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17歳の夏。
グラウンドの青い空に高く響いたあの乾いた音を
きっと僕はまだ忘れることはないだろう
次に勝つための悔しさとして…
また勝つための嬉しさとして…
この耳はまだ 覚えているのだろう
深く澄んだ空に白く丸い雲が重なったこの瞳が映した瞬間
頬を伝った汗に 溢れだす感情に 身震いしたのを確かに覚えている
あの感覚はもう戻りはしないけど 今もどこかでそっと息づいている
同じ誰かと過ごしても
同じ遊びを繰り返しても
たとえ、同じ想いを抱いた夜でも
あの日に戻ることも、同じ日が巡ることももうない
空ぶったバットを 何度だって振ってやろう
同じ失敗でもいいさ 重ねた数は消えたりはしないんだから
ラストステージ どんな終わりでも最後の夏
帽子を深くかぶり直して さぁ行こう
あの景色をカメラに収めても
あの音をレコーダに残せても
身体の内側をめまぐるしく走ったあの感情とか
嬉しさに震えたあの感覚は
もう二度と”あの日”に帰してはくれないから…




