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夏、来たる。

夏は    ……すきです。




その温度は暑くて、うっとおしいけれど


そんなときに頬張る味のない氷はなぜか とても美味しいのですから






夏は  ……すきです。




からりと晴れ渡った空


心まで乾いてしまいそうなほどなのに、


心はどこかはじけそうなほどに潤っているのですから






夏は  ……すきです。




街行く人たちは皆


肌をさらして歩くのです


いつも服という装飾で飾り付けているキモチまでも


ありのままでいられる気がするのですから






夏は   ……すきです。




夏の小道を駆け回る子どもたちの瞳は


現代の便利が手に入れた代わりに失ってしまった煌めきの如き輝き


今、一瞬だけの時間に夢中で駆け回るのですから






夏は  ……すきです。




鮮やかで、淡い。


淡くて、…切ない。


そんなわたくしの小さな指先で微かにチラチラと灯り、


やがて尽きる線香花火のような


色あせてしまいそうで、いつまでも鮮明に輝く  ……そんな、季節








夏は  ……すきです。




うっとしいほどのだるさのなかに


知らずと抱くのは 不思議なまでに清々しいわたくしの充実感


なにともない日常が 冒険に変わるのでは…と、窓辺で夢見る  


夏の午後






夏は  ……すきです。




いつも精一杯の小遣いで買う  安いサイダーの味


それがとても美味しく  口に広がる気がするのですから






夏は   ……すきです。






夏は…。










――夏は。





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