228列車 聞くな
1.名前は?
醒ヶ井瑛介です。
2.男?女?それとも阿部さん?
男です。あっ。ノンケって書いてもいい。
3.学生?社会人?
学生なう。
4.好きな番組は?
パンツレスリングだったりする。
5.今、何してる?
レスリング。本物違うぜ。
6.愛読書は?
ガチムチパンツレスリング。
7.もし自分の子供が同じ進路志したら、どうする?
ノー。
8.部屋に小説は?
たくさんあって途中でボン。
9.最近の悩み事?
ノンケはダメなんですか。
10.怖い話は苦手?
少しは大丈夫だ。問題ない。
11.鉄道ネタなら。好きな車両は?
車両はよくわかんねぇ。
12.皆さんにすすめたいもの(なんでもあり)
レスリング。
13.好きな歌・アーティスト?
ワイルドドライブ。
14.好きなスポーツ?
レスリング。本物違うぜ。
15.生まれ変わるなら、男性、女性どっちがいい?
男性。いや、ノンケです。
16.嫌なことは?
レスリングはダメなんですか。
17.自分が嫁って言っちゃうぐらい好きなもの?
兄貴。
18.最近はまっているもの(何でもアリ)?
寝る。
19.一番行ってみたい時代?
未来。
20.これまでの悔いは?
数えきれねぇ。
21.一番行ってみたい場所は?
まずはアメリカ。
22.自分の手元にあったらいいなって思うもの?
頭。
23.自分にもし裏があるとしたら、それはどんな性格?
どんなのだろうね。自分でも楽しみ。
24.自分の理想の立ち位置はクラス何位?
真ん中ぐらい。
25.一番立ち会いたい現場はどこ。
俺と言う人間がいない時。
黒崎が旅行から帰ってきて、1日たった。
「・・・。」
今いるのは浜松駅の在来線の改札口前。4日前に出雲に行くためにここを通ったのだ。あのときはハードだったなぁと思いつつ、人を待った。
(・・・鳥峨家。いつ帰ってくるのかなぁ・・・。)
すると携帯が鳴った。
(今高塚出たところだから、もうすぐ着くね。そんなに近くに来てるなら別にメールしなくても・・・。)
とは思ったが、近くに来ているということで安心した。下手したら2時間とか待たされると思っていたのだ。ここに来たのは30分ぐらい前。まぁ、そんなに苦痛じゃないかぁ・・・。
(鳥峨家と会うのはいいけど、そのあとどうするかなぁ・・・。そのまま家に帰っちゃうのかなぁ・・・。せっかく鳥峨家が早く帰ってくるんだし、どこか行きたいなぁ・・・。)
なぜかあった後のことを考えていた。それはそうだろう。そうなれば初めてのデートである。今まで頑張ってきたから、それぐらいのことしてもいいだろう。
しばらくたつと改札に人盛りができた。列車が到着したのだろう。その中に鳥峨家の姿があるかしきりに探した。だけど、いる気配がない。どうやら今着いたのは別の列車だったようだ。
「はぁ・・・。」
ちょっとため息をついた。ため息をついてまた目を開けると改札がまた込み始める。今度こそと思って、鳥峨家の姿を探してみた。すると、今階段を下りてきているのを見た。帽子をかぶっているけど、あれは間違いないと思った。改札を抜け出てくるとその人は自分がそこにいるなんて気づかなかったみたいで、そのまま通り過ぎて行った。
(あれっ。違ったかなぁ・・・。)
空振りだったらしい。違うのなら声をかけるのも失礼かぁ。そう思って、柱にもたれて、来るのを待った。
「黒崎。」
後ろから声がした。するとさっきの帽子をかぶった人がたっていた。やっぱり鳥峨家だった。
「鳥峨家。なんでさっき。」
「いや、人がたくさんいるところで会うのもなんか恥ずかしくてさぁ。お前がいるのには気づいたんだけど、気づかないふりして、一度通り過ぎただけ。さっきよりは人がいないだろ。」
そういって鳥峨家はあたりを見回した。確かに、さっきよりは人の数は少ない。
「行こうか。」
鳥峨家がそう促して、ある程度人のあるコンコースから出ようとした。まぁ、ここで話しているのも恥ずかしいし、ここは鳥峨家に従って、出ることにしよう。鳥峨家が先に歩き、黒崎がその後ろに続いた。手は繋いでいないけど、恋人に見えるかなぁ・・・。黒崎はあたりがとても気になった。もし、これを薗田が見ていたら、最悪だ。・・・いや、知っている人には見られたくない・・・。歩いて、歩いて。新浜松までやってきた。ってこの場所は結局人が多いではないか。・・・近くにマックスがあったのを知っていたから、そこに行った。マックスは新浜松から歩いて10秒たらずのところにある。
「どうすんの。これから。このまま帰る。」
と聞いてみた。
「うーん・・・。どうしようかなぁ・・・。帰るのもいいけど、久しぶりに会ったんだし、どっかで遊んでから帰らないか。」
待っていた答えが鳥峨家から出てきた。うなずく。まぁ、きょうのことを話すっていう口実で、まずはここでおやつでも食べようということになった。
「お客様。店内でお召し上がりでよろしかったでしょうか。」
(お召し上がりでよろしかったでしょうか・・・。すごいなぁ・・・・。)
「100円になります。」
(ならねぇよ。)
まぁ、どこぞのファストフード店ではおなじみのやり取りだな。席に腰かけると、
「黒崎。今の店員の言葉何か変に思わなかった。」
「えっ・・・。何か変なところ。何もなかったと思うけど。」
「あっ。じゃあ、黒崎がもしバイトとかしたら、100円になりますって言っちゃうのかなぁ。」
「どういう意味よ。」
「俺は黒崎には100円になってほしくないからさぁ。」
「はぁ・・・意味わかんない。」
「後でちゃんと言うから。」
「ところで、どこかで遊ぶのはいいけど、何して遊ぶの。正直今そんなにお金ないんだ。」
「あっ。いいよ。俺が全部払うから。」
「えっ。でもそれはなんか悪い気が・・・。」
「いいって。」
「・・・。」
なんか高校の卒業式の時と感じが違うと感じた。4か月間名古屋に行った鳥峨家は結構変わっていた。女の子っぽい顔には男の子らしい頼もしさがまた一段と吹き込まれた気がした。同じ顔をしている永島君とはもう会ってもいないけど、なぜか永島君には幼さが残った顔・・・。なんだろう。同じ顔でもこの違いは・・・。
「どうした。俺の顔に何かついてる。」
「えっ。別に。何も・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
メールのほうが話しやすい気が・・・。
「・・・なぁ、黒崎。カラオケでもいいか。」
何も言わずにうなずいた。やっぱりどこか恥ずかしいと思っている。
それからカラオケボックスに行ったけど・・・。
「・・・。」
あんまり会話がないのは変わらない・・・。
「鳥峨家。さっき100円になります。って言うこと話してくれたじゃん・・・。あれってどういう意味。あとで教えるって言っておいてまだ聞いてないんだけど。」
「ああ。あれ。100円になるんだろ。店員いつ100円になるんだろうな。」
「えっ・・・。」
「分かりやすく言ったらそういうこと。」
「なるほど。」
納得した。それならさっき鳥峨家が100円になってほしくないといったのはそういうことからかぁ・・・。確かに。あたしだって100円になんかなりたくない。自分にお金の価値をつけているなんて・・・。ということは、バイトをしている高校生のほとんどは自分に価値をつけているということか・・・。そうなれば、もしおつりが1円で「1円になります」と言ってしまったら、自分は1円の価値しかないのか・・・。何とも嫌な価値のつけ方である。
「次の歌。黒崎だろ。」
「う・・・うん。」
人前で歌うのは別に恥ずかしくないのだけど・・・。鳥峨家の前は緊張する・・・。
結局カラオケは恥ずかしいという気持ちのほうが強すぎてそんなに楽しめなかった気が・・・。鳥峨家もちょっと疲れたらしい。遊んだのはカラオケぐらいで電車に乗り込んだ。
「あれ。梓じゃん。」
電車に乗り込むと同時に誰かに話しかけられた。その方向を見てみるといやな奴が乗っていた。
「あさひ。」
「あっ。早瀬・・・。久しぶり。」
そんな平然と話さないで・・・。鳥峨家の顔をふと見てみると、鳥峨家もあせった表情になっている。見られたくなかったのはあたしだけじゃなかったのか・・・。そういう意味でほっとした。
「へぇ。二人でラブラブのデートかぁ。どこ行ってたのよ。」
「ラブラブってなぁ・・・。」
鳥峨家が反論しようとした。いや、そこで反論されるのも・・・。ラブラブなのは間違ってないと思うし・・・。
「でも、否定できないでしょ。」
「・・・。」
早瀬のその一言で鳥峨家も黙ってしまった。間違ってないという裏づけか・・・。
「黒崎。あとでまた落ち合うかぁ。」
小さい声でそう言ってから、鳥峨家はどこかに逃げて行った。それあたしがしたいよ。
「ああ。ひどい奴。恋人おいてくなんて。」
「あのねぇ・・・。」
なんか逃げれなくなってしまった。でも、逃げれなくなったのは鳥峨家も同じだった。どこかへ行こうとは思ったらしいけど、結局戻ってきた。
「で。二人ともどこまで進んだわけ。安希から鳥峨家君が梓に告ったっていうのは聞いてるんだけど。」
「薗田の奴。そういうこと言いふらしてるのかぁ・・・。いい迷惑。」
「で、どこまで進んだの。」
「別に・・・。それ以上は特に・・・なぁ。」
「う・・・うん。」
「えー。キスしてないの。面白くないな。」
早瀬はわざと周りに聞こえるように話している気がしてしょうがない。
「別に。黒崎にキスしようがしまいが俺の自由だろ。」
「ダメだって。好きな女の子にはキスしなきゃ。法律で決まってるよ。」
「そんな法律あるか。」
「法律っていうか・・・。恋人同士の暗黙の了解でしょ。」
「こういうときにそれ行使するな。」
「・・・。」
暗黙の了解かぁ・・・。確かに、鳥峨家とは1度だけでもいいからキスはしたい。でも、なんでだろう。鳥峨家といるとそんな気持ちは全く起きない。なぜが心の奥底にしまわれてしまう。そばにいるだけでも幸せを感じるって・・・。少し違うと思うけど、こういうこと言うのだろうか。
「うーん。じゃあキスがだめなら、鳥峨家君ちょっと耳貸して。」
早瀬にそう言われて、鳥峨家が耳を近づける。
「梓の・・・。」
「・・・ちょっと待て・・・。お前いくらなんでもそれは話していいことじゃない。」
「それも暗黙の了解でしょ。」
「あのなぁ・・・。」
鳥峨家は顔真っ赤で否定した。説得力がないけど、早瀬はいったい鳥峨家に何を言ったのだろう。
「梓。耳貸して。」
今度はあたしが早瀬に耳を近づけた。
「鳥峨家に・・・。」
「バッ。あるわけないじゃん。」
おそらくこんなこと言われたのだろう。それを聞かれたら・・・。よくわかった気がする。
「やっぱ二人ともつまんないなぁ・・・。」
「つまんないじゃねぇよ。ろくでもないこと聞くな。」
電車の中は終始早瀬のペース。いろんなことを聞かれたけど、そのほとんどは鳥峨家の言ったろくでもないものだった。
電車から降りると、早瀬とはすぐに分かれ、また二人だけになった。
「早瀬ってなんでああいうこと聞くのかなぁ・・・。あるわけないじゃん。」
「・・・。」
「どうした。黒崎。お前もやましいこと聞かれたんだろ。あいつに。」
「・・・。鳥峨家あたしって変かなぁ。」
「えっ。どういう意味だよ。」
「鳥峨家ってあたしとキスしたいって思う。」
何を聞いているかなんて考えられなくなっている。
「まぁ、それはしたいけど・・・。」
「けど。」
「いや、ただ恥ずかしいってだけだよ。」
そこは自分も同じだと心の中で思った。別にこれといて進展したことは今日もなかった。
今回からの登場人物
早瀬あさひ 誕生日 1993年11月15日 血液型 O型 身長 164cm
早瀬あさひ
由来は上越新幹線開業当時の速達タイプ「あさひ」です。
すべて暗黙の了解でくくらないように・・・。




