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春色 夏色
春が 忘れてった夢を 夏は 拾って集めてた
出逢いがくれた寂しい別れをそっと 再会として果たせるようにと
夜に散っていた桜の花は 朝の涼しげな緑の中で花開いた
恋する乙女 幼き少女の頬に そっと 乗っていた桃色から
黄へと色を変えて 陽を向く 鬣のような花びらを開く
咲け 桜は塵に舞って 落ちた ひとひらの命のように
咲く つぎは夏の出番 淡い春の夜を照らすほど
目も眩むほど 鮮やかなつぎの季節へ…
サクライロ 胸染める想い 僕から君へ ただ流れ続ける
ニチリンソウ 君だけを 君だけに向かうように
……空を 仰ぎみる
うららかな日和が残した温度は
今 暑苦しい熱とともに 僕の今 僕の… うえに降り注ぐよ
春が連れ去った君の笑顔は
夏がきっと 届けてくれるのでしょう…。
夏はきっと 懐かしい君に出逢えるのでしょう…。
春といふ淡い景色を、
夏はたやすく照らしだす。
春は儚い想いも
来たる夏ならば 心躍る気がするのです
春に忘れてきた夢を きっと夏は届けてくれる。




