいようだ。


「そうじゃ、人種などの世界常識はこの後に説明があるじゃろうからその者から聞くと今はいいじゃろう」



じいさんの話をまとめると、

魔法は初級、中級、上級に分けられる。

Lv0~3 1上がるごとに2倍の威力(0は初級のみ)

Lv0は生活魔法でどの属性でも使える。

初級Lv3=中級Lv1、中級Lv3=上級Lv1


初級Lv1=1とするとLv2=2→Lv3=4→

中級Lv1=4→Lv2=8→Lv3=16→

上級Lv1=16→Lv2=32→Lv3=64

(属性が光と闇なら1.5倍)


エルフ限定で精霊魔法が使える。

属性に当てはまらない魔法がある。つまり無属性だな。

失われた魔法は俺が使ったと思ったワープやメテオがそうみたいだな。

俺がやっていたゲームと全く同じだな。これは異世界召喚というよりもゲームの世界の住人になったと言われた方が納得しやすいな。


「それではさっそく練習するかのう。まずは、安全なライトの魔法じゃ。魔力はいるがお主らなら問題なかろう。それでは、光の玉をイメージするのじゃ」


「詠唱とかないのか?」


ありきたりなことだが、これからの生活を考えると重要なことだ。


「残念ながら生活魔法には詠唱がないのじゃ。個人のイメージでしか補えんのじゃ。それに詠唱といっても魔法のイメージを正確にするだけのものとされておるのであまり意味がないのじゃ。いうなれば、言霊のようなものじゃ。イメージがより鮮明になるので威力が増すがの」


まあ、ゲーム自体にも詠唱なんてなかったしな。正直詠唱がなくてよかったぜ。いちいち魔法1つ1つの詠唱を覚えるなんて大変そうだし。


「では、手のひらを前に出し光の玉と手から飛び出す感覚をイメージするのじゃ」


そういわれて俺と正也は言われたとおりにやってみる。すると正也の手から光の玉がでできた。


「ほんとにできた。へえー、これだけ光っているのに熱さが全く感じませんね」


俺はというと、なかなか出てこない。魔力?光の玉?っていわれてもなんかあんましイメージわかない。光の玉は元○玉に見えるけど、あれは周辺から集めるから違うし……

そうだ、スタングレネードみたいなイメージをすればいいじゃんか。光のイメージしやすいし、音は魔力でどうこうなんてイメージできないから問題ないだろう。それになんかおもしろそうだ。


そして俺はそのイメージのままやってみた。


あの時はバカなことをしたと反省している。若気の至りだ。お、俺は悪くねー、○○先生の言うとおりにしただけだ。ちゃんと説明されなかったのがいけなかったんだ。



その日、宮廷魔道士の部屋からあふれんばかりのまばゆい光が発生した。それは部屋に太陽ができたといわれるほどまぶしかったといわれている。

曰く、宮廷魔道士のオージェが新しい魔法の実験で失敗した。

曰く、勇者が新たな力に目覚めた。

曰く、バカ(俺)がオージェの実験材料にいたずらして発生させた。

一番正確だといわれているのが正也の暴発であるが、それほど強い魔力が扱えるととらえられ、今回の勇者には大いに期待されたそうだ……

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