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MAIN TRAFFIC2  作者: 浜北の「ひかり」
Preparation Episode
6/108

190列車 岡山撮影録

前回の答えは宗谷本線(そうやほんせん)恩根内(おんねない)駅。

根っこの恩を大切にする場所です。


北海道のとある駅です。

「家が銀行の代わり。」どこでしょう。

 4月7日。ベッドから起きてからだを伸ばす。

(今何時・・・。5時32分かぁ・・・。)

今の時間から2度寝しようものなら(もえ)になんて言われるかわからない。このまま寝ずに。というか朝ご飯を作って、片付けぐらいまでしなければ・・・。そう思って今日何を作るかを決める。と言っても僕は(もえ)とは違うし、凝ったものを作れるわけじゃない。父さんのほうは何かと心配性なのか食べ物。特にインスタント食品類をここにおいていた。それを使って食事にしよう。

 食事を撮り終ると6時30分にはまだなっていない。しばらくパジャマのままでいるとインターホンが鳴った。誰なのかと思い出てみた。やっぱり予想通りの人がいた。

「ナガシィ。おはよ。」

「おはよう。何しに来たの。」

「えっ。ごはんとか作ったのかなぁってちょっと気になったから。」

「作ったけど。インスタントだけどね。」

というと(もえ)はあっけにとられた顔になった。

「そう。じゃあ私部屋に戻って準備してくるね。」

と言って自分の部屋に戻っていった。

 7時15分。そろそろ支度をしなければ。財布と携帯(ケータイ)。後この部屋のカギ。蛍光灯を消して、ユニットバスの照明が消えていることを確認して、コーポを後にした。(もえ)とは部屋の玄関で合流した。

「ナガシィ。見てみて。」

ふと顔を上げると桜並木のさくらがとてもきれいに咲いている。風になびいて散っているのはとてもきれいだ。花びらが舞う中を二人で歩いて、緑地公園(りょくちこうえん)のほうに歩いていった。緑地公園(りょくちこうえん)からは7時30分発のなかもず行きに乗車することができた。このままいくと大阪(おおさか)・・・ではなかった梅田(うめだ)には7時43分。この時間から少し急ぎ足で大阪(おおさか)に行って、18切符に印を押してもらい、1号車のほうに行く。225系だったときは何とも言えない結果である。

 梅田(うめだ)で降りて大阪(おおさか)に向かう。8時00分発の新快速(しんかいそく)播州赤穂(ばんしゅうあこう)行き。まずはこれが225系じゃないことを祈るだけである。

「ナガシィ。向こうの篠山口(ささやまぐち)行きの普通は225の6000番台みたいだけど。」

宝塚線(たからづかせん)のらないだけいいじゃん。」

「こっちも225系だったらどうするのよ。」

「その時はしょうがないよ。」

「225だったらナガシィ。覚悟してよね。私のくすぐり攻撃。」

「・・・。」

正直僕はここに来てほしいのは1000番台(223系)である。それがくれば(もえ)もその気をなくすと思う。結果的に来た車両は223系1000番台だった。二人で運転台の後ろにかじりついて、前を見る。この先には普段行ったことがないから、それだけでもテンションが上がる。しかし、米原(まいばら)方面(ほうめん)から大阪(おおさか)に下ってくる時よりごぼう抜きする回数が少ないからそんなにテンションが上がらない。

 姫路(ひめじ)を過ぎると8両編成となる。その車内は大阪(おおさか)を発車したときよりも混んでいるように見える。しばらくして播州赤穂(ばんしゅうあこう)に向かって発車し、相生(あいおい)に近づいた。

「えっ。相生(あいおい)って小さっ。」

(もえ)相生(あいおい)のホームを見るなりそう言った。確かに。新幹線が止まる駅とは思えないほどコンパクトなものである。ここには「サンライズエクスプレス」も止まらないからそんなに長いホームが必要ないということなのだろうか。2番線の反対側3番線に止まっている115系に乗り込んだ。と言っても1000番台(223系)が発車するまで乗らなかったからもう7両編成のこれには座れないが・・・。僕たちの乗った115系は湘南色のままの3両で、後ろは体質改善車の色のままだった。

 結局この列車の中で座ることはできなかった。それよりも相生(あいおい)からこの列車に乗り換えた客は途中の駅で降りるということはほとんどなかった。

「ナガシィ。ここにきて何するつもり。」

「ただ列車の写真撮るだけ。まずは「南風(なんぷう)7号」と「うずしお11号」。」

(もえ)を促して、その列車が出る6番線に行ってみた。すると前に連結されていた「南風(なんぷう)7号」のほうはカレーパンマンの塗装が入ったアンパンマン列車だった。後ろの「うずしお11号」はアンパンマン列車ではなかったものの、N2000系の系列で僕が気に入っている2000系の初期車ではなかった。「うずしお」はこの段階でしか撮ることができないからN2000系だろうがアンパンマンだろうが関係ない。写真に収めた。

「前の「南風(なんぷう)」って今撮っとくの。」

(もえ)がそう聞いてきた。

「お前アンパンマン趣味。」

「なわけないでしょ。むしろ嫌い。」

「じゃあ撮らなくていいでしょ。次「やくも」だし、2番線行こう。」

(もえ)を促し2番線へ。2番線にはまだ「やくも」は入線していない。「やくも」が入線するのは発車の5分くらい前。そこまで引っ張ってようやっとホームに入ってくる。しかし、車庫には入らないで、ホーム近くの留置線のほうに引き上げているだけだ。

 11時ごろになって「やくも」の381系が入線。僕的には「スーパーやくも」時代のあの紫色のほうがよかったのだが・・・。まぁ、いいか。それを撮って発車まで見送った。

「で、次はなんなのさ。」

「次。えーと次はねぇ・・・「しおかぜ13号」までないね。」

「それ何時。」

「・・・時間書いてないから忘れた。」

「はっ・・・。もう・・・。」

そう言ってからさっき同じタイミングで発車していった「南風(なんぷう)」と「うずしお」がいたほうのホームを見る。

「ナガシィ。「しおかぜ13号」って8000系。」

「えっ。そうだけど・・・。」

僕もそっちのほうを向いた。するとオリジナルカラーをまとった2000系がそこにいるではないか。(もえ)は僕の気を察したようで、

「撮りに行くの。」

と聞いてきた。当然僕はそれにうなずいた。走って行こうという話になって、2000系がいるホームまで走って行った。確かにオリジナルカラーの2000系が止まっていたが、大半はアンパンマンカラーだった。それは運よく3号車と1号車がオリジナルカラーなだけであった。アナウンスを聞いてみれば、1号車に連結されるはずのアンパンマン塗装のグリーン車が確保できないためにオリジナルカラーの2000系(普通車)の先頭で代用していただけのことらしい。本当の強運ということだ。

 「しおかぜ」の隣を歩いて、5番線のほうに行った。岡山(おかやま)駅のこのホームは特異な形をしている。今「しおかぜ」が止まっているのは8番線。ふつうなら、これの隣は7番線なはずである。しかし、7番線ではなく6番線。なぜこうなっているかというと6番線の延長向かい側が7番線になっているので欠番はない。反対に大阪(おおさか)方面(ほうめん)のほうは6番線が車止めでそれ以上向こうに行けないと言うようになっている場所。今度は8番線の延長向かい側が5番線になっている。このような形をしているホームは探せばいくらでもあるが、両端ともこうなっているのは珍しいだろう・・・。

 5番線に止まっている「マリンライナー」の5000系を撮って、ベンチに腰掛けた。さすがにもう立っているのはつらい。

「ふぅ・・・。」

「ナガシィ眠そうだね。」

「いや。実は昨日寝れなくてさぁ。今日寝たんだよねぇ。」

「ナガシィらくしないね。昨日何してたの。」

「ちょっと調べごとをしてた。」

「ふぅん。ナガシィだったら調べごとしてても時間になったら寝ちゃうと思うんだけどなぁ。今日ここに来ることがとっても楽しみだったわけ。」

「う・・・うん。」

「相変わらず子供なんだから。」

「悪かったな。」

「別に悪いなんて言ってないってば。」

 (もえ)と話して、席を立った。次に来る8000系の「しおかぜ13号」をカメラに収めた。僕は流線型のほうの8000系はいまの新塗装でも好きなのだが、併結面の塗装だけは旧塗装のほうが好きである。それもあって流線型のほうしか写真を撮らなかった。

 この次に撮る列車は「スーパーいなば」だが、この列車まで結構時間がある。その間何をしてようか。(もえ)には失礼だが、今日(もえ)を誘ったのはこういうときのためということもある。なんてこと言ったら(もえ)は僕のことをいじり倒すだろう。そうされないためにも黙っているかなぁ・・・。

「ナガシィ。今日さぁこういう暇つぶしのために私誘ったでしょ。」

「えっ。」

ドキッとした。まさかこれも(もえ)はお見通しで。最初から僕をいじるつもりでついてきたのだろうか・・・。そうだとしたら謝っといた方が・・・。

「でも、「やくも」とか撮れてうれしかったよ。ありがとう。」

「・・・。」

(もえ)のほうは何も気にしてないみたいだ。よかった・・・。

 13時30分ごろに4番線のほうに行った。さっきまで3番線で止まっていた列車は急病人が出たので13分ばかり遅れているそうだ。その関係でここでこの列車を追い越す貨物列車も遅れていたが、貨物列車のほうはさっき通過していった。しばらくして「スーパーいなば」が入線。黄色い顔をしたキハ187系を写真に撮って見送りまでした。キハ187系は煙を勢いよく吐き出し4番線を煙らせて発車していった。

 僕たちは3番線から発車する列車が次の14時12分発の列車になった時点で、3番線のホームがある位置についた。ここから確実に座れる。時間が近くなると今度は地域色「黄色」をまとった115系が入線して来た。115系と言っても先頭車は117系の改造であることがすぐに分かる。ドアが2枚しかないのだ。これは117系だった特徴だ。

 運転席すぐ後ろの二人が座れるロングシートに座った。発車すると電車の揺れでだんだん眠くなってきた。しかし、寝てはいけないと思っているだけに寝れなかった。すると(もえ)が僕の肩をたたいて、

「ナガシィ。寝たいならここで寝てもいいよ。」

(もえ)が肩を指差している。

「じゃあ、変なことしないでね・・・。」

そう言って(もえ)によさりかかった。

「ナガシィ。起きて。」

(もえ)は肩をつついて起こそうとした。

「・・・あと5分だけ。」

(あと5分も寝てたら乗り遅れちゃうよ。)

そのあと僕は(もえ)にたたき起こされ、相生(あいおい)からは6000番台(223系(網干車))に乗り姫路(ひめじ)に到着。姫路(ひめじ)では両方とも1000番台(223系)で組成した新快速(しんかいそく)に乗った。大阪(おおさか)では先行列車の遅れの関係で5分遅れ、新大阪(しんおおさか)にもそれぐらいでついただろう。僕たちは新大阪(しんおおさか)で下車。コーポまで戻った。


学校で先生から教えてもらったことですが、大阪駅と梅田駅が存在するのは、大阪駅周辺が埋められて作られたからだそうです。


そう考えると面白いこと鉄道にはたくさんありますよ。

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