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MAIN TRAFFIC2  作者: 浜北の「ひかり」
Preparation Episode
2/108

186列車 大阪行き

この頃鉄道が出てくる小説でタグの中に「運転手」と書いている人がいますが、正しくは「運転士」です。一文字違うだけじゃないかと言っても、この一文字は大事です。


それにプラスして、今回からこの前書きを利用してちょっとした駅名もじりの問題を出したいと思います。なお、出題範囲は駅名ですので、廃駅まで含まれます。よく考えてみてください。なお、これは自分が駅名を見て、ただただ感じ取ったことを書いていますので、そこだけご了承ください。もちろん、残酷な問題文まで出ますが、そう感じ取っただけという範囲で納めてくれれば幸いです。それでは早速行きたいと思います。

北海道のとある駅です。

「浜で鈍感なやつをフル。」どこでしょうか。

 4月2日。遠州鉄道(えんてつ)芝本(しばもと)駅まで今日は父さんが送ってくれた。いつもなら和田山(わだやま)さんだけど・・・。まぁ、そこは関係ないか。向こうで必要だと思われるのを旅行用の大きなバックの中に入れて、旅立つ。父さんと僕は行ってきます。行ってらっしゃいぐらいしか口にしなかった。ホームに上がると既に(もえ)が待っていた。

「7時19分の普通って何両だと思う。」

落ち合うなりそう言う話になった。

「そうだな。多分311系(サンイチイチ)じゃないのか。」

「・・・。」

「それで、4両なら4号車の2枚目のドアのところにいれば間違いないよ。」

そう付け加えた。

 浜松(はままつ)駅。ここにつくといつもの空気が流れている。これから、もしかしたらこの先ずっと見れなくなるかもしれない光景をこの目に焼き付けながら、歩いてホームに上がる。4番線から発車する列車は4両と表記されており、それが311系か313系の基本番台か1100番台以外ありえないということになった。

 数分経って現れた車両は311系。ここまでは予想の範囲内である。

(行ってきます・・・。)

心の中でつぶやいた。311系はスピードを上げて、浜松(はままつ)のホームを後にする。そして、刻一刻と浜松(はままつ)から離れていく。この景色もいつまで見れるかわからない光景だ。

 高塚(たかつか)でレール運搬用の事業車キヤ97形が止まっているのを見てからはそれと言って珍しい光景は見ることはなかった。豊橋(とよはし)から乗る特別快速(とくべつかいそく)は313系基本番台と300番台の6両。しかし、普段見慣れている速度での運行ではなく特別快速(とくべつかいそく)なのに止まりそうな速度で走る場面もあった。終点大垣(おおがき)について乗り換え。乗り換える相手は313系5000番台6両。大垣(おおがき)に来ていた117系の「そよ風トレイン」の姿も見ることができた。そして、定刻10時18分に米原(まいばら)に来た。

「さて、ここにきてもまだ時間があるなぁ・・・。」

「ナガシィ。10時30分の長浜(ながはま)行きが1000番台(223系)だったら乗ってく。」

「ああ。乗ってく。」

そう言ったけど、それは期待しすぎたかもしれない。こういう結果になった。

「・・・。」

10時30分の新快速(しんかいそく)は225系での運転だった。ホームに入ってくる段階で223系のライトとはひかり方が違うということが分かった。225系が採用しているヘッドライト(HIDランプ)は223系よりも鋭く光っている。その違いだけでも分かってしまうのだ。まぁ、本当の目的はこれではないからまずは一安心というところだろう。

「はぁ、これかよ・・・。まぁ、これに乗ってくよりは2000番台(223系)のほうがまだましだけどねぇ・・・。」

「後ろ4両がなんなのか。これ行ったら見ておこう。」

それも見たくない結果に終わった。後ろは225系の4両編成。12両すべて225系だった。

 11時03分発の新快速(しんかいそく)は2000番台(223系)での運転。これの先頭に行って発車を待つ。ここからは臨地研修でいったことと途中までは同じ。田村(たむら)でさっき長浜(ながはま)に行った折り返しの225系がやってきて、河毛(かわけ)で一本前の近江塩津(おうみしおつ)行きがやってきた。それが1000(223系)だったということに腹が立ったけど・・・。近江塩津(おうみしおつ)に到着すると今度は播州赤穂(ばんしゅうあこう)行きに乗り換え。その播州赤穂(ばんしゅうあこう)行きも2000番台(223系)。今日は1000番台には会うだけで乗れないのではないかとうすうす思い始めた。

「ナガシィ。近江今津(おうみいまづ)で前が1000番台(223系)だと思う。」

「ちょっとは期待してるけどさぁ・・・。琵琶湖線(びわこせん)のほうで走ってたら関係ないよなぁ・・・。」

「そ・・・それはそうだけど・・・。」

なんだかんだすぐ近江今津(おうみいまづ)についたと思う。前の車両は連結する前にすぐ分かった。1000番台だった。二人で勇んで前の1000番台の先頭まで歩いていった。

 しばらく止まって発車。近江塩津(おうみしおつ)から走っているこの線路は湖西線(こせいせん)と呼ばれる路線。線名由来はおそらくそのままで琵琶湖の西を走っているからだ。この路線には踏切は一つもない。全線高架で線形はとても恵まれている。北陸に行く「特急サンダーバード」はここで130km/h(キロ)運転を日常的に行っている。もちろん全列車で130km/h(キロ)運転を行っている新快速(しんかいそく)も例外ではない。

 途中ここで動いている緑色の地域色をまとった113系や「サンダーバード」とすれ違い、堅田(かたた)~おごと温泉(おんせん)の間では「トワイライトエクスプレス」とトンネルの中ですれ違った。山科(やましな)に入線して、ここからはいつもと同じ大阪(おおさか)まで目指す。大阪(おおさか)についたら乗り換え。その前に播州赤穂(ばんしゅうあこう)行きを見送った。

「ナガシィ。もし225の6000番だったらナガシィの責任だからね。」

「おい・・・。」

「だってナガシィがそんなの見つけるから。」

「そこ違うだろ。見つけただけでも感謝したほうがいいと思うけど。何かと対策が・・・。」

「取れるわけないでしょ。共通運用に。」

(それは当然かぁ・・・。)

さて、僕たちが実際に乗ったのは223系の6000番台4両。大阪(おおさか)から東海道線(とうかいどうせん)を走る223系の快速(かいそく)と競走。梅田貨物(うめだかもつ)のほうからのびてくる貨物線が合流するところで僕たちの方が逃げ切った。尼崎(あまがさき)からは福知山線(ふくちやません)に入る。未曾有の福知山線脱線事故(ふくちやませんだっせんじこ)が起きた場所は尼崎(あまがさき)から高架を下って最初のカーブであることはすぐに分かった。宝塚(たからづか)まで向かう途中に宮原(みやはら)に投入された225系ともすれ違った。

 宝塚(たからづか)からは207系の普通に乗車。終点新三田(しんさんだ)で下車した。周りを見ていると駅から少し離れた位置に建物が見え、僕の後ろのほうへ目をやるとベットタウンという感じの街並みが広がっていた。207系や321系が来る景色としてはちょっと不揃いだと感じたが、それはどうでもいいか。

「ナガシィ。「丹波路快速(たんばじかいそく)」に225系組み込まれてる可能性あるよねぇ。」

「あるけどでもパターンは結構あるよね。223系同士か、223系が前で225系が後ろ。その逆。225系だけの8両。でもまぁ、6両って書いてなくてよかったじゃん。6両だったら225系しかないんだからさぁ。」

「・・・。それはそうだけど。もし225が前で223が後ろだったらどうするの。三田(さんだ)着くまで乗り換えできないじゃん。」

「最悪パンタで分かるんだから、それで走ってけば間に合うんじゃない。」

「こんな大きい荷物抱えて走るなんてヤダよ・・・。」

(それは僕も同じ。)

 来た列車は運よく223系が前225系が後ろだということだった。223系の補助席に座っていようかと思ったが、結局立っていることにした。尼崎(あまがさき)に到着すると6000番台(223系)の写真を撮り、発車まで見送った。それまで下から尼崎(あまがさき)についてすぐに発車する列車は「丹波路快速(たんばじかいそく)」が発車する前に発車していた。

 それから321系で運行される普通松井山手(まついやまて)行きに放出(はなてん)まで乗車。201系で運行される普通久宝寺(きゅうほうじ)行きに乗車。221系で運行される「大和路快速(やまとじかいそく)」で大阪(おおさか)まで戻ってきた。新大阪(しんおおさか)には新快速(しんかいそく)でいった。平日で16時45分に8両ということもあって、混み方は激しい。僕たちの前の客が運よく新大阪(しんおおさか)で下車したので、それに便乗して降りる形になった。

「えーと。「くろしお22号」だったよね。287系で運転されるやつ。」

「えっ。ああ。でも、その前にパノラマグリーン付きの381系のほうも運行されるからそれも撮りたいんだけど。」

「・・・。」

「いいよね・・・。」

「はぁ。私は381系より283系のほうがいいけどなぁ。」

「さっき乗ってるときに見ただろ。」

「・・・。もう。そうじゃなくて。」

「写真だったら送るけど。」

「えっ。」

不満そうだった顔が一気に変わった。そのあと283系が写った写真を(もえ)に送り、381系を待った。381系のパノラマグリーン車が入った編成は基本「スーパーくろしお」として運行されていた。「オーシャンアロー」のもとになる列車である。6・7号車の間は通り抜けることはできない。そして、6号車がクハ381形(先頭車)であることから関西で実施されているヘッドライトの点灯は片方ながら行っていた。

 「くろしお21号」が発車してからここには「はるか」が入線してくる。「はるか」の合間を縫ってさらに貨物列車が通過する。本当に忙しいホームである。17時20分が近づいてくるとだんだんとホームに人が集まり始めた。全員287系が目当てなのだ。17時20分。287系で運行の「くろしお22号」が入線。ヘッドライトは225系と同じHIDランプ。鋭く光ったライトが11番線に入って来た。

 これの写真を撮って、287系が回送されていくまでホームに残った。回送されて行ったら、僕たちは改札口のほうに歩いていった。

 御堂筋線(みどうすじせん)に乗り、学校が近い緑地公園(りょくちこうえん)で下車。僕たちがこれから住む場所はここからそんなに離れていないコーポである。

永島(ながしま)(もえ)。」

後ろから誰かに呼ばれた。振り向いてみると木ノ本(きのもと)だった。

「はぁ。さっき別の車両にいたの気付かなかったかぁ。」

木ノ本(きのもと)は独り言を言ってから軽くあいさつした。

 コーポまでの道のりは僕、ちょっと離れて(もえ)木ノ本(きのもと)が続く形になった。

「ねぇ、(もえ)。気になるんだけど・・・。」

木ノ本(きのもと)が切りだしてきた。

「なんで永島(ながしま)と手をつないだりしないのかなぁって。」

「・・・。別につなぎたくないってわけじゃないけどね。」

そう言うと永島(ながしま)のところまでかけて行き、左腕にしがみついた。

「ちょっ。痛いなぁ。」

「少しくらいいいじゃん。」

(・・・。恋愛っぽいことふつうにしてるじゃん・・・。)

僕と(もえ)はコーポまでその状態で歩いた。コーポについてそれぞれの部屋に入る。木ノ本(きのもと)は205号室。僕たちは4階だから、急な階段を上って4階まで上がってきた。

「ふぅ。」

一息ついた。

(もえ)。今日はさすがに僕の部屋に入って来るとかしないでよ。」

「分かったよ。じゃあ、ナガシィも逆はしないでね。」

「はいはい。」

一人暮らしをするに至ってそう言う関連の本は学校からもらった。その本の通り鍵をかけそのうえでチェーンをかけた。

「ハハ。」

「はぁ。ここまで来ちゃったなぁ・・・。」

ここまで来るとなんか笑えてきた。こんなことで笑うなんて。僕は本当におかしな人だろう。

「ハハハ。」

笑うとすぐに咳込んだ。

「キッ。」

今度は目から見える景色が揺らいでくる。

(クソッ。)

大粒の涙がこぼれた。

(なんでだよ。自分でやるって決めたからここに来たんじゃねぇかよ・・・。バカ。泣くなよ。)

寂しさを隠せなくなって、ついに崩れ落ちた。


大阪にやってきました。

大阪にはむこうじゃ見られない車両がたくさん。いいねぇ。けど、225系はちょっとなぁ・・・。先頭の形状は被害を最小限に抑えるためだとしてもちょっと特化しすぎたという感じを受けます・・・。

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