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プロローグ

処女作です。作者はトウフメンタルのド素人なので、温かい目で見守って、読んでください

プロローグ


「あれ、俺いつの間にワープ使ったんだ」


周りを見ようとしても明るいところから急に薄暗い場所へ移動したようで目が見えない。


「おおー。あなた様が勇者でいらっしゃいますね。どうかこの世界をお救い・・・。あら?お二人いらっしゃいますが、どちらが勇者様なのでしょうか」


女性の声が聞こえた。そう言われて始めて隣に男性がいることに気づく。目も慣れてきたおかげでようやくあたりを把握できた。男について、まぁイケメンだな。しかし、なぜ学ラン姿なのか?そんな装備はなかったはずだ。そして周りは石造りの部屋?というよりも祭壇のような場所だな。女性の他にも司祭の格好をした人と騎士の格好をした人が何人かいる。


「あのー、ここはどこなのでしょうか? まさか日本じゃないとかいいませんよね?」


イケメンがそう尋ねている。


なにを言ってるんだ。ここはエクスフィアクエストのゲームの世界だぞ。何を当たり前のことを


「この世界は、エクスフィアといいあなた方がいた世界とは全く異なる世界になります。そしてこの場所はユルカ王国の召喚の間になります。詳しくは、お父様のいらっしゃる場所でお話しいたしますのでついて来てください」


そういい、女性は扉へと歩いていった。しっかし、どっかで見たような気がするんだが思い出せん。イケメンは理解しがたいような顔をしながら立ち上がった。俺はどうしようかな?ユルカ王国と言えばゲーム最初の町のはず。ワープで移動した場合は街の門前に行くはずなんだが誤作動か?


仕方ない、ついていくか。


「よくわからんが、ついていってみよう」


「そうですね。しかし、あなたはなんでそんな冒険者のような服装をしてるんですか?」


「なにをいってやがる。ゲームなんだから当たり前だろ。それよりもお前が学ラン姿のほうがおかしい」


「ゲーム?なにいってるんですか?僕は下校中に地面に穴が開いて気がついたらここに来ていたんですよ。他にも聞きたいことがありますが後にして、女性を待たせるのはどうかと思うのでそろそろ行きませんか」


「それもそうだな」


こうして俺たちは兵士囲まれながら夕暮れ時の廊下を歩き出した。

はて?俺がプレイしていた時間は昼だったはずだが、いつの間に夕方になったのか。そう考えていると謁見の間に連れられ王様や王妃、大臣たちがいた。



「お父様、この方たちが今回の勇者様です」


お父様だと!?つまりこの女性はクリスティーナ王女だったのか。どうりで、見たことあるわ。やっぱしゲームの隠しイベントなんだな。いやー、姫さんは美人だわ。しかし胸残念。


「クリスティーナよ、よくぞ勇者を召喚した。さすが我が娘だ。しかも勇者を二人も召喚するとは歴代始まって以来の天才ではないか、ハッハッハァ」


王様がこんな風にゲーム内で笑うなんて変わったイベントだなー。かれこれ15周以上やっているがはじめて見たな。


「すまぬな紹介が遅れた。私の名前はアイルーク=ノット=ユルカといい、このエンドラド大陸の一国の王をしている。わざわざこの世界に呼び出してすまぬ。この世界は魔王によって滅ぼされかけている。およそ500年前も魔王が表れたが、その時は異世界より参られた勇者マサムネによって世界が救われた。伝承に従いこの度も勇者を召喚した。そなた達は名をなんと申す」


あれー?このセリフはゲーム開始に聞くんだが、まぁ気にしても仕方ないか。

マサムネは俺が使っているプレイヤー名だな。このゲームは2周目以降は前回のプレイヤー名が歴代の勇者として使われ、その周のプレイヤーは生まれ変わりという設定だったな。


「僕の名前は、東 正也(あずま まさや)です。東がファミリーネームで正也が名前です。あと、歳は17です」


イケメンが真面目に答えている。ここはどうすべきか、プレイヤー名を名乗ってもいいが、それだとややこしいくなりそうだし、俺も本名を答えるべきか


「俺の名は、四条 吉晃(しじょう よしあき)だ。同じく四条が家名で吉晃が名だ。歳は、まぁ今は18だな」


そう俺は答えると、


「貴様!王に向かって何たる口を。無礼であろうが!」


騎士の一人がそう怒鳴ってきた。NPCのくせに何言ってんだ?てか、こんなセリフ始めて聞いたな。


「よい、勇者なのだから気にするでない。して、マサヤとヨシアキと申すのだな」


「もしかして僕たちはこの世界に召喚され魔王を倒して来いということでしょうか」


このイケメンは、なにゲームの中で畏まっているんだか?


「そうなるな、理解が早くて助かるぞ。こちらとしてはちゃんと援助する。まずこの世界に慣れてもらうため、1月ほど剣術や魔法、知識や文字を教える。また、旅に出る時も旅の友として我が国のものを何人か連れて行かせ、資金も渡そう」


はぁ!?

1月だと!なんでゲームで1月もチュートリアルをせにゃならん!?


「あー王様、説明とかいいんでさっさと旅に出たいんだが」


俺としては何回も説明を聞いているし、1月もチュートリアルするならスキップしたい。


「貴様!またしても王に無礼なことを。冒険者風情の勇者だとしても許せん!」


またか、さっきの騎士を筆頭に今にも剣を引き抜こうとしている。切りかかられてもダメージないだろうから怖くもないな。


「おいおい、こんなところでそんなもん出したら問題になるのはあんたらじゃないのか?」


俺たちの立場は、王様に会いに来たのではなく、王様に呼び出され(というより拉致されたに近い)お願いをされ、いうなれば王の客人に近い。そんな人物に対して反感を買うようなことは反逆心があるといわれても仕方ないレベルだ。


「よさんか!しかし、ヨシアキといったな、ほどほどにせぬと王である我にこれ以上無礼すれば勇者とてただではすまぬぞ!」


さすがにゲームでもやりすぎか。王妃と王女は、俺をにらみつけていて周りを見まわしても同じにらみつけているし、中には見下すような目をしている大臣や兵士もいる。


「やる気なくなー、今日はここまでにしてとっとと寝るか」


そう言いつつ、メニューから呪文一覧を開いてワープを使い、セーブポイントへ行こうとした


しかし、メニューが開かない。おっかしいなー。


「なぁ、メニューが開かないんだが、お前はどうだ?」


とりあえず、イケメンこと正也に聞いてみる。


「さっきの話聞いてなかったの!ここは異世界だよ、ゲームじゃないんだからそんなものあるわけないでしょ!しかも王様に対してあんな態度とるなんてどうかしてるよ!」


正也は怒りつつ言っている。メニューがみつからないし、まさかなぁ?


「ここはエクスフィアクエストのゲーム内じゃなくて、本当に異世界?」


俺はドッキリだと思いつつ再び正也に聞くと、


「だから、何度も言うように、ここはゲームでも夢でもなくて異世界なんですよ!僕達ここから帰れるかどうかもわからないんですよ!」


「な!なんだってーーー!」


俺の叫び声が響く、どうしてこうなった。

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