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ナラティブ・ヴェリタス  作者: 王牌リウ
人を殺した感想はいかがですか
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第2話:人を殺した感想はいかがですか(2)

広場には、五つの凄惨な死体が飾り物のように並べられていた。

ピエロは、汗だくで肩で息をしていた。

彼は観衆に向かって両手を広げた。やりきった。最高の舞台だった。

さあ、拍手をくれ。喝采をくれ。僕を見てくれ。僕を認めてくれ。

ピエロは叫んだ。何かを喚いた。

しかし、返ってきたのは無言だった。

観衆は、もうピエロを見ていなかった。

彼らは録画を停止し、それぞれの端末を操作し始めていた。

撮った動画の編集。投稿。

彼らは互いに画面を見せ合い、談笑し、あるいは次の予定を確認している。

ピエロは立ち尽くした。

彼にとってこれは命を賭けた表現だったが、観衆にとって彼は人間ではなかった。

ただの情報。消費される素材。

動画が終われば、再生機器を閉じるように、彼への関心もそこで途切れる。

ピエロは観衆の中に、恐怖も、憎悪も、敵意すらも見つけることができなかった。あるのは巨大な、透明な、無関心。

彼らはピエロという人間には興味がない。ピエロが起こした刺激的な現象の情報が欲しいだけなのだ。

ピエロの手がだらりと下がった。彼は見世物の猿以下だった。見世物として消費され、飽きられ、捨てられるだけの情報。

絶望がピエロの心を塗りつぶした。

彼は足元に落ちていた、最初の殺人で使った刃物を拾い上げた。

彼は観衆に向かって何かを叫ぼうとしたが、誰も彼を見ていないことに気づき、口を閉じた。

彼は刃を自分の喉元に突き立てた。

躊躇いなく、頸動脈を掻き切る。

血が吹き出し、ピエロは糸の切れた操り人形のように血の海の中に崩れ落ちた。

倒れる音。それに気づいた観衆の一人が、ちらりと目を向けた。

そして、すぐに視線を戻した。

彼らはピエロの死体も数枚撮影すると、すぐに興味を失った。見世物は終わった。これ以上ここにいても、何も起きない。

観衆が一斉に背を向け、散り始めた。彼らは死体を跨ぎ、血を避けて、それぞれの日常へと帰っていく。今日の夕飯のことや、明日の仕事のことを考えながら。


人波をかき分け、逆流するように走ってくる影があった。

漆黒の正装。ナラティブ・ヴェリタス。

彼女は、ようやく渋滞を抜けた魔導車を降り、自分の足で現場へ駆けつけたのだ。

広場の中心で、彼女は立ち尽くした。

そこには六つの死体があった。

むせ返るような血の臭い。

だが、それ以上に恐ろしいのは、周囲の光景だった。

何千人もの市民が、何事もなかったかのように死体の横を通り過ぎていく。

誰も泣いていない。誰も祈っていない。ただ、画面を見ながら、笑っている。

犯人は死んだ。事件は終わった。

だが、本当の悪は、この無数に散らばった市民たちの中に溶け込み、拡散し、保存されている。この惨劇は、彼らの端末の中で、永遠に娯楽として再生され続けるのだ。


その時。

ようやく現場に到着した大手報道機関が、彼女を見つけた。

犯人は死んで喋らない。死体は動かない。市民は帰った。

ならば、次に撮影機材を向けるべきは、現場に踏み込んだ際についた返り血を浴びて立ち尽くす、有名人の彼女だ。

撮影機の放列が彼女を取り囲んだ。

集音器が突きつけられる。撮影光が焚かれる。

眩しい光。

彼女は目を細めた。

目の前には、興奮した記者の顔があった。

彼は、彼女が犯人を倒したわけでも、事件を防げたわけでもないことを知っている。だが、そんな事実はどうでもいい。死体の前に立つ探偵という構図があれば、記事は書ける。

記者は笑い、この状況における最高の質問を投げかけた。

それは、彼女に向けられたものであり、同時に、この場にいた全員、そして画面の向こうの視聴者全員に向けられた、鋭利な刃のような問いだった。


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